クチンの自動高速輸送システム、2026年初頭にも営業運転開始

【コタ・サマラハン】 サラワク州クチンで計画されている自動高速輸送(ART)システムについて、建設プロジェクトを視察した同州のリー・キムシン運輸相は、最初の路線が2025年末までに完成する予定だと明らかにした。早ければ2026年初頭の営業運転開始を予定している。

ARTの初の路線となる「ブルーライン」は、レンバスからリベリアまでの27.6キロメートル(km)を結ぶ路線で、レーザー光線を使って対象物の距離を測定するLiDARセンサーを使った誘導システムが採用されている。車両は今年9月に中国から到着しており、すでに概念実証(POC)が行われている。これまでに2,500人が試乗したが、結果は良好だという。

クチン都市交通システム(KUTS)の中心となるART計画では、「ブルーライン」のほか、クチン・セントラルとペンディングを結ぶ「レッドライン」(全長12.3km)、ペンディングとサントゥボンのダマイを結ぶ「グリーンライン」(同30km)が計画されており、全線開通は2027年末、運行開始は2028年を予定している。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、12月6日)

ティオンナム、KLIA近隣に大型シェアハウスをオープンへ

【セパン】 物流大手のティオン・ナム・ロジスティックス・ホールディングスは、セランゴール州セパンに大型シェアハウスの「ブリックスKLIAバイ・パインツリー」をオープンすると発表した。

4フロア・全87室で、5つの客室タイプを有し、クアラルンプール国際空港(KLIA)から車で15分という利便性の高い場所に位置する。乗り継ぎやワーケーション(旅行地で余暇を楽しみながら仕事をする働き方)などの短期滞在から、長期滞在まで対応している。コワーキングスペース、ジム、カフェテリア、エンターテインメント・ルーム、コミュニティ・キッチン、コンビニエンスストア、コインランドリーなどの設備も有している。

ティオン・ナムのホテル&ホスピタリティ責任者であるジョニー・ラウ氏は、ブリックスKLIAはティオン・ナムにとって、共同生活宿泊施設事業への進出の第一歩となるとし、ブリックスKLIAは、快適性、利便性、コミュニティ・リビングの要素を含んでおり、KLIAを利用する旅行者に便利な体験を提供することを目指していると述べた。
(ザ・サン、12月7日)

エアアジア、来年3月にコタキナバルーソウル線を就航

【セパン=マレーシアBIZナビ】 格安航空会社のエアアジアは5日、2024年3月4日にコタキナバルーソウル(仁川)間で直行便を就航するとし、コタキナバルを国内で2番目の規模の拠点とすると発表した。

デイリー運航でスケジュールは、「AK1623」便がコタキナバル発18時5分、ソウル着翌0時5分。「AK1624」便がソウル発1時5分、コタキナバル着が5時35分となる。

就航を記念し、12月24日までの予約で片道349リンギから利用できるキャンペーンを実施する。キャンペーン運賃が適用されるのは2024年3月4日から10月26日の便までで、予約の申し込みはエアアジア・スーパー・アプリとウェブサイトで受け付けている。

エアアジア・マレーシアのリアド・アスマット最高経営責任者(CEO)は、コタキナバルとソウルを結ぶ直行便を運航する初の国内航空会社となることを嬉しく思うとコメント。新たな路線を開設することは、アジア全域の地域社会を結び、経済成長を促進させ、地域統合を強化するという同社ビジョンとも一致しているとした。

日系eeevo傘下のJMBEC、ビジネスエチケットブック制作

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本と東南アジアで事業を展開する日系IT企業のeeevoグループは、マレーシアで人材コンサル事業を展開する傘下企業JMビジネス・エシックス・コンサルタンシー(JMBEC)が10月、東方政策元留学生同窓会(ALEPS)との間で戦略的パートナーシップに関する覚書(MoU) を締結したと発表した。

ALEPSは、1982年にマレーシア政府が実施した、日本から学ぶことによりマレーシアの社会経済の発展を目指す「東方政策」プログラムにより日本の大学や専門学校で学んだ卒業生から構成されている協会。

両者は最初の共同プロジェクトとして、マレーシアビジネスエチケットブックの発刊に向け、11月にマレーシアビジネスエチケットブック制作委員会を立ち上げた。エチケットブック制作委員会は、日本ビジネス能力認定協会(JBAA)と連携し、JBAAが展開している日本のビジネス能力検定のコンテンツを活用し、日本の価値観・ビジネスマナーを取り入れ、マレーシア人向けのビジネス文化を融和したビジネスエチケットブックを制作していく。

eeevoは、今回の提携は、持続可能な協力に焦点を当てた戦略的なパートナーシップの始まりを示しているとし、JMBECとALEPSは、マレーシアと日本の間の持続可能な協力の基盤を築くことに貢献していくと述べた。

1ー9月の投資認可額は6.6%増の2250億リンギ=MIDA

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア投資開発庁(MIDA)は6日、2023年1ー9月の累計投資認可額が前年同期から6.6%増の2,250億リンギとなったと明らかにした。これにより8万9,495人分の雇用が創出される見通しだ。

外国直接投資(FDI)が全体の55.9%に当たる1,257億リンギとなった。オランダが350億リンギでトップとなり、これに▽シンガポール(204億リンギ)▽米国(189億リンギ)▽ 中国(116億リンギ)▽日本(112億リンギ)ーーと続いた。一方、国内投資(DDI)は44.1%に当たる993億リンギだった。

州・地域別ではクアラルンプール(KL)が489億リンギで最も多く、以下は、▽ペナン州(449億リンギ)▽セランゴール州(416億リンギ)▽ケダ州(226億リンギ)▽ジョホール州(200億リンギ)ーーと続いた。

投資案件はサービス業、製造、一次産業の合計で3,949件に上った。セクター別ではサービス業が全体の52.3%に当たる1,177億リンギで最多。製造業が44.4%に当たる998億リンギ、一次産業が3.3%に当たる75億リンギとなった。