自動車部品のEPMB、グラブ運転手8万人の電動バイク移行を支援

【クアラルンプール】 自動車部品メーカーのEPマニュファクチャリング(EPMB)は、配車サービス「グラブ」の運転手8万人の電動バイク移行を支援すると発表した。

EPMBは子会社EPブルーシャークを通じ、グラブを運営するグラブ・カー社および中国の鲨湾科技(上海)(シャークガルフ・テクノロジー)のマレーシア現地法人ブルーシャーク・エコシステムとの間で、提携契約を締結。「R1パイロット・プログラム」として、グラブ運転手にブルーシャークの電動スクーター「R1」50台を無償で提供する。「R1」を体験してもらいそのデータを収集するとともに、燃料などのコスト削減も促進する。また、「EVプログラム」として、ブルーシャークの電動バイクをグラブ運転手に特別価格で提供する。バッテリーについても、最初の6カ月間は1カ月あたり1組79リンギ、その後は1カ月あたり1組110リンギの割引価格を適用し、バッテリー交換施設での交換サービスも3カ月間無制限で提供する

EPMBのアフマド・ラズラン・モハメド最高経営責任者(CEO)は、今回の提携は、同社がブルーシャークと共通で掲げている目標「真に利用しやすいモビリティ・ソリューションでマレーシア人に力を与える」に沿ったもので、ギグ・エコノミーで最も注目されているグラブの運転手にブルーシャークの電動バイクを提供する機会が得られると述べた。
(ザ・スター、8月9日、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、8月8日)

売上10億ドル以下のアジア優良企業、マレーシアから9社が選出

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 フォーブス・アジアは7日、アジア太平洋地域の年間売上10億米ドル以下の優良企業「ベスト・アンダー・ア・ビリオン」200社を発表。マレーシア上場企業9社が選ばれた。

「ベスト・アンダー・ア・ビリオン」の対象は、域内の証券取引所に上場し、年間売り上げが10億米ドル以下の企業を対象に、売り上げや営業利益の成長、資本利益率などを評価し、200社を選出した。順位は付けられていない。

マレーシアからは▽半導体のフロントケン・コーポレーション(本社・セランゴール州)▽ファクトリー・オートメーション(FA)ソリューションのグレーテック・テクノロジー(同ペナン州)▽物流・海運のハーバーリンク・グループ(同サラワク州)▽パーム油のキム・ローン・リソーシズ(同ジョホール州)▽半導体のQESグループ(同セランゴール州)▽ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)のサイコム(MSC)(同クアラルンプール)▽プラスチック包装のトン・グアン・インダストリーズ(同ケダ州)▽相手先ブランド設計・製造(ODM)のウチ・テクノロジーズ(同ペナン州)▽半導体のビトロックス(同ペナン州)ーーが選ばれた。

日本からは、コトブキヤやウォンテッドリーなど26社が選ばれた。隣国シンガポールからは7社、タイからは11社が選出された。

チャージEV、スターバックスPD店にEV充電設備を設置

【クアラルンプール】 国内最大の電気自動車(EV)公共充電ネットワークを持つチャージEVは、ネグリ・センビラン州ポートディクソン(PD)にあるカフェチェーン「スターバックス」のドライブスルー店に、直流(DC)充電設備を設置したと発表した。

チャージEVによると、出力は80キロワット(kW)で、充電ソケットは国際規格のCCS2に対応している。充電料金は1キロワット時(kWh)当たり1.20リンギ。ポートディクソンは、クアラルンプールから車で約2時間の距離にあることから、休憩や充電に適している。充電中に飲み物を飲んだり、店舗が海辺にあることから海を眺めて待ったりすることもできるという。

チャージEVは、全国に300カ所以上の充電スポットを持っている。今年4月にはクアラルンプールのショッピングモール「ベルジャヤ・タイムズ・スクエア」に、225kWのCCS2対応の急速充電器を2基、22kWの交流(AC)充電器を6基設置している。

馬日国際工科院、17日にユーグレナとラボ協定締結式

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 国際協力機構(JICA)は、マレーシア日本国際工科院(MJIIT)がユーグレナ(本社・東京都港区)との間で、MJIIT内のサテライトラボ「ユーグレナ-UTMサテライト・ラボ(EUTM)」に関する協定締結式を8月17日に開催すると発表した。

MJIIT藻類バイオマス講座のEUTMを活用し、ユーグレナなどの微細藻類や植物など、バイオ燃料原料用途のバイオマス生産・利用の最大化・最適化を中心とする共同研究を、常駐するユーグレナ社の研究員と共に実施する。ユーグレナ社は共同研究に携わる修士及び博士課程の学生、合計3名に奨学金を付与し、研究員育成にも取り組む。協定期間は3年間。

