【クアラルンプール】 民間主導での復活を目指しているクアラルンプール(KL)ーシンガポール間の高速鉄道(HSR)建設計画について、事業推進母体のMyHSRコーポレーションが27日に情報提供依頼(RFI)に関する説明会を開催し、国内外の業界関係者700人以上が出席した。

説明会は、包括的なコンセプト提案書を提出するために必要な主要コンポーネント、提出要件、評価基準などの関連情報を関心のある企業に提供するのが目的。コンセプト提案提出スケジュールなど、RFIプロセスの概要が説明された。MyHSRによると、海外からは日本、英国、スペイン、ドイツ、オランダ、豪州、中国、韓国、香港、タイ、シンガポールから事業に関心を示す業界関係者が参加した。RFI 書類の提出期間は8月11日から11月15日までとなっている。

MyHSRによると、参加企業やコンソーシアムにはHSRプロジェクトを予算内のコスト、品質、時間で完成させるための実績、技術的専門知識、リソース、プロジェクト管理能力を示すことによってプロジェクト遂行能力を証明することが求められる。特に需要予測、コスト最適化、収益多様化、財務予測などを含む現実的な商業的予想に基づいてHSRサービスを持続的に運用する能力を実証することが要求され、政府資金への依存を最小限に抑える財務的に持続可能なモデルを開発する能力が求められる。説明会では日本、台湾、中国におけるいくつかのHSR開発と経済効果に関するケーススタディも紹介された。

MyHSRのファウジ・アブドル・ラーマン会長は、説明会は政府の希望に沿ってプロジェクトを現実化するための重要な一歩となると強調。単なる輸送ソリューション以上のものになると考えており、首都圏クランバレーとマレーシア半島南回廊の間の主要幹線を形成し、経済センター、中間都市、高価値工業団地などの開発に拍車をかけるだろうと述べた。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、エッジ、7月27日)