【クアラルンプール】 複合企業のサイム・ダービーは10日、合弁会社であるラムゼイ・サイムダービー・ヘルスケア(RSDH)の持ち株売却を通じて、ヘルスケア事業から撤退すると明らかにした。
同日、完全子会社のサイム・ダービー・ホールディングスが、売却先のコロンビア・アジア・ヘルスケアと株式売買契約を締結した。サイム・ダービーは、関連規制当局の承認を条件として、売買取引が2024年第3四半期に完了すると見込んでいる。
RSDHは、2013年にサイム・ダービーと豪州ラムゼイ・ヘルスケアが折半出資で設立した合弁会社。病院をマレーシアで4カ所、インドネシアで3カ所運営している。総売却額はラムゼイの出資分を含めて57億リンギで、サイム・ダービーは20億リンギあまりの売却益を得るとみられる。
サイム・ダービーは、今後は中核事業である自動車および工業製品の販売に注力していくとした上で、ヘルスケア事業売却により経営資源を中核事業に集中できるようになるとしている。
コロンビア・アジアは、マレーシアを拠点とする国際民間ヘルスケア企業で、コロンビア・アジア・ヘルスケア (CAHSG) の完全子会社。CAHSGの親会社はHLTヘルスケア・ホールディングスで、HLTヘルスケアには、マレーシアの複合企業ホン・リョン・グループとTPGが管理するファンドが所有・管理するワン・ヘルス・ホールディングス(OHH)が共同出資している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、11月11日)