【クアラルンプール】中国の不動産開発大手、碧桂園の経営難が報じられており、マレーシア子会社のカントリー・ガーデン・パシフィックビュー(CGPV)がジョホール州で手掛ける3件の住宅開発事業が途中挫折する可能性が出てきた。

碧桂園は8月6日に期限を迎えた約33億円相当の社債の利払いを履行できなかった。30日間の猶予期間内に支払わなければデフォルトになる。8月10日には1ー6月期の純損益が450億ー550億元(1元=20円)の赤字になる見通しも示した。

CGPVはフォーレスト・シティー、ダンガ・ベイなど3件の集合住宅を建設中だが、碧桂園は海外事業を処分する動きに出ており、シンガポールのテレビ局チャンネル・ニュース・アジアがジョホール州の不動産関係者の話として報じたところによると、建設が停止される可能性がある。

フォーレスト・シティーでは一部で入居が始まったが、ゴーストタウン化しており、住宅所有者によれば、住宅価値は70万リンギから40万リンギに下がった。ダガン・ベイの物件も売り出し時より50ー60%値下がりしたという。

ダガン・ベイでは住宅購入者の区分所有権登録が円滑に行われておらず、碧桂園が破たんした場合、購入者は所有者であることを示す証拠の提出という余分な手間が必要になりそうだ。
(マレー・メイル、8月23日)