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処理水放出、マレーシアもサバ州沖に監視システム設置

【ジョージタウン=マレーシアBIZナビ】 福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出が24日に開始されたことを受け、チャン・リーカン科学技術革新相は25日、サバ州沖合にガンマ線スペクトル水監視システムを1カ所設置したことを明らかにした。原子力認可委員会(AELB)が状況を常に監視しているが、現時点では何ら異常数値は検出されていないという。

チャン氏によると、サバ州沖に設置したシステムは早期検出システムとして24時間放射能レベルの上昇をリアルタイムで監視するもので、こうしたシステムを設置したのはシンガポール、ベトナムに次いで3カ国目。同省では場所は決定していないものの、さらに4台設置する予定だという。

チャン氏は「日本政府が処理水の海洋放出を開始したことに対し、マレーシア国民が懸念を抱いていることは承知している」と述べた上で、国際原子力機関(IAEA)が入手したデータは放出水が安全範囲内であることを示していると言明した。

マレーシアではこれまでのところ、処理水放出に関する主要メディアの報道は抑制的で、海外ニュースとして中国や香港における抗議活動を報じる一方で、専門家による安全性を訴えるインタビュー記事や論文記事を掲載するなど国民の懸念に配慮した報道が多くみられる。

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