【ジョージタウン】 ペナン島ジョージタウンとマレー半島のバターワースを結ぶペナン・フェリーは、新型のフェリー4隻を8月7日から運航すると発表した。就航を記念し、最初の1カ月間は無料で乗船できる。
新型フェリーの定員は250人、二輪車は50台まで輸送可能。総建造費は7,200万リンギ。最高速度は12ノット(時速22.2キロ)、通常運航速度は11ノットで、ジョージタウンとバターワース間を10分で結ぶ。安全を図り従来より高いクローズド・デッキを採用し、大型客船のような横旋回も可能。船首と船尾に2基のディーゼルエンジンを搭載し、どちらの方向にも接岸できる。座席エリアにはエアコンも完備し、安全装置、火災報知器、両端の二重スロープなども装備。午前6時から午後8時半まで、30分間隔で運航する。無料乗船期間後の運賃については後日発表の予定。
新型フェリーの試乗会に参加したアンソニー・ローク運輸相は、現在毎日約3,000人がフェリーを利用しているが、最新鋭フェリーはより多くの通勤客を惹きつけられるとし、毎月約10万人の利用を期待していると述べた。新運賃についても手頃な価格に抑えるとしている。
129年以上にわたり運航しているペナン・フェリーはペナンのシンボルともなっているが、老朽化で故障が相次いだため2020年に3隻のフェリーの利用を廃止。1隻だけ残されたフェリーが現在、自転車やオートバイの輸送に使われており、旅客用には暫定的な代替手段としてスピードボート・フェリーが使われている。2022年のフェリー利用者数は120万人だったが、今年は5月時点での利用者数が10%増加している。
(ザ・スター、7月9日、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、7月8日)