A&W、セランゴール州プチョンに100号店をオープン

【クアラルンプール】 ファストフードチェーンの米「A&W」をマレーシアで展開するA&Wマレーシアは、セランゴール州プチョンのショッピングモール「シエラ・フレスコ」内に100号店をオープンした。

シエラ・フレスコ店は、レトロでシックなアメリカン・ダイナースタイルの雰囲気で、若い世代をターゲットにしており、国内A&W店舗で初となるセルフ注文機を備えている。

ジョージ・アン最高経営責任者(CEO)は、ほとんどの顧客が現金払いを選んでいた5年前とは異なり、現時点では支払いの40%がクレジットカードと専用アプリで行われており、4年前の買収時にゼロだったデリバリーが、今では売上の30%を占めていると述べた。今後は、向こう12カ月内にテーマパークや主要高速道路の休憩施設において店舗を開設する他、ドライブスルー店舗の開設を計画しており、ペルリス州1号店としてカンガーにも出店予定だとした。同社初のドライブスルー店であるペタリンジャヤ店に関しては、2020年末に閉店予定だったものの反対の声が多く閉店をとりやめたとし、改装するとしている。

A&Wは1963年にクアラルンプールに国内初店舗をオープン。インターマーク・リソーシズが2019年にKUBマレーシアからA&Wフランチャイズを引き継いだ。2021年には菓子メーカーのパン・マレーシア・コーポレーション(PMC)がインターマークからA&Wマレーシアの株式51%を2,104万リンギで取得した。
(マレーシアン・リザーブ、7月25日)

KLIAエクスプレス、8月1日から運行間隔を20分に

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の「KLセントラル」とクアラルンプール新国際空港(KLIA)を結ぶ高速鉄道KLIA線を運営するエクスプレス・レール・リンク(ERL)は、「KLIAエクスプレス」について、祝日を含む毎日の運行間隔を終日20分と変更すると発表した。これまではピーク時のみ20分間隔で運行していた。

また「KLIAエクスプレス」の運行スケジュールを変更し、始発時間を「KLセントラル」については午前5時、「KLIAターミナル2(旧KLIA2)」については午前4時55分とする。両駅からの終電時間も共に午前12時と変更する。

なお「KLIAトランジット」の運行スケジュールは変更がなく、平日のピーク時(月ー金曜日の午前7ー9時、午後5ー8時)の運行間隔は15分、ピーク時以外の週末や祝日の運行間隔は30分をそれぞれ維持する

ERLは、オンラインでチケットを購入した場合、片道および往復の10%割引も実施している。
(ポールタン、7月26日)

クランが近く「市」に昇格へ、セランゴール州で4番目

【クラン】 連邦政府はこのほど、セランゴール州クラン地区政府(MPK)を「市」に格上げする提案を承認した。ンガ・コーミン地方行政開発相が26日、明らかにした。

行政の中心としての公的施設を備えていること、人口が50万人以上、歳入が年間1億リンギ以上といった複数の昇格基準を満たした。正式な市政発足の日時は追って同州スルタン、シャラフディン・イドリス・シャー殿下が発表する。格上げによりクランはセランゴール州では▽スバンジャヤ▽シャアラム▽ペタリンジャヤーーに続く4番目、国内では20番目の市となる。

市政発足に合わせて連邦政府はクラン市に対して道路整備や市庁舎建設などのインフラ整備費として1,000万リンギ、セランゴール州は500万リンギをそれぞれ特別交付する。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、エッジ、ベルナマ通信、7月26日)

「マダニ経済」基本計画発表、10年内にGDP世界30位目指す

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アンワル・イブラヒム首相(兼財務相)は27日、10月13日の来年度予算案に先駆けて国民所得の増加や国家経済の再構築などを目指した新たな経済マスタープラン「マダニ経済:国民力の強化」を発表した。

同10カ年計画では、▽国内総生産(GDP)の世界トップ30位入り▽世界競争力指数におけるトップ12位入り▽従業員報酬のGDP比45%への引き上げ▽女性の労働参加率の60%への引き上げ▽人間開発指数におけるトップ25位入り▽汚職認識指数におけるトップ25位入り▽財政赤字の対GDP比を3%以下に引き下げーーの7つの指標について10年内の達成を目指すとしている。

アンワル首相は、マレーシアをアジアの経済リーダーにするための経済再編が主な焦点であると強調。2022年時点で世界37位のGDP(世銀発表)について、「現状でも今後4ー5%の成長を維持し続けるだろうが、懸命に改革を実行すれば、5.5ー6%の成長も可能だ」とした。

アンワル首相は、マレーシアが依然として高コスト、低競争力、低賃金という悪循環に陥っているため、「ワワサン2020」(2020年までに先進国入りする国家目標)の願望や過去の壮大な約束は達成不可能だとした上で、長年にわたる劣悪な統治、経済構造の亀裂、エリートによる支配からの脱却を必要としていると指摘。「国の衰退の一因となった悪しき慣行や政策を未だに擁護する人々がいることは非常に残念だ」と述べた上で、「我々は国民により正直に、より勇敢に新たな現実を受け入れるよう呼びかけたい」、「我々は新たな経済枠組みを必要としている」と述べた。

アンワル首相はこのほか、年収10万リンギ以下の中間所得層(M40)と低所得者層(B40)の成人(21歳以上)を対象に各100リンギをイーウォレットを通じて給付すると発表。給付額は総額10億リンギに上る見込みだとした。政府は先ごろ、18歳から20歳の若者約200万人を対象に200リンギの給付を発表しており、今回の給付はそれに続くもの。

アンワル首相はまた、130万人の公務員を対象とした300リンギの給付、100万人以上いるとみられる退職公務員への200リンギの給付なども発表した。

出光興産、TG2社とのマレーシア事業の協業を解消

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 出光興産(本社・東京都千代田区)は25日、マレーシアでパームヤシ空果房(EFB)からバイオマス燃料を製造するプロジェクトを欧州のベンチャー企業であるTG2社およびその関連会社と進めてきたが、今回TG2社およびその関連会社との協業を解消したと発表した。

出光興産は、マレーシアでのEFBを利用したバイオマス燃料の製造・利用検討を引き続き実施している。マレーシアは世界第2位のパーム油生産国で、マレーシアの農園からは年間約2,000万トンのEFBが廃棄物として排出されていると推定されている。また、そのほとんどが投棄され、環境汚染と重大な温室効果をもたらすメタンガス発生の原因となっている。

出光興産は東南アジア諸国において、大量に投棄されているEFB等の農業残渣の有効活用を推進する事で、持続可能な開発目標の達成に貢献していく方針だ。