【クアラルンプール】 中央銀行バンク・ネガラ・マレーシア(BNM)のアブドル・ラシード総裁は3日、国家詐欺対策センター(NSRC)に寄せられたオンライン・バンキングの不正取引被害件数が、過去5カ月間で58%減少したと明らかにした。
金融犯罪・テロ資金供与に関する国際会議でアブドル総裁は、金融詐欺を防ぐため2022年12月に開始した5つの対策が奏功したとした上で、2022年10月に発足したNSRCには、1万9,000件以上の詐欺被害に関する報告が寄せられ、4万3,000件の「マネーミュール口座」(オンライン・バンキングで不正に引き出した現金を犯人等に送金するために利用される口座)を特定し、6,000万リンギ以上の資金が凍結されたと明らかにした。
今後について、アブドル総裁は、特定、報告、資金の回収までのプロセスを合理化するために「国家詐欺ポータル」を2024年半ばまでに立ち上げると発表した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、9月4日、マレー・メイル、9月3日)