【クアラルンプール】 マレーシア味の素社はクアラルンプールに保有する土地を4億800万リンギで不動産投資のパラゴンTSLに売却する。約3億5,700万リンギの売却益を想定しており、1億2,900万リンギを特別配当に充当し株主に報いる。

パラゴンTSLは製鋼、不動産、鉱業などを手掛けるTSラウ・グループの企業で、グループのラウ・ティエンセン会長が主要株主。

土地はそれぞれ隣接する6区画で構成されており、本社ビルとハラル(イスラムの戒律に則った)うま味調味料の生産工場として利用されてきたが、生産能力拡大の余地がないため売却を決めた。

売却益の一部は運転資本、借入金の返済、譲渡所得税(推定3,516万リンギ)の納入に充当する。残りの1億2,889万リンギが特別配当用で、1株当たり2.12リンギ。

売却手続きは2024年第1四半期に完了の予定。売却収入は3月期の財務諸表に反映される。市場は土地売却を好感。マレーシア味の素の20日の株価は上昇した。
(ザ・スター、ニュー・ストレート・タイムズ、7月21日、マレーシアン・リザーブ、7月20日)