レクサスマレーシア、「RX500h Fスポーツ」の販売を開始

【クアラルンプール】 レクサス・マレーシアは、レクサスのスポーツ車(SUV)「RX500h Fスポーツ」の販売を開始したと発表した。

同社は今年5月に、第5世代となる「RX」シリーズから「RX350ラグジュアリー」の販売を開始しており、今回発売を開始した「RX500h Fスポーツ」は「RX」シリーズ2モデル目となる。

「RX350ラグジュアリー」と同様、日本からの輸入完成車(CBU)。「RX500h Fスポーツ」には、排気量2.4リッターのターボチャージャー付き4気筒ガソリン・エンジンを搭載し、パラレル式ハイブリッドシステムを採用した。0ー100キロメートル/時の加速時間は6.2秒。ダイナミック・リア・ステアリング(DRS)も搭載されている。ボディカラーは4色。

保険なしの価格は49万8,888リンギ。5年間(走行距離無制限)の保証が付帯する。ハイブリッド・バッテリーには、8年間(走行距離無制限)の保証が付くが、追加料金を支払うことでさらに2年間延長することも可能となっている。
(ポールタン、8月18日)

中国の景気減速リスク、マレーシアは耐えられる=中銀

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラ・マレーシア(BNM)のアブドル・ラシード総裁は、マレーシアが特定の貿易相手国や産業に大きく依存していないことから、中国の経済成長減速に起因するリスクにも耐えられるとの見解を示した。

18日に2023年第2四半期(4ー6月)の国内総生産(GDP)成長率を発表したラシード総裁は、中国はマレーシアにとり第2位の貿易相手国であるが、貿易総額に占める割合はわずか13.6%程度だと指摘。中国の経済活動再開は世界経済を支え続けているものの、過去数カ月間の成長が減速しているのは認識しているとした上で、マレーシア経済は生産商品や貿易相手国を多様化しており、中国の経済成長減速の影響を緩和することが可能だと述べた。

またラシード総裁は、マレーシアの輸出減速の原因が世界的なテクノロジーサイクルの低迷と一次産品価格の下落による製造品の低迷にあるとした上で、今年の世界経済については主にコスト圧力の上昇や高金利、商品価格の低下に伴い成長が鈍化していると指摘。成長は長期的に平均を下回ることが予想されるが、完全な不況に陥るとはないとの予想を示した。
(ベルナマ通信、ボルネオポスト、8月18日)

ペナン軽便鉄道計画、市内中心部は地下路線になる見込み

【ジョージタウン】 ペナン島の軽便鉄道(LRT)建設計画を引き継いだマス・ラピッド・トランジット・コーポレーション(MRTコープ)は、市内中心部について地下路線にすることを提案しており、ペナン州も基本同意した。チョウ・コンヨウ州首相が明らかにした。

当初の計画では海峡路線を除き、高架線として建設が予定されていた。ペナン州独自で立案していた当初の見込みでは総工費は100億リンギとなっていた。MRTコープは市内中心部と半島部セベラン・ペライのトンネル路線の実現可能性に向けた調査に着手する予定だ。

チョウ州首相は17日にアンソニー・ローク運輸相と会談し、運輸省とMRTコープからプレゼンテーションを受けた。MRT側より、バターワースからジョージタウンまでの路線が海底トンネル方式で計画されているため、乗換駅付近の路線も地下に建設する必要があり、従って市内中心部を地下路線にする方が望ましいという提案があった。市内中心部に設置される駅の一つがバタワース行き路線の乗換駅となる見込み。

連邦政府は今年5月、州および市庁舎のあるコムターからタンジョン・ブンガまでの路線延伸を含め、27駅のLRTプロジェクトをMRTコープが実施することとし、連邦政府が全額資金提供すると発表した。 コムター駅が主要駅となり、コムターの隣にあるシア・ボーイ市場の隣に駅が設置される予定。年内にプロジェクトを開始し、来年初めにも着工する計画だ。5年内の完成を見込んでいる。
(ザ・スター、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、8月18日)

セランゴール州首相にアミルディン氏が再選

【シャアラム=マレーシアBIZナビ】 12日の州議会選挙で与党連合・希望同盟(PH)と国民戦線(BN)の連合が政権維持に成功したセランゴール州では、新州首相にアミルディン・シャリ前首相(人民正義党=PKR)が再選された。アミルディン氏はこれが2期目となる。

