サイバーセキュリティマレーシア、フィッシング詐欺に警告

【クアラルンプール】 政府機関であるサイバーセキュリティ・マレーシア(CSM)は21日、インスタントメッセージサービスのテレグラム上で広まっているフィッシング詐欺について警告を発した。

CSMによると、財務省が運営する、貧困層向け食料支援プログラム「SARA」のウェブサイトを模倣した偽サイトのURLが拡散されている。URLをクリックすると、電子ウォレットのログインページに似たページを表示し、電話番号などを入力させる。ユーザー情報を詐取することで、テレグラムのアカウントを乗っ取ることが目的だという。

テレグラムは、メッセージの暗号化機能や一定時間後に消える機能を有しており、セキュリティの高さやプライバシー保護を特徴としているが、それが悪用され、特殊詐欺や強盗などの犯罪に利用されることも増えているという。
(ザ・サン電子版、ベルナマ通信、10月21日)

豪ライナス、炭酸塩処理工場を除くマレーシア事業を一時停止へ

【クアラルンプール】 パハン州で希土類元素(レアアース)精製工場を運営する豪ライナス・コーポレーションは、混合レアアース炭酸塩処理工場を除くマレーシアでの全事業の操業を11月中旬から一時停止する。

ライナスは最新の四半期報告の中で、操業停止中は西オーストラリア州カルグーリーにおけるレアアース処理施設立ち上げ事業を支援するためにマレーシアの主要なC&L(クラッキングおよび浸出)要員が派遣されると説明。あくまで操業停止は一時的なものだと強調した。

ライナスはまた、ネオジム・プラセオジム(NdPr)の生産能力を年間約1万500トンに増やすために、下流事業のアップグレードを実施する計画だと明らかにした上で、マレーシアでの事業ライセンスが更新され、来年1月1日からランタノイド精鉱の継続的な輸入と加工が許可される場合に必要な追加能力になると説明。継続的な輸入と加工が認められれば、分解・浸出施設の保守作業も引き受けると述べた。

ライナスの事業認可を巡っては、マレーシア原子力庁(AEM)傘下の原子力認可委員会(AELB)が今年3月、向こう3年間の更新を承認したが、更新条件にランタノイド精鉱の輸入加工の禁止、パハン州ゲベンの施設では中間材料のみを精製することなどが盛り込まれていた。これに対しライナスは不服を申し立てた上で、更新条件が7月1日時点で撤廃されていない場合、マレーシアでの事業を一時的に停止するか、生産期間短縮を行う計画だと明らかにした。

ライナスの不服申し立ては却下されたが、チャン・リーカン科学技術革新相は世界のレアアースのサプライチェーンへの影響を避けるためC&L事業期限を12月31日まで6カ月間延長する決定を行っていた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ロイター、10月20日)

PASが独自のスーパーアプリを発表、国内政党として初

【クアラルンプール】 イスラム原理主義野党、汎マレーシア・イスラム党(PAS)は21日、国内政党として初めて、党独自のスーパーアプリ「マイワンPAS・マスターカード」を発表した。

PASのタキユディン・ハッサン事務局長は、「スーパーアプリは党のデジタル化に向けた取り組みの一環である」とし、利用者は、アプリを通じて政党に直接寄付できると述べた。寄付機能以外にも、PASが提供している保険「スキムPAS」や、礼拝の時間・方向(キブラ)の通知、ニュース、生活支援サービスなど、既存アプリの機能を統合し提供する。PAS党員以外の一般市民も利用可能。

料金収受システムのマネージペイ・システムズ(MPay)および国際クレジットカードであるマスターカードと提携し、電子ウォレットなどの決済機能も提供する。QRコード決済やマスターカードが発行するデビットカードの登録が可能。取引上限額は、電子ウォレットが2万5,000リンギ、マスターカードが1万リンギ。現時点ではアンドロイド版のみリリースされており、アイフォン版については近日利用可能となる。11月24日までにアプリの申請手続きや既存アプリの統合プロセスを完了させる予定だ。
(マレー・メイル、ワールドオブバズ、10月21日)

KLでパレスチナ支持のデモ開催、数千人が参加

【クアラルンプール】 パレスチナ・ガザ地区を実効支配するイスラム組織、ハマスとイスラエルの戦闘が続く中、クアラルンプール(KL)のムルデカ広場で22日、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの軍事行動に抗議し、パレスチナを支援するデモが行われた。

非政府組織(NGO)ビバ・パレスチナ・マレーシア(VPM)とヒューマニタリアン・ケア・マレーシア(MyCARE)が主催した「パレスチナに自由を」をテーマにした集会が午前9時から行われ、マレーシア国内に住むパレスチナ人や外国人を含む数千人が集まった。ファーミ・ファジル通信デジタル相も参加した。

参加者は、パレスチナの国旗を振り、反戦の横断幕やプラカードを掲げ、シュプレヒコールを上げた。イスラム教徒、キリスト教徒、仏教徒のコミュニティーやNGOの活動家らがスピーチし、軍事行動の停止を訴えた。

集会は警察が見守る中、開催され、予定通り午後1時に平和裡に終了した。警察によると3,000人が参加したと見られる。

KLでは13日午後、パレスチナ支持を訴える超党派のグループが、イスラエルを支援する米国に対する抗議活動を行っていた。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月23日、アルジャジーラ、10月22日)

UMWT、新型トヨタ・アルファードとヴェルファイアを発売

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーター(UMWT)は、新型トヨタ・アルファードとヴェルファイアを正式に発売した。いずれも7人乗りの高級モデルで、5年間走行距離無制限のメーカー保証が付属する。

アルファードは、最上位モデルである「2.4Tエグゼクティブ・ラウンジ」のガソリン車をマレーシア市場に投入する。排気量2.4リットルのT24-FTSターボエンジンを搭載し、最高出力278PS、最大トルク430Nm/1,700-3,600rpmを発揮。車体カラーは、アルファード専用色のプレシャス・レオブロンドおよびパールホワイト、シルバー、ブラックの全4色。保険なしの価格は53万8,000リンギから。

ヴェルファイアでは、エントリーモデルである「2.5L」を投入する。排気量2.5リットルの2AR-FE4気筒エンジンを搭載し、最高出力182PS、最大トルク235Nm/4,100rpmを発揮。車体カラーはパールホワイト、シルバー、ブラックの3色を用意した。保険なしの価格は43万8,000リンギから。
(ザ・サン、ポールタン、10月23日)