21ー22年の交通事故発生件数は91万5874件=運輸省

【クアラルンプール】 運輸省によると、2021ー2022年にかけて91万5,874件の交通事故が発生した。

2021年の事故発生件数は37万286件で、死者数は4,539人。2022年には54万5,588件の交通事故が発生し、死者数は6,080人だった。

下院議会質疑で死亡交通事故の主な原因と問題解決についての短、中、長期的な計画について説明を求められたアンソニー・ローク運輸相が書面で回答したところによると、運輸省傘下のマレーシア交通安全研究所(MIROS)が実施した調査で、事故の主な原因となっていたのは人的ミスで、2番目に道路インフラの設計・状況、3番目に車両の状態であることがわかった。このためMIROSと道路交通局(JPJ)は運転マナーを向上させるために周知・啓発キャンペーンや取締りを継続的に行っている。

交通事故を減らすため運輸省は2022年1月に「マレーシア交通安全計画(2022ー2030年)」を発表。2030年までに交通事故発生件数を50%削減することを目指したもので、地域コミュニティや民間部門も参加したプログラム実施や戦略が盛り込まれた。車両の安全基準を高めるため、車両研究・安全性試験センターの設立や、安全性評価の基準およびメカニズムの改善などが行われるという。
(ザ・スター電子版、ポールタン、6月13日)

6州議会同時選挙、8月中旬に実施の公算

【クアラルンプール】 6州の州議会選挙について、各州議会の解散時期や巡礼(ハジ)シーズンを考慮すると8月に行われる公算が大きくなっている。州議会選挙は憲法の規定により議会解散から60日以内に実施することになっている。

年央に解散を予定しているのは▽セランゴール▽ペナン▽ネグリ・センビラン▽ケダ▽クランタン▽トレンガヌーーの6州で、これら6州の首相はすでに同時選挙で合意しており、最終的に選挙委員会(EC)が決定することになっている。

すでに6月28日に解散すると発表しているペナン州のチョウ・コンヨウ首相は、遅くとも8月第2週、ペナン州議会の解散時期から5ー6週間後になる可能性があると予想した。

ネグリ・センビラン州はすでに6月30日に解散すると発表しており、クランタン州も14日に6月22日の解散を発表している。その他の州については、セランゴール州議会が6月25日に、トレンガヌ州が6月30日に、ケダ州が7月3日にそれぞれ州議会の任期が切れ、翌日付で自動的に解散となる。

野党側からも8月実施の可能性が高いとの見方が出ている。野党連合・国民同盟(PN)に所属する統一プリブミ党(PPBM)のラザリ・イドリス広報部長は、8月中旬になるとの見方を示した上で「平日でなく土曜日の実施を希望する」と言明。ハジ巡礼は6月28日に最高潮に達し、巡礼者は8月初旬までに帰国するとして、そのタイミングが望ましいとの考えを示した。

選挙アナリストのG.マニマラン氏は、ECによる選挙の準備には約4ー5週間を要することになるとした上で、「8月第2週の終わりがちょうどいい時期だろう」と述べた。
(ザ・スター、6月14日)

日系IT企業のeeevo、人材コンサルに特化した新法人を設立

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本と東南アジアで事業を展開する日系IT企業のeeevoグループは、人材コンサル事業に特化した新法人であるJMビジネス・エシックス・コンサルタンシー(JMBEC)をクアラルンプールに設立し、事業を開始した。

eeevoグループが展開する「日本ビジネス能力認定試験(JBAA)(半角→全角)」のマレーシアでの実施事業を引き継ぎ、現地・日系企業や大学などを対象に、JBAAのより広範な普及を促進する。また、マレーシアで働くビジネスパーソンが各々の適性にあったポジションで働けるよう、マレーシア企業への適性検査の導入などをすすめ、人材マネジメントのクオリティ向上をサポートする。 マレーシアにおけるエチケット向上に繋がるサービスおよびソリューションを広く提供し、新事業の推進を通してマレーシア社会の発展に貢献していく。

また、新会社設立を記念して設立キャンペーンを実施する。先着200人限定で、JBAA4級の模擬試験を8月末まで無償で実施。さらに、模擬試験申込者を対象に先着100冊限定でJBAA4級のテキストを無償配布する(テキストは旧版となる)。模擬試験の申し込みは(https://jbaa-eeevo.asia/exam/)から受け付ける。

