プロトン、セランゴール州に新3Sセンターをオープン

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは、セランゴール州セリ・ケンバンガンのプンチャク・ジャリルに新たな3S(販売、サービス、部品交換)センターをオープンした。

同州プチョンで1S(販売)センターおよび4S(販売、サービス、部品交換、板金塗装)センターを運営するプロトンのディーラー、アティアラ・ジョハン・グループが運営するもので、同社グループにとり3カ所目のプロトン車販売拠点となる。
自動車10台を展示できるショールーム、10基のサービスベイ、1日当たり最大60台に対してクイックサービスを提供可能なスペア・パーツ・センターを備え、ラウンジや保険更新などのサービスも行うほか、顧客を送迎するシャトルサービスも行う。板金や塗装を希望する顧客には、プチョンにある4Sセンターの協力の下でサービスを提供することも可能となっているという。

3Sセンターには太陽光エネルギー・システムが導入されており、環境に優しい施設となっている。
(ポールタン、5月23日)

仮想通貨取引所のフォビグローバル、証券委員会が業務停止命令

【クアラルンプール】 マレーシア証券委員会(SC)は22日、仮想通貨取引所「フォビ・グローバル」に対し、国内で無認可のデジタル資産取引所(DAX)を運営しているとして業務を停止するよう命じた。

SCはフォビの業務停止とともにウェブサイト、アプリの無効化や国内投資家に対する広告配信の停止も命じており、レオン・リー最高経営責任者(CEO)に対しても、命令を確実に実行するよう要求した。また、無認可でのDAX運営は「2007年資本市場およびサービス法」第7条1項に違反しており、投資家の利益を損ねる懸念があると言明。国内投資家に対し、フォビのプラットフォーム上での取引を直ちに停止し、投資資金を引き出した上で、口座を閉鎖するよう呼びかけた。無免許または未登録の団体や個人に投資する場合、詐欺の危険性があり、証券法の下で保護されない可能性もあるとした。

SCはさらに、投資プラットフォームの選択や、投資の意思決定を行う際には常に注意し、事前調査を行うべきだとし、低リスク高リターンを約束する投資には注意する必要があると警告。これらの予防措置を講じることで、詐欺被害を予防できるとした。

現時点で、SCに登録されている仮想通貨取引所は、▽ルノ・マレーシア▽MXグローバル▽シネジー▽トークナイズ・テクノロジーーーの4社となっている。
(コインデスク、ファイナンスフィーズ、フリー・マレーシア・トゥデー、5月22日、マレーシア証券委員会発表資料)

半導体の展示会「セミコン東南アジア2023」がペナンで開幕

【ペナン=マレーシアBIZナビ】 半導体産業の国際展示会「セミコン東南アジア2023」が23日、ペナン州のセティアSPICEコンベンション・センターで開幕した。東南アジア地域を中心とした電子機器のサプライチェーンが一堂に会する展示会で、25日まで開催される。

「セミコン東南アジア2023」は、電子機器の製造と設計のサプライチェーン全体を統合した世界的な業界団体であるSEMIと、マレーシア投資開発庁(MIDA)およびペナン州政府系投資会社インベスト・ペナンが戦略的パートナーとなり開催されるもので、テーマは「電子機器サプライチェーンの機敏性と回復力の向上」。持続可能性、スマート製造、スマートモビリティ、スマート医療技術、労働力開発など、半導体産業の成長の重要な分野に焦点を当てており、「CXOサミット」と「スマート・モビリティ・フォーラム」、「サステナビリティ・フォーラム」などのイベントも開催される。

パビリオンには、およそ300社以上が出展し、日系企業からはエリオニクス、岡本工作機械、清和光学、タカトリ、タカノなどが参加。1万人以上の来場が見込まれている。

ランカウイ国際海事航空宇宙展示会が開幕、27日まで開催

【クアラルンプール】 2019年以来4年ぶりとなるランカウイ国際海事・航空宇宙展示会(LIMA)が23日に開幕した。会期は27日までの5日間。

LIMAは国防省と運輸省が主催する、アジア太平洋地域最大級の防衛・商業分野の国際展示会。通常は2年に1度開催されるが、新型コロナ感染拡大の影響で2021年は開催が見送られていた。今年のテーマは「アジア海洋・航空貿易のつながり」。

23日に開催された海事部門の開会式には、アンワル・イブラヒム首相、モハマド・ハサン国防相、ザンブリー・アブドル・カディル外相、ファーミ・ファジル通信デジタル相が臨席。特別海軍チームの戦闘水中部隊がヘリコプターから水中に飛び込むなど、各種実演が行われた。海上での実演は27日まで開催され、特殊部隊による合同実演、船舶などの静態展示が行われる予定。

航空ショーも同日に開催され、モハマド・ハサン国防相、アンソニー・ローク運輸相、サイフディン・ナスシオン内務相、ケダ州のムハンマド・サヌシ首相が臨席。空軍戦闘機の飛行やヘリコプターによる救助実演などが行われた。会期中にインドネシア、中国、韓国、アラブ首長国連邦、ロシアの5カ国も曲技飛行を行う予定だという。
(ボルネオポスト、ベルナマ通信、5月23日)

スウォッチを家宅捜索、LGBT権利運動支援が理由か

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア内務省が5月13、14日の両日、レインボーカラーのプライドコレクションを巡ってスイスの時計メーカー、スウォッチの全店舗を強制捜査したことが明らかになった。マレーシア政府が認知していないLGBT権利運動を支援していると判断されたためとみられるが、強制捜査はやり過ぎだとの声が上がっている。

▽パビリオン・クアラルンプール▽ワン・ウタマ▽サンウェイ・ピラミッド▽セティア・シティ・モール▽ミッドバレー・メガモール▽ミッドバレー・サウスキー▽サンウェイ・プトラ・モール▽そごうKL▽クイーンズベイ▽ファーレンハイト88▽スリア・サバーーの各店舗でレインボーカラーのコレクションが押収され、▽KTCC(トレンガヌ)▽イオンKB▽アマン・セントラル・ケダ▽シティ・スクエア▽ビバシティ・クチンーーの5店舗が警告を受けた。

LGBT権利運動を巡っては、これを支援する英国のバンド、コールドプレイが11月に予定しているコンサートについてイスラム保守派が中止するよう要求しており、スウォッチ店舗の捜索との関連が疑われている。

スウォッチ・グループのニック・ハイエック・ジュニア最高経営責任者(CEO)は失望と懸念を表明する一方でイノベーションと多様性を擁護する同ブランドの精神を強調した。スウォッチグループは押収された時計の返還を求めている。

民主行動党(DAP)サラワク州支部のアラン・リン書記長は、警察には販売店がどの法律に違反したのか説明する義務があるとした上で、国民や観光客の間に不必要な恐怖を引き起こしていると指摘。虹のモチーフは子供の絵画にも見られるもので、虹がダメであれば学校までが強制捜査に遭う恐れがあると批判した。

マレーシア統一民主同盟(MUDA)のアミラ・アイシャ副党首は、何が「有害」と解釈されるか定義が曖昧だと懸念を表明。虹が描かれたものを販売している店舗をすべて捜索するのかと疑問を呈し、サイフディン・ナスティオン内務相に政府の見解を説明するよう求めた。