【クアラルンプール】 クレジットカードのジェーシービー(JCB、本社・東京都港区)の子会社JCBインターナショナル(JCBI、本社・東京都港区)は、 ホンリョン・バンク(HLB)およびフィンテック(革新的金融技術)のソフト・スペースとの間で提携契約を締結した。JCBカードのマレーシアでの利用拡大を目指す。
3社は共同声明で、2023年の経済回復の中で観光業の回復が著しく、外国人観光客数は1,610万人、観光収入は108億9,000万米ドル(492億リンギ)に上ると見込まれており、その中でも日本からの観光客は入国者数、消費額の上位10カ国にランクインすると言明。そのため、HLBなどのクレジットカード加盟店契約会社と協力してJCBカードの利用拡大を図ると述べた。
JCBIの金子佳喜 代表取締役社長は、HLBとの提携は、マレーシアにおけるJCB利用網拡大にとり大きな前進だとコメント。日本からだけでなく、1,000万人以上のJCBカード会員を擁する東南アジア諸国連合(ASEAN)地域からマレーシアを訪れる観光客にもより良いサービスを提供できるようになったとし、今後もソフト・スペースとの協業を通じて、ASEAN地域全体への展開を強化していくと述べた。
HLBの個人金融サービス担当責任者であるアンドリュー・ジョン氏は、日本からの観光客や駐在員がマレーシアに押し寄せる中、JCBカードが利用できるようになれば、カード会員にとって利便性が向上するだけでなく、現地企業にとっても観光客を取り込み、ビジネスを成長させる新たな機会を創出でき、キャッシュレス化および加盟店の売上増加を支援することができると述べた。
JCBは、2022年1月にソフト・スペースと資本業務提携。ソフト・スペースに約500万米ドルを出資するとともにマレーシアでのJCBカード発行および加盟店獲得業務に関するライセンスを付与している。
(ザ・サン、8月3日、フィンテック・ニュース・マレーシア、デジタル・ニュース・アジア、8月2日)