【クアラルンプール】 通貨リンギの対米ドル安がアジア通貨危機以来の安値となっている件について、中央銀行バンク・ネガラのアブドル・ラシード総裁は、「マレーシアには回復力のある経済、強固な銀行システム、強力な対外セクターがあり、それゆえ危機に陥っていない」と述べた。
アブドル・ラシード総裁は、第3四半期の国内総生産(GDP)成長率の事前予測値が3.3%と第2四半期の2.9%を上回るなど経済が安定成長していることを指摘した上で、「マレーシアには、アジア通貨危機の時と違って、高水準の資本と健全な資産に支えられた強固な銀行システムがあり、マレーシアの経済成長を支えるために経済に資金を提供する用意がある」と言明。加えてマレーシアの資本、対外部門も非常に好調で、資本収支は黒字だと述べた。
その上でアブドル・ラシード総裁は、リンギ安には米国の金融引き締めや好調な経済指標のほか、地政学的な展開を含む世界的な展開も影響を及ぼしているが、世界のほぼすべての通貨、特に新興国通貨が軒並み米ドルに対して値を下げており、マレーシア・リンギだけに限ったものではないと指摘。 中銀は必要に応じてリンギ高に誘導する様々な策を持っているとし、こうした方策によりリンギを秩序ある方法で安定させ、それに伴いビジネス活動が促進されるよう必要な措置は何でもとるつもりだと述べた。
米国の10年国債の利回【クアラルンプール】 通貨リンギの対米ドル安がアジア通貨危機以来の安値となっている件について、中央銀行バンク・ネガラのアブドル・ラシード総裁は、「マレーシアには回復力のある経済、強固な銀行システム、強力な対外セクターがあり、それゆえ危機に陥っていない」と述べた。
アブドル・ラシード総裁は、第3四半期の国内総生産(GDP)成長率の事前予測値が3.3%と第2四半期の2.9%を上回るなど経済が安定成長していることを指摘した上で、「マレーシアには、アジア通貨危機の時と違って、高水準の資本と健全な資産に支えられた強固な銀行システムがあり、マレーシアの経済成長を支えるために経済に資金を提供する用意がある」と言明。加えてマレーシアの資本、対外部門も非常に好調で、資本収支は黒字だと述べた。
その上でアブドル・ラシード総裁は、リンギ安には米国の金融引き締めや好調な経済指標のほか、地政学的な展開を含む世界的な展開も影響を及ぼしているが、世界のほぼすべての通貨、特に新興国通貨が軒並み米ドルに対して値を下げており、マレーシア・リンギだけに限ったものではないと指摘。 中銀は必要に応じてリンギ高に誘導する様々な策を持っているとし、こうした方策によりリンギを秩序ある方法で安定させ、それに伴いビジネス活動が促進されるよう必要な措置は何でもとるつもりだと述べた。
米国の10年国債の利回りが5%に達したことを受け、リンギの対米ドル・為替レートは23日18時時点で、1米ドル=4.7900/7975リンギまで値を下げた。