ポンプ製造の荏原製作所、ペナンに工場を開設

【クアラルンプール】 ポンプメーカーの荏原製作所(本社:東京都大田区)のマレーシア現地法人である荏原プレシジョン・マシナリー・マレーシア(荏原マレーシア)は、3,040万リンギを投じ、ペナン州バトゥカワン工業団地に同社初となる製造施設を設立した

主に半導体、発光ダイオード、電子機器業界からの需要増に応えるため、付加価値の高い製品や高品質サービスを提供していく。具体的には、ドライ真空ポンプの販売、マーケティング、組み立て、サービス、サポートなどの関連業務を行う。サプライヤーや顧客企業に近接した位置にあるという利点を活かし、顧客企業との良好な関係構築を目指す。最大60人の雇用機会を創出する予定。

開所式に参加したペナン州のチョウ・コンヨウ首相は、2023年第1四半期の州内製造業への投資額は33億リンギ、35プロジェクトで全国で2番目に多かったとし、2,217人の新規雇用機会が州内で創出されたと述べた。
(ザ・サン、6月14日)

海外ジョブフェア、マレーシアで9月と10月に開催

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本の経済産業省が主催する「海外ジョブフェア(ジャパン・ジョブ・フェア・イン・アジア2023)」が、マレーシアにおいて9月23日にオンラインで、10月21日にはオフラインで開催される。

「海外ジョブフェア」は、日本企業や海外の日系企業が高度外国人材の採用・活躍を通してイノベーションや新商品・サービス開発、事業の海外展開等を実現することを目的とした、アジア各都市で開催する合同企業説明会。パソナグローバルドゥタンク事業部が受託し、運営する。出展企業を募っており、申し込み締め切りは6月30日。出展料、ブース設置費用、広報費等が無料となっている。参加することで、▽単独出展より費用負担を軽減▽オンライン応募管理システムで効率的な採用ができる(WEBで事前選考可)▽日本政府主催による安心感、現地大学、日本語機関への広報で幅広い母集団掲載が可能▽オンラインと現地対面式ジョブフェアの2パターンで開催するためスピード感のある採用が可能ーーという利点がある。

また、ジョブフェアへの参加や高度外国人材の活用を検討している企業向けに、事前説明会も6月22日に開催する。申し込みはウェブサイト(https://japanjobfair.go.jp/for-company/)で受け付けている。

9月開催のMIHAS、出展ブースの9割が埋まる

【クアラルンプール】 マレーシア外国貿易開発公社 (MATRADE) は、9月12ー15日の日程で開催される国内最大のハラル(イスラムの戒律に則った)製品見本市「第19回マレーシア国際ハラルショーケース(MIHAS)2023」について高い関心が寄せられており、1,500の展示ブースのうちすでに90%が申し込みで埋まっていると明らかにした。8月までには全てのブースが埋まることが見込まれている。

モハマド・ムスタファ最高責任者(CEO)は声明の中で、MIHASは5兆米ドル規模とみられる世界のハラル市場への参入を検討する企業にとり主要なプラットフォームとなっているとした上で、展示ブースには、食品・飲料業の他、医療機器や教育、ファッション・ライフスタイル、電子商取引、小売・フランチャイズなど様々な分野の出展者がいると言明。MIHASではデジタルツールなどの革新的なソリューションも活用して、出展者をサポートした上で、今年は21億リンギの成約を目指すとした。

前回「第18回MIHAS2022」の成約額は、目標の19億リンギを大きく上回る23億6,000万リンギで、国内外の出展企業が16億5,000万リンギを占めた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、6月10日)

米エクイニクス、サイバージャヤにデータセンター設立へ

【クアラルンプール】 データセンター運営の世界大手、米エクイニクスは11日、2024年第1四半期にセランゴール州サイバージャヤにデータセンターを新設すると発表した。

第1期では共同スペース1,300平方メートルに、サーバーラックを450ラック設置する。完成時にはスペースを2,630平方メートル、ラック数を900ラックまで拡張する。

エクイニクスは昨年、ジョホール州イスカンダルのヌサジャヤ・テック・パーク(NTP)にデータセンターを設立すると発表しており、マレーシア国内でのデータセンターは2カ所目となる。

アジア太平洋地域担当責任者であるジェレミー・ドイチュ氏は声明で、マレーシアは好調な国内経済や立地条件の良さなどから、デジタルインフラやデータセンター投資に適しているとし、ジョホール州に続き、首都圏にもデータセンターを設置できることを嬉しく思うと言明。現地企業や多国籍企業に向け信頼できるプラットフォームを提供し、基盤インフラを相互接続し、「マレーシアを東南アジア諸国連合(ASEAN)のデジタル拠点にする」という政府目標の達成も支援していくと述べた。