来月にも予定されているという内閣改造人事でアミルディン氏が閣僚入り候補に入っているとの情報から、州首相が交代するとの憶測が浮上していた。PH-BN連合がセランゴール州スルタンのシャラフディン殿下に提出した次期州首相の候補者リストには、アミルディン氏と共にファーミ・ンガー氏とボルハン・アハマド・シャー氏の名前が記載されていたとされる。

12日に開催された州議会(定数56)選挙で、セランゴール州は与党連合・希望同盟(PH)と国民戦線(BN)の連合が改選前の45議席から34議席に減らし、憲法改正に必要な3分の2には届かなかったものの政権維持に成功BNが12選挙区に候補者を擁立したものの10選挙区で敗北するなど不振を極めた一方で、野党連合・国民同盟(PN)は改選前の5議席から22議席に大幅に議席を増やした。

マクドナルドマレーシア、30年までにサバ州に36店舗開設

【コタキナバル】 マクドナルド・マレーシアは18日、2億リンギを投じ、2030年までにサバ州に36店舗を新規出店すると明らかにした

アズミル・ジャーファー社長は、コタキナバル工業団地(KKIP)との間の覚書(MoU)締結式後の記者会見で、現在サバ州には16店舗を構え、1,600人に雇用機会を提供しているが、コタキナバルだけでなく、クダット、トゥアラン、テルピド、プタタン、コタ・ベルドなどの小都市への新規出店により、州全体で5,000人の雇用機会が創出されると述べた。直近ではタワウに2店舗を開設する予定だという。

アズミル社長はKKIPとのMoUについては、KKIP内で1.6ヘクタールの土地を取得し、製造施設、倉庫、配送センターを建設し、東マレーシアにおける総合的な食品ハブとして機能させることを目指すものだと述べた。マレーシアにおいても、バンズやパンについては、イタリア企業ビンボQSR、野菜、ナゲット、ミートスライスなどについては米タイソンフーズ、配送設備については米HAVIロジスティクスなど、全世界共通のサプライヤーの協力を得るとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、8月18日)

印尼トランスヌサ航空、9月にJBージャカルタ線を就航

【クアラルンプール】 インドネシアの航空会社、トランスヌサ・アビエーション・マンディリは、9月7日にジョホールバルージャカルタ線を就航する。同社にとり、マレーシアでクアラルンプール(KL)に次ぐ2カ所目の乗り入れとなる。

ベルナルド・フランシス最高経営責任者(CEO)によると、使用機材は、中国商用飛機(COMAC)のジェット機「ARJ21」で、座席数は95席。8月9日よりチケットの販売を開始した。現在、チケットを片道199リンギから販売するキャンペーンを実施している。

月、木、金、土、日曜日の週5便(土曜日は9月23日から)運航で、フライトスケジュールはジャカルタ発が12時30分、ジョホールバル着が15時15分。ジョホールバル発が15時45分(9月7日は17時45分)、ジャカルタ着が16時20分(9月7日は18時20分)。

同社は今年4月、「ARJ21」を使用してクアラルンプールージャカルタ便を就航した。年末までにマラッカージャカルタ線を運航することも計画しており、現在、実現可能性調査を実施中だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月17日)

スターバックス、サラワク州初の手話ストアをオープン

【クチン】 コーヒーチェーン大手の米系スターバックス・マレーシアは、サラワク州初の聴覚障害者向け「手話ストア」をクチンのショッピングモール「ビバシティ・メガモール」内にオープンした。クアラルンプールとペナンに続く国内3店舗目となる。

店舗を運営するベルジャヤ・フードの最高経営責任者(CEO)兼社長であるシドニー・キーズ氏は、同社が店舗を展開している全ての州で「手話ストア」をオープンすることを目指しているとコメント。聴覚障害者コミュニティに雇用を提供することに加え、聴覚障害者の自信構築や聴覚障害に関する知識を人々に広げることも目的としていると説明した。

同店舗は7月27日にソフトオープンした。サラワクろう者協会(SSD)と協力して、店内で手話通訳やアクティビティを実施し、人々が集まり、繋がるための場を提供しており、顧客から非常に良い反応を得ているという。同店舗では8人の聴覚障害者が勤務しており、国内3店舗で計20人が働いている。
(ザ・スター、ザ・サン、8月18日)

