【ジョージタウン=マレーシアBIZナビ】 ペナン州政府が推進しているペナン島南部の大規模人工島建設計画、「ペナン・サウス・アイランズ(PSI)」プロジェクトが11日、天然資源環境気候変動省より環境影響評価 (EIA)に関する承認を得たことが分かった。同プロジェクトは環境保護団体や漁業関係者が環境への影響を理由に反対運動を進めていたが、これで連邦政府からの正式なゴーサインが出たことになる。
記者会見を行ったチョウ・コンヨウ州首相は、環境局からの承認文書には社会的影響管理計画(SIMP)とPSI エコロジー・オフセット・マスタープラン(PEOM)の策定を含む71の条件が含まれており、これらの条件を満たす必要があると強調した。
チョウ州首相はまた、州政府はプロジェクト推進パートナーを通じて州環境局の環境管理計画(EMP)の承認を申請している段階で、第3四半期にも承認が得られる見通しだとし、埋め立て工事の開始は承認後になると明らかにした。
PSIはバヤン レパス近くのペルマタン・ダマル・ラウト沖に総面積1,821ヘクタールのA、B、Cの3つの人工島の造成を中心とした開発計画で、総開発コストは100億リンギ。分譲で得られた資金を総額460億リンギの「ペナン交通マスタープラン」に充当することになっている。最初に造成するA島は面積930ヘクタールで、「ペナン・グリーン・テックパーク」となる予定。完成までに9年かかると見込まれている。B島は566ヘクタール、C島は324ヘクタールとなっている。
PSIのEIAリポートは2019年6月に一旦承認されたが、技術的問題から環境局の上訴委員会で却下され、昨年4月29日に新たなリポートが提出されていた。