日産「セレナ」の新バリエーション「Jインパル」の発売開始

【クアラルンプール】 日産自動車販売を手掛けるエダラン・タンチョン・モーター(ETCM)は、多目的車(MPV)「セレナ」の新バリエーション「Jインパル」の販売を開始した。

「セレナJインパル」は、「ハイウェイスター」用に設計された日本製のドレスアップパーツ「インパル」のエアロパーツや、グッドイヤーの「イーグルF1スポーツ・タイヤ」などが装着されているほか、内装にはレザーシートが採用されている。

エンジンは従来モデルの「セレナ」と同じ仕様となっており、排気量2.0リットルの自然吸気直列4気筒のエンジン「MR20DD」が搭載されている。1リットル当たりの燃費は14.2キロメートル(km)。70.4リットルで100km走行することができ、満タン時の航続距離は852kmとなるという。

保険なしの価格は16万9,888リンギから。ETCMによると、3年間、10万kmの保証が付く。
(ポールタン、7月6日)

豪スーパーのコールス、ジャヤグローサーと提携

【クアラルンプール】 豪州スーパーマーケット・チェーンのコールス・スーパーマーケッツは6日、現地スーパー・チェーンのジャヤ・グローサーと提携し、マレーシア市場に参入すると発表した。同日、ジャヤ・グローサー店舗でのコールス商品200種類の販売を開始している

提携発表会に参加した、ジャヤ・グローサーのダニエル・テン副最高経営責任者(CEO)は、ジャヤ・グローサーは、9日まで全国の43店舗で豪州フェアを実施しており、これに合わせてコールスとの提携を開始したと述べた。フェア期間中のみではなく、5ー10年の長期にわたりコールス商品を扱い、商品数も増加させていくとしている。

コールスのウィル・マルホランド輸出・生鮮担当部長は、同社は現在世界30カ国以上に輸出しており、高品質な商品に対する需要が高いマレーシア市場にサービスを提供できることを誇りに思うとし、今後もオーストラリアの生産者を支援し、自社ブランド事業をグローバルに展開していくと述べた。

コールスは豪州で800店舗以上を展開。生鮮食品、食料品、酒類などを店舗やオンラインで販売している。
(ザ・スター、7月7日、エッジ、7月6日)

ジャヤグローサーとグラブ、慈悲プログラム参加で低価格商品提供

【クアラルンプール】 スーパーマーケット・チェーンを展開するジャヤ・グローサーとその親会社である 配車・宅配サービス大手のグラブは6日、低価格商品を提供する「慈悲(ラーマ)プログラム」に参加すると発表した。

グラブは、食品配達サービスで、限定メニュー3食分をまとめて18リンギで購入できる「慈悲パッケージ」を提供する。ジャヤ・グローサーはグラブアプリ上で日用品や限定商品を最大40%割引する「慈悲セール」を実施する。また、障害を持つ運転手に対し生活必需品ボックスを定期的に贈るという

慈悲プログラムは、食品価格の高騰に対する短期的な解決策として今年1月から始まったものだが、現在では、食品以外にも低価格商品を提供する動きが全国に広がっており、国内取引物価省が支援している。

プログラム発表会に参加したサラフディン・アユブ国内取引物価相は、慈悲プログラムは生活費上昇に苦しむ庶民の負担軽減を目的としており、国内取引物価省はこのような取り組みにより支出を促進する小売セクターについても支援を行っていくと述べた。同省は慈悲プログラムの発展形として慈悲経済イニシアチブも計画しており、アンワル首相が掲げている「年内に極貧層を撲滅する」という目標に沿い、国家経済政策の目標達成を支援し、国内総生産(GDP)にも貢献していくと述べた。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、7月6日)

マレーシア航空、KLー羽田線を9月17日から一時運休

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア航空(MAS)は、クアラルンプール(KL)ー羽田線の運航を9月17日から10月28日まで一時休止する。
現在は水・木・金・土・日曜日の週5往復を運航しており、運休期間中はKLー成田線を運航する。

MASは昨年8月14日付けで、KLー羽田線を就航。11月には週3往復、12月には週5往復へ増便していた。

9月17日までのKLー羽田線の運航スケジュールは、MH36便が水・木・金・土・日曜日の運航で、KL発が13時50分、羽田着が22時。MH37便も、水・木・金・土・日曜日の運航で、羽田発23時55分、KL着が翌日6時10分。使用機材は、エアバス「A350-900」型機。

