サンウェイプトラホテルKL内に本格インドネシア料理店開設へ

【クアラルンプール】 クアラルンプール市内のサンウェイ・ホテル・プトラ・クアラルンプール(サンウェイ・プトラ・ホテル)内に本格インドネシア料理レストラン「ルマー・マカン・ヌサンタラ」が今年第3四半期にオープンする。

内装には、インドネシアの美術品や工芸品を活かした現代的デザインを取り入れており、座席数は150席。ジャカルタや中部ジャワ州の名物料理など、多彩なインドネシア料理を用意する予定。インドネシア政府が推進する「スパイス・アップ・ザ・ワールド(ISUTW)」プログラムに基づく1,301店目のレストランとなる。ISUTWプログラムは、インドネシアの豊かな食文化を広め、スパイスやハーブの輸出を増加させ、2024年までに海外にインドネシア料理店4,000店を展開することを目的とするもの。

サンウェイ・プトラ・ホテルのウィルフレッド・ヨー総支配人は、サンウェイ・グループは、インドネシアの大手ベンチャー・キャピタルであるケジョラ・キャピタルとの共同ファンド設立や、インドネシア主要都市におけるサンウェイ・メディカル・センターのオフィス設置など、インドネシアとの提携強化に貢献してきたとし、サンウェイ・プトラ・ホテルも、インドネシア文化をサポートしてきた長い歴史があり、インドネシア人客にユニークなサービスや体験を提供しているとコメント。ホテルで本格的なインドネシア料理が食べられるというコンセプトは今後もっと広まっていくとし、旅行者だけでなく地元の人たちにも、高品質なインドネシア料理を提供していくと述べた。
(ザ・スター電子版、6月3日)

新型コロナのSOP見直し議論、6月半ばに実施=保健相

【クアラルンプール】 保健省は、世界保健機関(WHO)が先ごろ新型コロナウイルス「Covid-19」に関する「緊急事態宣言」の終了を発表したことを受け、6月中旬にも標準的運用手順(SOP)見直しについて議論する予定だ。ザリハ・ムスタファ保健相が明らかにした。

ザリハ保健相は、6月まで新型コロナの感染地域に指定されていることを考慮し、SOPに関する何らかの発表を行う前に慎重な姿勢を続けていると強調。その上で6月中旬にもSOP見直しを検討するとし、見直し項目の中には公共交通機関におけるマスク着用義務の撤廃が含まれる可能性があると示唆した。

マレーシア政府は2022年4月にエンデミックへの移行を発表、同年5月1日付けでSOPを大幅緩和し、▽マスク着用▽ソーシャル・ディスタンス▽情報・追跡アプリ「MySejahtera」チェックイン▽陽性者の隔離▽海外からの旅行者ーーに対するこれまでの規制を緩和。「ネガティブ・リスト」に掲載され禁じられていた経済活動についても制限を撤廃していた

WHOのテドロス事務局長は今年5月5日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて2020年1月に発出していた「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言を終了すると発表。新型コロナが他の感染症と共に管理する段階にきたとした上で、今後も警戒を続けるよう呼びかけた。
(ザ・スター、マレー・メイル、ベルナマ、6月1日)

中国オンライン証券2社、マレーシア進出へ

【クアラルンプール】 中国系証券会社2社が、マレーシアのオンライン証券市場に近く参入する予定だ。

ナスダック上場企業である香港・富途が展開するネット証券「ムームー証券」は18日、東南アジアではシンガポールに次ぎ2カ国目となるマレーシア市場への参入を発表。現地法人が証券委員会(SC)から資本市場サービスライセンス(CMSL)を取得したと述べた。口座開設費が無料で、米国株などの国際市場取引を行える。リアルタイム相場情報、業界分析、最新金融情報なども提供する。同社サービスの月間ユーザー数は2,000万人を突破、昨年3月には豪州市場にも参入している。

中国・福米科技の「ウィブル証券」もマレーシア市場への参入を計画している。アナリストによる調査・評価情報、金融ニュース、取引データなどを無料提供する。シンガポール、豪州に続き、最近日本でもサービスを開始している。ディーリングのみのライセンスであるため、決済は地元業者と協力する必要がある。

SCは、英字紙「ザ・スター」の取材に対し、国内証券市場への海外プレーヤーの新規参入は、「デジタル化やテクノロジー導入を通じて資本市場を成長させる」という取り組みの一環であり、資本市場が投資家にとり魅力的かつアクセスしやすい状態を維持することを目指していると言明。SCは、革新的なデジタルビジネスモデルを歓迎するとし、新規外資系プレイヤーの参入は健全な競争をもたらし、幅広い選択肢や機会を提供することで国内投資家コミュニティが大幅に拡大すると述べた。その上で全プレーヤーに公平な競争環境を提供できるよう、関係者と緊密に協力していくとしている。

業界関係者は、中国国内での規制が厳しさを増しているため、中国のネット証券が投資意欲の高い東南アジアへ進出しているとし、新規参入は既存企業に脅威を与えるが、競争は顧客にとり間違いなく良いことだと述べた。
(ザ・スター、6月3日)

マレーシアの半導体産業、28年までに2125億リンギ規模に

【クアラルンプール】 マレーシアの半導体産業の年平均成長率(CAGR)は今後5%で推移する見込みで、生産額は2028年までに460億米ドル(2,125.2億リンギ)に達する見通しだ。

イーストスプリング・インベストメンツとプライスウォーターハウス・クーパーズ(PwC)シンガポールが発表した最新の報告書によると、マレーシアでは、製造業が国内総生産(GDP)の約25%を占めており、グローバル・バリューチェーン(価値連鎖)と強く統合している。マレーシアでは、製造能力や貿易連携の強化が行われていることから、半導体と製造のセクターにおいて大きなチャンスがあり、特に半導体の組み立て・検査(OSAT)の拠点として大きな成長の可能性が見込まれている。またOSATの外部委託ベンダーや精密洗浄、リファービッシュ、検査装置などのサポート・サービスを提供する企業も世界的な半導体需要の高まりからの恩恵を受けることができ、中国に進出するOSAT企業も成長機会を得られる見込みだ。

また、経営幹部レベルの100人を対象に行った調査では、マレーシアは「最も可能性があると思う市場」で9カ国中7位となった。1位はインドで、2位以下は中国、インドネシア、ベトナム、日本、韓国と続いた。
(マレーシアン・リザーブ、6月1日)

国家産業計画など3つの政策、下半期に発表=アンワル首相

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は、5日に行われたアブドラ国王誕生日の祝賀会で演説し、世界の課題に立ち向かうためにより強力な3つの政策を今年下半期に発表する意向を明らかにした。

3つの政策は、8月に開始される国家産業計画、9月末に予定している第12次マレーシア計画(12MP)の中間見直し、10月に予定しているの第2次マレーシア「マダニ(MADANI)」予算で、アンワル首相は「これらの政策は覇権争いや戦争、世界経済の減速、気候・環境危機など、世界が直面する課題に対処するために必要だ」と説明。 経済回復努力に加えて、連立政権は世界的な問題となっている生活費、物価上昇、食糧安全保障の問題への対応にも注力していると述べた。

その上でアンワル首相は、国民生活に対する支援の一環として、慈悲(ラーマ)保護構想やハリラヤ・セールス・カーニバル、起業家育成プログラムなど、いくつかの取り組みが実施されたと言明。マレーシアが特に国の主権、人道主義、安全保障、災害管理などの問題において、国際的なフォーラムで自らの立場を表明し、国家の利益を守るためにより積極的な役割を果たし続けるだろうと述べた。
(ザ・サン、6月6日、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ、6月5日)