住みやすい都市ランキング、クアラルンプールは94位に上昇

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 英国のエコノミスト誌傘下の研究機関「エコノミスト・インテリジェンス・ ユニット(EIU)」が発表した「世界で最も住みやすい都市ランキング2023」でクアラルンプール(KL)が94位となった。

KLは、昨年より19ランクアップし「大きく順位を上げた10都市ランキング」で7位に入った。ベトナムのハノイも20ランクアップし129位、インドネシアのジャカルタも14ランクアップし139位となった。

トップはウイーン、2位はコペンハーゲン、3位はメルボルンだった。日本からは大阪が10位にランクインした。最下位はシリアのダマスカスだった。

同調査は、毎年世界173カ都市を対象に定期的に実施しているもので、「安定性」「医療」「文化・環境」「教育」「インフラ」の5項目で評価したもの。

 

有害コンテンツ排除に非協力、メタに法的措置へ

【プトラジャヤ=マレーシアBIZナビ】 マレーシア通信マルチメディア委員会 (MCMC) は23日、好ましくないコンテンツの削除に向け非協的だとして、「フェイスブック」を運営する米メタ(Meta)に対して何らかの法的措置を検討すると発表した。

MCMCは、「フェイスブック」には人種、統治者、宗教(3R)、誹謗中傷、なりすまし、オンラインギャンブル、詐欺広告などの大量の望ましくないコンテンツが掲載されていると指摘。 こうした有害なコンテンツをプラットフォームから削除するよう繰り返しメタに求めていたにもかかわらず、メタは有害コンテンツ対策を十分に講じておらず、有害コンテンツの削除にも協力していないとし、メタに対し法的措置を講じる以外に選択肢はないと述べた。

MCMCの声明についてはブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)も歓迎の意を示しており、ブルサのムハマド・ウマル最高経営責任者(CEO)になりすました詐欺ページが今年60ページ以上確認され、ここ数カ月で急増していると指摘した。

 

バティックエア、KLー韓国・仁川間でデイリー便を運航開始

【クアラルンプール】 航空会社バティック・エア(旧称・マリンド・エア)は23日付けで、クアラルンプール(KLIA)ー仁川線を就航した。

使用機材は、180人乗りのボーイング「737-8MAX」型機。デイリー運航で、運航スケジュールは、KLIA発が午後10時30分、仁川着が翌午前6時。仁川発は午前7時、KLIA着が午後12時50分。就航記念キャンペーンとして、KLIA発エコノミークラスが片道389リンギから、仁川発エコノミークラスが10万ウォン(357リンギ)からの割引価格が提供される。運賃に含まれる受託手荷物は20キログラムまでとなる。

バティック・エアと親会社のライオン・エア・グループのグループ戦略ディレクターである、チャンドラン・ラマ氏は、仁川への就航を喜ばしく思うとともに、ポップカルチャー、エンターテイメント、音楽、テレビドラマ、映画、料理など、韓国の文化経済は世界のみならず、多くのマレーシア人の関心も集めており、本路線の需要は高いと言明。また、マレーシア人のみならず、韓国人観光客のマレーシア訪問における利便性が高まると述べた。
(ザ・スター、6月26日)

ウェブバイツ、小売業向けソリューション体験センターを開設

【クアラルンプール】 販売時点情報管理(POS)などの小売業向けソリューションを手がけるウェブ・バイツは、セランゴール州ペタリンジャヤに「ジルネックス・リテール・テック・エクスペリエンス・センター」を開設した。

同社がPJオールドタウンにおいて運営するカフェ「ワンダーズ」内にオープンしたもので、セルフサービス注文キオスクや、アイパッドPOS、レストラン向けの待ち行列管理システム、キッチン用ディスプレイ・システム、無線周波数識別 (RFID) リーダーを内蔵した小売棚など食品・飲料(F&B)業者向けに特化した幅広い商品を体験できる店舗となっている。

オーイ・ブンシェン最高経営責任者(CEO)は、実際に運営しているカフェや小売店舗内でエクスペリエンス・センターを設置することで、小売業者は実際にどのように作動しているのかを確認したり、直接テクノロジーを体験したりできるとした上で、ショッピングとダイニングを組み合わせた、ハイブリッド店舗などの成長をサポートすることができるとコメント。また同センターを、小売技術のテストベッド(新技術の実証試験に使用されるプラットフォーム)としても活用していくと明らかにした。

開設式典に臨席したマレーシア小売チェーン協会(MRCA)のケン・プア副会長は、今年通年の小売業の成長率について、推定平均成長率である9%を上回り、2桁台になるとの見解を示した。
(ザ・サン、6月26日、ベルナマ通信、6月23日)

下期の電気料金、大量消費世帯で増額も産業部門は減額へ

【プトラジャヤ=マレーシアBIZナビ】 ニック・ナズミ天然資源環境気候変動相は23日、今年下期(7ー12月)のマレー半島における電気料金について、消費量が月1,500キロワット時(kWh)、月額708リンギ以上の世帯に対し、1kWhあたり10センの割増料金を設定すると発表した。

ニック大臣によると、対象となる世帯に対しては1kWhあたり2センの割戻金も廃止されるため、電気料金は月額187リンギ(25%)増加することになる。セランゴール州、クアラルンプール、ジョホール州、ペナン州を中心に居住する8万3,000世帯が対象となるが、全体のうち1%に過ぎないという。なお割増料金が発生するのは1,500kWhを超えた月のみで、月1,500kWh未満となった場合には引き続き2センの割戻金が提供される。

一方、産業部門の中・高電圧契約(大規模電力利用者)を対象とした割増料金は1kWhあたり20センから17センに減額し、上下水道事業者に対しても20センから3.7センまで引き下げる。中・高電圧契約の場合には、電気料金が月額28ー35%引き下げられることになるという。中小企業など、低電圧契約の場合は、3.7センのまま据え置く。

ニック大臣は、平均燃料価格が低下したものの、石炭の平均価格は依然高止まりしていることから新たな電気料金体系を決定したとし、上期には価格上昇の影響を抑えるための補助金として約107億6,000万リンギを割り当て、下期にも52億リンギを割り当てる予定だと述べた。

マレーシア経営者連盟(MEF)は、下期の電力補助金52億リンギについて評価し、この補助金がなければ、レストラン、小売店、パン製造、小規模作業、農業・畜産業、植木業などに携わる零細中小企業(MSME)は、電気料金の値上げで負担を強いられることになっていたと述べた。MSMEの事業回復を支援し、労働市場の安定化を支援することが重要だとしている。

一方、サラワク州のアバン・ジョハリ首相は、サラワク州は水力発電ダムによる発電能力を有するため、電気料金の値上げは計画していないと述べた。値上げは投資誘致や請負業者に対し悪影響を与えるとし、ラワスのトゥルサン・ダムやカピットのバレ・ダムのような水力発電ダム数を増やすことで電力供給源を確保できると述べた。