ジョホールバルの不動産価格が上昇、シンガポールの需要を受け

【ペタリンジャヤ】 RHBリサーチは、ジョホール州ジョホールバルでは駅周辺地域の不動産価格やショッピングモールの賃貸料が上昇し始めていると明らかにした。

RHSリサーチは、不動産コンサルの英ナイト・フランクの報告書を引用し、ジョホールバルの高層不動産取引価格は、首都圏と同等レベルの1平方フィートあたり900ー1,100リンギに達しているとし、ジョホールバルとシンガポールを結ぶ高速鉄道輸送システム(RTS)開発やシンガポールドル高の影響を受けていると述べた。シンガポールで賃貸料が高騰しており、またシンガポールドル高であることが、ジョホールバル中心部の賃貸需要を牽引しているという。RTS駅周辺の開発用地が不足していることから、既存地区の再開発を試みる業者もおり、現在の空き戸数の約57%にあたる7万1,000戸のサービスアパート供給など、多様なプロジェクトが計画されている。

RHBリサーチはまた、リンギ安に後押しされたシンガポール人の旺盛な消費力が、ジョホールバル小売業の業績やご来店者数を大きく押し上げていると言明。イオンモール・テブラウシティやミッドバレー・サウスキーなどのショッピングモールは、シンガポール人に人気があり、特に学校が休みの期間は満員になることが多いとした。ジョホールバルの小売スペースは現在2,000万平方フィートで、さらに今後2年間で180万平方フィートが供給される見込みだという。

ジョホールバル市内のホテル客室数については、過去6年間大きく変化していないが、客室料金は特に5つ星ホテルで大幅に上昇しており、シンガポール観光客数の増加だけでなく、国内需要の回復もその要因になっているとしている。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月22日、フリー・マレーシア・トゥデー、8月21日)

米ヒルトン、マレーシアで向こう数年かけホテル7軒を開業

【クアラルンプール】 国際的にホテルやリゾートを展開する米ヒルトン・ホテルズ・アンド・リゾーツは、向こう数年かけてマレーシアで新たにホテルを7軒オープンする計画だ。これによりホテルの数は50%増の21軒となり、総客室数は48%増の7,100室となるという。

7軒のうち4軒は2025年に、「ビジット・マレーシア・イヤー」(マレーシア観光年)に合わせてオープンする。マレーシア初進出ブランド「キュリオ・コレクション・バイ・ヒルトン」、「ウォルドーフ・アストリア」、「コンラッド」などをクアラルンプール(KL)とランカウイにそれぞれ2軒オープンする計画だ。客室数は計1,259室。

同社は、マレーシアにおいて「ヒルトン」、「ダブルツリー・バイ・ヒルトン」、「ヒルトン・ガーデン・イン」3ブランドのホテルを14軒展開しており、客室数は計4,800室以上となっている。既存のホテルにおいても改装工事を実施しており、「ダブルツリー・バイ・ヒルトン・プトラジャヤ・レイクサイド」は先ごろ完了したばかりで、大人数で宿泊ができるようにファミリールームなど新たに14室を追加した。また「ヒルトン・ペタリンジャヤ」でも現在、工事を実施中で、2024年末までに完了する予定だ。
(エッジ、8月22日)

ホンダのSUV「WR-V」、発売1カ月で2200台を納車

【ペタリンジャヤ=マレーシアBIZナビ】 ホンダ・マレーシアは22日、新型Aセグメント・スポーツ車(SUV)、「WR-V」について、7月13日の発売以来1カ月で2,200台を納車したと発表した。

同社は、「WR-V」の最初の予約者であるヌレイン・ビンティさんへの引き渡しセレモニーを開催。ヌレインさんにはホンダのアクセサリー、ウルトラ・ガラス・ボディコーティング、オフィシャルグッズ(合計5,000リンギ相当)が贈られた。

吉村宏信 社長兼最高経営責任者(CEO)は、ホンダ・ブランドへの信頼および新型「WR-V」への支援に感謝するとし、「WR-V」は7月にホンダ車で2番目に売れたモデルとなり、その中でもハイスペックの「RS」バリアントが「WR-V」の総販売台数中60%を占めていると述べた。

ヌレインさんは、「WR-V」の若々しくエネルギッシュな外観に感銘を受けたとし、コンパクトなデザインでありながら車内が広々としているのが気に入っており、毎日の通勤が快適になるだろうと述べた。

「WR-V」のバリアントは▽1.5L S▽1.5L E▽1.5L V▽1.5L RSーーの4種で、保険なし価格はそれぞれ▽8万9,900リンギ▽9万5,900リンギ▽9万9,900リンギ▽10万7,900リンギーーとなっている。

税務関連申請、9月より段階的にオンライン申請を義務づけ

【プトラジャヤ】  内国歳入庁(IRB)は22日、9月1日から段階的に税務関連の申請に関し、ポータルサイト「マイ・タックス」(https://mytax.hasil.gov.my/)の利用を義務づけると発表した。

IRBは声明で、「マイ・タックス」の利用義務化は、「フル・オンラインサービスの数を徐々に増やしていく」という政府の方針に沿ったもので、2024年1月1日までに完全なオンライン移行を目指すと述べた。

納税者識別番号(TIN)の登録、暗証番号のオンライン申請、納税申告書(BNCP)の提出、個人情報の更新などが義務化の対象となる。一方、税のオンライン支払いは強く推奨されるものの、義務化の対象外となる。義務化の詳細はこちら(https://www.hasil.gov.my/e-perkhidmatan/)から確認可能。

IRBはまた、納税者に対し、納税過程を安全かつ一元化するために、代理店を介在させず、オンラインなどでの直接納税に切り替えるよう勧告した。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、8月22日)

イオンマレーシア、4ー6月期は36.2%の大幅減益に

【クアラルンプール】 イオン・カンパニー(M)(イオンマレーシア)は、2023年度第2四半期(4ー6月期)決算を発表、売上高は前年同期比5.7%減の10億3,300万リンギ、純利益は36.2%減の3,019万リンギにとどまったと明らかにした。売り上げ減少と営業コストの増加が響いた。

同社がブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、上半期(1ー6月)の売上高は前年同期比2.0%増の21億3,984万リンギとなった。小売部門ではIOIプトラジャヤの新店舗と南部地域の店舗が、不動産管理部門では稼働率の向上と賃料アップが売上高向上に貢献した。一方、純利益は9.3%減の6,837万リンギにとどまった。

小売部門は、新型コロナ流行がエンデミック期に入ったことによる国境再開と経済、社会、観光活動の再開にともなうペントアップ需要(繰越需要)で売り上げが急増した前年同期からの反動で、今期の売上高は7.9%減の8億6,400万リンギとなった。一方、不動産管理部門は稼働率の向上により、売上高が7.5%増の1億6,900万リンギとなった。

イオンマレーシアの大野恵司社長は、「前年同期に経験した異常な需要は沈静化し、現在の収益はより典型的な市場トレンドに沿ったものになっている」と説明。今後については「サプライチェーンや通貨の評価に影響を与える不安定な国際情勢により、世界経済は引き続き厳しい状況にある。 外国人観光客数の回復や雇用率の改善が国内経済を支えている一方、必需品のインフレ脅威が迫っており、国内の裁量支出がさらに抑制される可能性がある」と分析した。
(マレーシアン・リザーブ、エッジ、8月22日、イオン発表資料)