ユーグレナは今年5月、マレーシア工科大学(UTM)キャンパス内にあるMJIIT内に「熱帯バイオマス技術研究所」を開設したと発表していた。「熱帯バイオマス技術研究所」は、マレーシアの気候と多様なバイオマスを活かして、ユーグレナなどの微細藻類、その他の藻類や植物など、バイオ燃料原料用途のバイオマス生産・利用の最大化・最適化を中心とする研究を実施するほか、マレーシアを含む東南アジア諸国連合(ASEAN)圏におけるバイオマス関連の研究開発の推進を目指している。

MJIITは日本政府の支援により2011年にUTM内に設立され、日本の講座制(研究室)を取り入れた工学教育と研究を実践し、日本企業を含む産業界との連携活動などを日々続けている。JICAは技術協力プロジェクトを通してMJIITの活動を支援している。

セルロースとテクスケム、血液由来加工受託事業で合弁企業設立へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 再生医療関連のセルソース(本社・東京都渋谷区)は、マレーシアにおいて血液由来加工受託事業を開始すると発表した。事業開始に向け、日系テクスケム・リソーシズ(TRR)と合弁会社設立に向けた優先的協議および業務提携の覚書を8日に締結した。

セルソースは、TRBをパートナーとして今年中に合弁会社を設立し、セルソース社が調製方法の特許を取得している自家血液由来サイトカイン「PFC-FD」の加工を医療機関から受託するサービスの開始を目指す。

「PFC-FD」は、患者自身の血液から作製したPRP(多血小板血漿)に対して無細胞化とフリーズドライの処理を施し、室温での長期保存を可能にしたもの。「PFC-FD」を局所に投与することで組織の修復や疼痛軽減、機能回復の効果が期待され、治療に際しては手術が不要である点が特長となっている。

セルソースは、多数の日本企業との合弁会社設立および現地でのビジネス展開に実績を持つTRBグループと協力し、マレーシア現地の医療機関・患者からの要望に寄り添えるよう最適なサービスの構築を目指して事業を推進していく方針だ。

テクスケムは、再生医療のイノベーターであるセルソースと提携できることを嬉しく思うとし、この提携から強力な相乗効果が生まれるとして期待を示した。

ビレッジグローサー、KLハルタマスに27店舗目をオープン

【クアラルンプール】 高級スーパーマーケットチェーン「ビレッジ・グローサー」を運営するザ・フード・パーベイヤー・リテール(TRSB)は3日、27店舗目をクアラルンプール(KL)のショッピングモール「ハルタマス・ショッピング・センター」にオープンした。

「ビレッジ・グローサー・ハルタマス・ショッピング・センター店」の店舗面積は2万6,000平方フィートで、キャメロンハイランドから毎日届くオーガニック野菜や地元野菜、オーストラリア、アメリカ、日本、韓国、ニュージーランドなどから空輸される新鮮な野菜・果物、オーストリア産の牛肉やニュージーランド産の羊肉などの肉類・魚介類、世界各国からの輸入菓子などを取り揃える。オーガニック、スーパーフード、グルテンフリー、シュガーフリー、デイリーフリー、ベジタリアンなどの健康志向のニーズに対応した2,400以上の健康食品も扱う。また、豪スーパー大手のウールワースと独占契約し、同社の自然・オーガニックに特化した商品200種類以上も取り揃えている。ベーカリー・カフェや生花店も併設される。

TRSBのコク・キエンキー最高経営責任者(CEO)は、新店舗では、あらゆる要望に応える品揃えを用意しており、国内外から調達した新鮮な食品で料理の味をさらに引き立たせてほしいと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、8月7日)

UMWトヨタ、7月の販売台数は25.8%増の8349台

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーター(UMWT)は7日、「トヨタ」と「レクサス」の両ブランドを合わせた7月の販売台数が8,349台となり、前年同月比で25.8%増加したと発表した。

内訳は、「トヨタ」が8,200台、「レクサス」が149台。1-7月の合計販売台数は5万7,008台となり、前年同期の5万2,548台から8.5%増加した。

UWMTは、販売・サービスセンターを拡大しており、サバ州コタキナバル(KK)のペナンパンではアルマダKKオートモービルを1S(販売)から18基のサービスベイを有する3S(販売、サービス、部品交換)サービスセンターに改装。マレー半島でも、ジョホール州ムアルの店舗を統合し、新たにトヨタ4S(販売、サービス、部品交換、板金塗装)センターを設立した。

ラビンドラン・クルサミー社長は、販売台数の継続的な伸びは、性能と信頼性を重視する購入者にとってトヨタ車が魅力的であることの証だとし、販売・サービスセンターの拡大により、トヨタ車をより身近なものにしていくと述べた。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月8日、エッジ、ポールタン、8月7日)

