【クアラルンプール =マレーシアBIZナビ】 鉄鋼製品・原料の輸出入などに携わるJFE 商事(本社・東京都千代田区)は1日、サラワク州で合金鉄製造に携わるOMホールディングス(本社・シンガポール、OMH)の株式を取得すると発表した。
OMHがオーストラリア証券取引所にて新たに発行する株式約 2,760万株(新株発行後発行済株式総数の約 3.61%)を取得する。
OMHは子会社を通じてマンガン合金鉄やフェロシリコンなどの合金鉄製造・販売を手掛ける世界有数の合金鉄供給業者。アジア圏最大規模の生産能力を有する、同社主力のマレーシア・サラワク州における合金鉄製造子会社OMマテリアルズ(サラワク)(OMサラワク)では、水力発電による再生可能エネルギーを利用したグリーン合金鉄を製造しており、今後さらなる生産能力拡張や生産品目の拡大も検討している。
アジア各国での鉄鋼生産拡大に伴い合金鉄需要は引き続き拡大が見込まれる。また、近年の脱炭素に向けた流れにより、需要家による合金鉄生産者の選別も進んでいくことが想定される。JFE商事は、長年の合金鉄取引を通じ戦略的パートナーとしてOMグループとの関係を構築してきたが、今回の新株取得を通じ、JFEグループ並びに国内外需要家への安定供給体制の更なる強化、および新規開拓に取り組んでいく方針だ。