【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 第一三共(本社・東京都中央区)は22日、マレーシアの病院経営大手、IHHヘルスケアから起こされている損害賠償訴訟に言及し、問題となっているIHH子会社によるインド医療会社の買収に際して、第一三共側が違法な妨害を行った事実はないと主張。裁判で正当性を主張していく考えを示した。

IHH子会社のノーザンTKベンチャーズ(NTK)は、2018年にインドの医療会社フォルティス・ヘルスケアを買収するため株式の公開買い付けを行おうとしたが、第一三共が不当に妨害したと主張。200億円の損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こした。

第一三共は声明の中で、NTKによるフォルティスの公開買付停止は、2016年4月29日付のランバクシー元株主に対する仲裁判断に基づき、適正な手続にしたがってインド最高裁判所の指示でなされたものだと主張。13日付けで訴状を受け取っているが、NTK側はインド最高裁判所やインド市場規制当局に対しても、公開買付を認めるよう申し立てを行っているが認められていないと指摘し、NTK側の主張には根拠がないとした。

関連記事:三井出資のIHHヘルスヘア、第一三共を相手取り損害賠償訴訟