【クアラルンプール】 銀行間決済システムを運営するペイメント・ネットワーク・マレーシア(ペイネット)は8日、中国アントグループの決済サービス「アリペイプラス」に対応した8カ国・地域の決済サービス利用者が、マレーシア国内でQRコード「ドゥイットナウ」を利用できるようになったと発表した。

具体的には▽アリペイ(中国)▽アリペイHK(香港)▽ハローマネー(フィリピン)▽ハイペイ(モンゴル)▽エムペイ(マカオ)▽ネイバーペイ(日本)▽トスペイ(韓国)▽トゥルーマネー(タイ)ーーが「アリペイプラス」に対応しているため、ドゥイットナウQRコードによるキャッシュレス決済が10月31日付けで可能になった。手数料などの追加料金は発生しない。国内でドゥイットナウQRコードが利用可能な加盟店は、屋台や個人商店なども含んだ180万店舗となっている。

ペイネットのファルハン・アハマド最高経営責任者(CEO)は、今回のアントグループとの提携は、2026年の「ビジット・マレーシア・イヤー」(マレーシア観光年)が目標として掲げている「外国人観光客来訪数2,350万人」の達成を支援するものだとし、国内観光産業は着実な回復を遂げつつあると述べた。

将来的には8カ国・地域から10カ国・地域にまでサービスを拡大する予定。また、ドゥイットナウQRコードの利用者も2024年以降、「アリペイプラス」に対応した海外加盟店で決済サービスを利用できるようになる見込みだ。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、11月8日、ペイネット発表資料)