ペナン島と本土を結ぶ新型フェリー、7日から運航開始

【ジョージタウン】 ペナン・ポート(PPSB)は7日、ペナン島と本土間で新型フェリーによる運航を開始した。運航開始を記念し、9月6日までの1カ月間は無料で乗船できる。

ジョージタウンのパンカラン・ラジャ・トゥン・ウダ・ターミナルとバタワースのパンカラン・スルタン・アブドル・ハリム・ターミナルを片道10分で結ぶ。定員は150人で、二輪車は50台まで搭載可能。運転間隔はピーク時で20分間隔、オフピーク時で30分間隔で、午前6時30分から午後9時30分まで1日68往復する。運賃は後日発表する。

今回就航したのは▽テルク・カンピ▽テルク・バハン▽テルク・ドゥユン▽テルク・クンバル  の4隻のフェリーで、建造費はそれぞれ1,800万リンギ。3隻を使って運航し、1隻は予備となる。年間の乗船者数目標は120万人。

ペナン州のチョウ・コンヨウ首相は、フェリー乗り場も改装し、待合所にはエアコンや防犯カメラ、エレベーターも設置したと言明。10分で移動できるようになった上、フェリー乗り場からはラピッドペナンバスに乗り降りできることから、通勤に最適な上、以前のフェリーよりも利便性が向上したと述べた。

旧フェリーは、船体の老朽化に伴い2020年に廃止された。それ以降は、1隻だけ残されたフェリーが自転車や二輪車を輸送し、旅客用にはスピードボート・フェリーが使われていた。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月8日、フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、8月7日)

ジェトロKL、台湾貿易センターと8月24日に共同セミナー開催

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール(KL)事務所は、8月24ー26日の日程でKLコンベンションセンター(KLCC)で開催される「台湾エキスポ2023(馬来西亜台湾形象展2023)」にて、台湾貿易センター(TAITRA)KL事務所と共催でセミナーを開催すると発表した。

8月24日に開催される「台湾・日本ビジネス協力セミナーinマレーシア」と題する同セミナーは、サプライチェーン強靭化や東南アジア諸国連合(ASEAN)市場への共同進出のための日台協業を促進することが目的。サービス産業を中心としたマレーシア市場の解説やサービス産業分野でマレーシア市場に進出する日台企業を登壇者として招いた講演を行う。セミナー後には企業間の交流会も予定している。

セミナーの対象は在マレーシア日系企業、台湾企業、マレーシア企業で、18日まで参加申し込みを受け付けている。(https://forms.gle/7Ncif1cW4LK2FrCz9
KLでの「Taiwan Expo 2023」の開催は7年連続で、今年は台湾企業160社が参加。▽インダストリー4.0▽スマートメディカル▽ハラル(イスラムの戒律に則った)▽サーキュラー・エコノミー(循環型経済)▽インテリジェントなライフスタイルーーの5つの主要テーマに沿った220のブースが展示される。

SBIとOSK、2号ファンドの設立を発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 SBIホールディングス(本社・東京都港区)は7日、マレーシア投資事業子会社であるSBIベンチャーズ・マレーシア(本社・クアラルンプール)が、アジア地域において投資事業を行うOSKベンチャーズ・インターナショナル(本社・クアラルンプール、OSKVI)と共同でベンチャーキャピタル投資を行う2号ファンド「OSK-SBIダイナミック・グロウスファンド2」を設立したと発表した。

SBIグループとOSKVIは、2018年にベンチャーキャピタル投資を行う1号ファンド「OSK-SBIダイナミック・グロウスファンド」を共同で設立、運用している。ヘルスケア・保険・物流など多岐にわたる分野で持続可能かつ急成長を遂げている、東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の有望なスタートアップへの投資実績を持つ1号ファンドが着実に成果を上げている。

2号ファンドは主に金融サービス、ヘルスケア、教育分野や環境・社会・企業統治(ESG)など大きな需要が見込まれる分野を中心としたASEAN諸国のアーリーからミドルステージにおける未公開企業を投資対象とする。設立当初の出資約束金総額は2,000万米ドル、SBIグループならびにOSKVIがそれぞれ50%ずつ出資する予定。また同ファンドは投資活動と並行し、1号ファンド累計投資額の2倍以上に運用規模を拡大すべく外部投資家からの出資も募っている。

SBIグループは、これまで海外有力パートナーとの投資ファンドの共同運営を通じて、経済成長力の高い国々を中心に海外展開を進めてきた。その一つであるOSKVIとの間で同ファンドを通じてより強固な関係を構築し、引き続きアジア地域を中心にグローバルな投資事業の拡大を図っていく方針だ。