首相府が紹介状の新ガイドラインを通達へ、悪用防止で

【クアラルンプール】 首相府は6日に声明を発表し、紹介状が個人的な利益のために悪用されないようにするための新たなガイドラインを策定し、公務員に通達すると明らかにした。

アンワル・イブラヒム首相が議長を務める汚職対策特別閣僚会議(JKKMAR)で合意された事項の一つで、「政府は汚職や権力乱用の要素を含む紹介状の発行を、政府のイメージを損なう問題だとして深刻に受け止めている」としている。

首相府によると、同会合ではより信頼性が高く効果的な苦情チャンネルを確保するため「2010年内部告発者保護法」 を改正する案について原則同意されたほか、国家汚職防止計画(NACP、期間2019ー2023年)の実施状況や、腐敗の防止に関する国連条約(UNCAC)第5条に沿った汚職防止の取り組み強化の方向性についても議論され、その結果、国家汚職防止戦略(NACS)と命名された国家レベルの新戦略によりNACPを継続すること、報告された各問題により効果的に対処できるよう、会計検査院報告書(LKAN)を定期的に閣議に提出することも決定した。

首相府は、あらゆる政府の取り組みから汚職、不正行為、権力乱用の要素を排除するためにガバナンス強化施策を可能な限り実行することに尽力していると強調。ガバナンスを強化し汚職と闘うという政府公約に基づいてJKKMAR会議の活動を継続するとしている。
(マレー・メイル、ベルナマ、7月6日)

ディスカウント店のエコショップが20周年、店舗網拡大目指す

【クアラルンプール】 ジョホール州を本拠に全商品2.40リンギ均一の雑貨店を展開するエコショップ・マレーシアは、現在240店舗を展開している店舗網のさらなる拡大を計画している。

ジェシカ・ン最高執行責任者(COO)は、1万アイテム以上の商品を取り扱っているが、さらに商品の提供を強化し、消費者により幅広い選択肢を提供するため、店舗の開設先の選定を行っているとコメント。ショッピングモールに行くと駐車場料金やガソリンなどのお金がかかることから、同社の戦略の下で、顧客により便利な場所に出店できるように努めているとした。

同社は2.40リンギと低価格で商品を販売しているが、ンCEOは今後5年間は現在の価格を維持すると言明。世界的に商品の価格は上昇しているが、エコショップは、幅広い商品を、誰もが手に入れやすい手頃な価格で提供することを目指しているため値上げはしないと説明した。

今年創立20周年を迎えるエコショップは5日、「ショッピング・ギラギラ」キャンペーンの実施と、購入によってポイントが貯まるアプリの導入を発表した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、7月6日、プレビウ、7月5日)

ホンダ、「HR-V」「シビック」「シティハッチバック」を値上げ

【クアラルンプール】 ホンダ・マレーシアは、5日付けでコンパクトスポーツ多目的車(SUV)「HR-V」、Cセグメントセダン「シビック」、Bセグメント・ハッチバック「シティ・ハッチバック」の値上げを発表した。

2023年初頭に各社が値上げを発表する中、同社は1月、自動車関連ポータルサイト「ポールタン」の取材に対し、当面の間値上げは行わないと述べていた。
「HR-V」は、全バリアントが1,100リンギの値上げとなる。新価格は、「1.5L S」 が11万5,900リンギ、「1.5T E」 が13万900リンギ、「1.5T V」が13万5,900リンギ、ハイブリッド車の「1.5L e:HEV RS」 が14万1,900リンギ。

「シビック」は、ハイブリッド車の「e:HEV 2.0L RS」 のみ16万6,500リンギで据え置くが、他は1,200リンギの値上げとなり、「E」 が13万1,900リンギ、「V」が14万4,900リンギ、「RS」が 15万1,900リンギとなる。

「シティ・ハッチバック」もハイブリッド車の「e:HEV RS」 のみ10万9,800リンギで据え置き、他は300リンギの値上げとなる。「S」 が7万8,900リンギ、「E」が8万6,900リンギ、「V」が9万1,900リンギ、「Vセンシング」が9万5,900リンギとなる。
(ポールタン、7月5日)

石油輸出国機構、マレーシアなど4カ国に加盟を打診

【クアラルンプール】 石油輸出国機構(OPEC)のハイサム・アル・ガイス事務局長は、OPEC加盟に向けて協議が行われている4カ国の中にマレーシアも含まれていることを明らかにした。OPEC加盟国は世界の石油生産量の約30%を占めている。