エクイニクスは、アジア太平洋地域では豪州、中国、香港、インド、日本、韓国、シンガポールの13都市でデータセンター51カ所を運営。マレーシアに加え、インドネシア進出も発表している。
(ベルナマ通信、6月12日、エクイニクス発表資料)

マツダ車販売のベルマツオート、昨年度は93.5%の増益

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マツダ車の販売代理店で、ベルジャヤ・グループのベルマツ・オートは12日に昨年度決算報告(2022年5月ー2023年4月)を発表し、売り上げが前年比で52.7%大幅増の35億4,820万リンギ、税引き前利益も93.5%増の4億2,120万リンギとなったと明らかにした。

2022年6月30日までの売上税の減免措置によって大量の注文を受け付けたことや、国家復興計画(NRP)第1フェーズによりロックダウンが行われた影響で販売台数が減少した前年度(2021年5月ー2022年4月)からの反動で売り上げは大幅増加。加えて対日本円でリンギ高となったことで国内のマツダ車販売事業の粗利益が増加したことが増益に貢献した。

第4四半期(2023年2ー4月)の売り上げは、前年同期比19.5%増の10億7,240万リンギ、税引き前利益は20.9%増の1億3,953万リンギだった。

ベルマツ・オートは、自動車産業は今度もマイクロチップや部品の供給不足、車両供給の遅延、金融環境の逼迫、金利上昇、地政学的な不確実性、世界経済の低迷などの問題に直面し続けると予想。マツダやプジョー、起亜などのブランドの新モデルやフェイスリフト版の発表は依然として市場心理や経済情勢に左右されると指摘した。その上で今年度(2023年5月ー2024年4月)については、予期せぬ事態が発生しない限りは、好調を維持できるとの見通しを明らかにした。

KLIAの大規模改修、2026年に開始=運輸省

【クアラルンプール】 マレーシア運輸省は、12日の下院議会質疑において、クアラルンプール新国際空港(KLIA)の大規模改修を、取扱能力が90%に達する2026年に開始する予定だと明らかにした。

空港運営会社、マレーシア・エアポート・ホールディングス(MAHB)は2019年、KLIAの2050年までの30年間にわたるマスタープラン調査を策定するコンサルタントを指名しており、調査は年間最大旅客数(mppa)1億4,000万人と年間最大250万トンの貨物需要に対応するための2段階の開発を含む開発要件に基づいて行われている。

現時点での取扱能力はターミナル1(旧称KLIA1)が年間3,000万人、ターミナル2(旧称KLIA2)が同4,500万人となっており、MAHBによる予測に基づくとターミナル1は2030年に、ターミナル2は2030年以降にそれぞれ飽和状態となる。取扱旅客数は2019年にはターミナル1が2,920万人、ターミナル2が3,300万人に達した。

KLIAでは現在、トラック・トランジット・システム(TTS)と手荷物処理システム(BHS)の刷新が行われており、2025年末までに完了する見込み。また国家空港戦略計画(NASP)の調査については、今年末までに完了する予定だ。
(エッジ、ベルナマ通信、6月12日)

ホンダマレーシア、新型「WR-V」の予約受付を開始

【ペタリンジャヤ=マレーシアBIZナビ】 ホンダ・マレーシアは12日、コンパクトスポーツ多目的車(SUV)「WR-V」の新型モデルの予約受付を開始したと発表した。発売は第3四半期の予定。

都市部での通勤・通学に適した実用性と操作性を備えており、ボディサイズは、全長4,060ミリメートル(mm)、全幅1,780mm、全高1,608mm。排気量1.5リットルのDOHC i-VTECエンジンを備え、最高出力121馬力(PS)、最大トルク145Nmを発揮する。ホンダ独自の制御機構「Gデザイン・シフト」によりCVT変速制御を高精度化することで、優れた燃費性能と走行性能のバランスを実現した。ホンダの次世代最新技術である安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ・センシング)」とコネクテッド技術「Honda CONNECT(ホンダ・コネクト)」も搭載する。バリアントは「RS」の1種。

予約は、「ホンダタッチ」アプリあるいは全国のディーラー101店舗で受け付ける。また、6月16日から7月9日にかけて一部のディーラーを巡回して新型「WR-V」の内見・試乗会も実施する。
(ポールタン、6月12日、ホンダ・マレーシア発表資料)