【ジャカルタ/クアラルンプール】 日本外務省によると、日本・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議出席のためインドネシアを訪問した岸田文雄首相は6日、アンワル・イブラヒム首相と懇談。岸田首相はALPS処理水の海洋放出に関する理解と協力を求め、アンワル首相から日本の立場への理解が示された。
岸田首相はこのほか、筑波大学のマレーシア分校の開校を含め、日本・マレーシア二国間関係の強化に向けて緊密に連携していきたいと述べ、更に「アジア・ゼロエミッション共同体」構想の実現に向けても協力していきたいと伝えた。これに対しアンワル首相は、岸田首相と協力して、二国間関係を一層推進していきたいと応じた。
処理水の海洋放出については、チャン・リーカン科学技術革新相は同日、現時点で収集されたデータは、海中の放射線レベルが安全であることを示しているとした上で、「我々は入手したあらゆる情報が確実に国民と共有されるよう引き続き監視していくつもりであり、パニックを避ける必要がある」と言明。マレーシア原子力エネルギー庁を通じて、放射線レベル、国際原子力機関(IAEA)および日本政府からの最新情報を継続的に監視していくと述べた。
(マレーシアン・リザーブ、9月6日、外務省発表資料)