【クアラルンプール】 マレーシア漁業局は28日、国内消費用として現在日本から輸入されている海水魚は冷凍のイワシとサバの2種類だけで、活魚の輸入に関してはコイなどの淡水観賞魚のみで、海水魚は輸入していないとの声明を発表した。
同声明は福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出が24日に開始されたことをうけたもので、漁業局は、漁業開発局、マレーシア検疫検査サービス局(Maqis)、保健省と協力し、市場に出回る水産物に汚染物質がないことを保証すると言明。その上ですべての日本産水産物の輸入業者に対し、法律を順守し、各輸入品に日本当局による衛生証明書が添付されていることを確認するよう注意を喚起した。
活魚の輸入については、漁業局は輸入業者がすべてMaqisに輸入許可を申請し、漁業局が指定する輸入許可条件を順守しなければならないと述べた。
国民の懸念に配慮してマレーシア保健省は23日、日本からの輸入食品のうちリスクが高いと考えられるものに対し、入国地点で放射性物質に関するレベル4(監視)の検査を行うと発表。科学技術革新省は25日、サバ州沖合にガンマ線スペクトル水監視システムを1カ所設置したことを明らかにした。
(ザ・スター、8月29日、ベルナマ、8月28日)