ネクストグリーン、空果房成型パルプの試験生産を開始

【ペタリンジャヤ】 パルプ・製紙メーカーのネクストグリーン・グローバル(NGGB)は、日本のクラウン・パッケージ(本社・愛知県小牧市)との合弁会社(JV)であるネクストグリーン・クラウニング・パッケージ・パルプ・モールディング(NGCP)が、パームヤシ空果房(EFB)を原料とする、食品グレードの成型パルプの試験生産を開始したと発表した。

NGGBがパハン州ペカンに構えるグリーン・テクノロジー・パーク(2022年7月に開設)内にNGCPが建設していた、総建築面積1万4,780平方フィートの成型パルプ製造工場が完成したことによる。同工場では成型パルプ400万ユニットの製造が可能だという。

NGGBのリム・シアムフアット社長は、空果房の可能性を見出すのに何年もの研究を要したが、クラウン・パッケージとの長年にわたる緊密な協力関係により、努力が実を結びつつあるとし、この合弁事業の成功がNGGBにプラスに貢献すると確信していると述べた。

NGCPはEFBを原料とする成型パルプの製造・販売および日本への包装資材の販売を目的とし、2020年7月に設立された。
(ザ・サン、8月18日)

小型ジェット機が路上に墜落、10人が死亡

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 17日午後2時50分頃、小型ジェット機がセランゴール州シャアラムのエルミナウェスト・タウンシップの路上に墜落した。乗客乗員8人と、道路を走行していた自動車、オートバイの運転者2人、合計10人が死亡した。

墜落した小型飛行機は、プライベートジェット・チャーター・サービスのジェットバレット社が運航する、米ホーカー・ビーチクラフト製の個人客向けビジネスジェット「ビーチクラフト390(プレミアI)」。

マレーシア民間航空局によると、同機は同日午後2時8分にランカウイを離陸し、スバン空港(スルタン・アブドル・アジズ・シャー空港)に向かっていた。スバン空港の管制塔と最初に接触したのは午後2時47分で、着陸許可が出たのは午後2時48分。午後2時51分に墜落現場からの発煙が確認された。パイロットからのメーデー (遭難信号)コールはなかったという。

セランゴール州警察によると、死亡した乗客の中にパハン州政府で住宅・環境・グリーンテクノロジー委員会の議長を務めるジョハリ・ハルン議員が含まれていた。墜落機のブラックボックスの一部であるコックピット・ボイスレコーダーも発見されており、墜落原因などが今後解明される予定。墜落事故を受けて、ガスリ回廊高速道路(GCE)からエルミナ・インターチェンジへの出入り口は両方向とも一時閉鎖された。

第2四半期のGDP成長率、プラス2.9%に減速

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラ・マレーシア(BNM)は18日、2023年第2四半期(4ー6月)の国内総生産(GDP)成長率が前年同期比プラス2.9%に減速したと発表した。個人消費の拡大や継続的な投資活動、インバウンド観光客数の増加に支えられて、7四半期連続でプラス成長を維持したものの、前期の5.6%を下回り、約2年ぶりの低い水準となった。

セクター別の成長率が最も高かったのは建設業で、前期のプラス7.4%から6.2%にダウンしたものの、土木工事や専門建設の伸びに支えられてプラス成長を維持。サービス業もプラス7.3%から4.7%に低下したが、卸売・小売業での売上高増加や運送サポート活動の業績向上が見られた。製造は電気・電子産業の減速が影響し、前期(プラス3.2%)から0.1%にダウン。また鉱業もプラス2.4%からマイナス2.3%に、農業もプラス1.0%からマイナス1.1%に転落した。

国内需要はプラス4.6%から4.5%、民間消費と民間投資はそれぞれ4.3%、5.1%となった(前期は5.9%、4.7%)。公共支出は前期のマイナス0.3%からプラス4.6%に加速。公共投資はプラス5.7%から7.9%に伸びた。その一方で、前期はマイナス3.3%だったモノとサービスの輸出はマイナス9.4%、輸入もマイナス6.5%からマイナス9.7%とさらに失速した。

アブドル・ラシード総裁は、2023年通年のGDP成長率予想について、当初予想である4.0%ー5.0%の下限に近い水準になると予想した。世界経済の回復の遅れなどの外部要因が主な下振れリスクとなるが観光産業の回復や今年度予算案に盛り込まれたプロジェクトの実施などが上振れリスクとなると説明。引き続き内需が成長を支えることが期待できるとした。インフレ率に関しては、ヘッドライン、コアともに年平均2.8ー3.8%となると予想している。