マレーシアと共に加盟に向けた協議が行われているのは▽アゼルバイジャン▽ブルネイ▽メキシコーーの3カ国。マレーシアを加えたこれら4カ国は、自主的な生産量削減といったOPECが打ち出すイニシアティブに参加する23カ国からなる緩やかなグループであるOPEC+のメンバー国となっている。

ハイサム事務局長によると、OPECは石油市場の維持と安定化という同じ戦略目標を持つ国々をメンバーに加えるため、加盟国の数を増やすことを検討しているとした上で、4カ国は2017年以来OPECと連帯しているため加盟を打診されているという。

ハイサム事務局長は、「彼らは2020年の市場崩壊と新型コロナのパンデミックにより困難を経験しており、石油市場の安定化という共通の目標を持っている」と述べた。

1960年に設立されたOPECは、産油国間の石油政策に関する調整を図り、公平で安定した価格を確保することを目指している。現在13カ国が加盟しており、そのほとんどが中東とアフリカ諸国で占められている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、7月6日)

汚職事件の6割に政治家が関与=汚職摘発委

【プトラジャヤ】 マレーシア汚職摘発委員会(MACC)の特殊作戦部(BOK)は、2020年から今年6月8日までの約3年半の間にBOKが捜査を手掛けた汚職事件156件のうち、60%以上に政治家が関与していたことを明らかにした。

BOKのタン・カンサイ上級部長は、同期間に211人を逮捕し、91人を454件の罪状で起訴したと言明。現金だけで1,047万リンギ、家財・財産を含めて5,113万リンギ相当を押収し、合計1億2,897万リンギの罰金を科したと明らかにした。

タン上級部長は、特に銀行や外国金融機関が関与する金融取引に関わる公金横領の捜査に課題があると指摘。関係する資金が海外の口座に送金された場合、各国の銀行システムを保護する法律が異なるため資金追跡の調査が困難になり、また銀行や金融機関には捜査に協力しない権利や情報提供を拒否する権利があるとし、「そのため裁判に持ち込まれた案件における資金追跡に関わる証拠のほとんどは、国内銀行と金融機関のみに限定されている」と述べた。

タン氏によると、BOKが捜査した事件の中には、インド人コミュニティ、労働者、自動車産業の発展のために政府から提供された数億リンギに及ぶ資金の不正流用が含まれているという。

またタン氏は、捜査当局が直面するもう一つの課題は事件がメディアや政治家によってセンセーショナルに報じられることだと指摘。「関係者に金融取引などの重要文書の破棄や逃亡の機会を与えてしまう」と述べた。テクノロジーの進歩に伴い国内だけでなく外国の金融機関が関与する金融取引でさえ携帯電話だけで簡単に行えることが捜査の障害になっているという。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、7月5日)

中銀バンクネガラ、政策金利を3%で維持

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は、5、6日の2日にわたって定例金融政策会合(MPC)を開催し、政策金利である翌日物政策金利(OPR)を3.00%で維持することを決定した。BNMは2022年5月以降、段階的に金利を2.75%まで引き上げた後、据え置いていたが、今年5月に0.25ポイント引き上げて3.00%としていた。

BNMは声明の中で、金融政策のスタンスにおいて現在の金利水準はやや緩和的であり、依然として経済成長を下支えし続けていると説明。金融不均衡のリスクは限定的であるとして、今後も引き続き情勢を監視し、金融政策が物価安定の下で持続的な経済成長を確保するとした。

国内経済については、今年第1四半期は力強い成長を遂げたが、第2四半期は外需鈍化の影響で輸出が減少したことにより成長は緩やかなペースとなったと指摘。しかし、年末までは引き続き底堅い内需が成長を牽引すると予想した。また、良好な労働市場が家計支出を下支えし、外国人観光客増加による観光産業の成長、複数年にまたがる大型インフラプロジェクトによる投資活動の下支えが上振れ圧力となる一方、世界経済の成長が予想を下回る可能性などが成長リスクとなるとした。なおインフレ率は、概ね予想の範囲内で低下していくことが見込まれるという。

世界経済については、力強い労働市場に支えられた底堅い内需や中国経済の活動再開が経済成長を牽引したが、インフレや金利の上昇により圧迫されていると指摘。インフレ率の上昇率は緩やかになってきているものの依然高い水準にあり、今後も金融引き締めが行われると予想し、今後も予想を上回るインフレ率の上昇、地政学的緊張の高まり、急激な金融引き締めなどが景気の下振れリスクとなるとした。