【クアラルンプール】 配車サービス大手のグラブ・マレーシアは、プラスチックのリサイクル促進に向け、人工知能(AI)を搭載した18台の自動回収機(RVM)を首都圏全域に設置した。
RVMの開発会社クリーン、飲料大手のシンガポール系フレーザー・アンド・ニーブ・ホールディングス(F&N)、マレーシア技術革新研究加速機関(MRANTI)との協業で実現した。グラブは、「2040年までに自然界における包装廃棄物ゼロ」という目標を掲げており、この目標の達成に向けた6カ月間の実験的な試みだとしている。
グラブによると、RVMは、使用後のアルミ缶やPETボトル、プラスチック製食品容器を回収する。回収された廃棄物は、プラスチック樹脂メーカーのアサスラマによって処理され、PPパレットやPETパレットなどの原料となり、最終的には衣料やプラスチック家具・箱などの新製品に生まれ変わるという。利用者は容器を水洗いした後にRVMに投入し、その後QRコードをスキャンすると、ポイントが獲得できる。ポイントを集めるとクーポン券に引き換えが可能となる。
今回の取り組みは、グラブが2019年から実施している使い捨てプラスチック削減の取り組みに続くもので、この取り組みにより、2022年には8億9,800万セットのナイフ・フォーク・スプーン(2万3,800トン相当)を削減できたという。
(マーケティング・インタラクティブ、11月1日、グラブ発表資料)