マレーシア資本の「ノゾホテル」、富良野スキー場そばに開業

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシアのLGBグループ傘下企業であるパークウッドホテルズ富良野は19日、北海道の富良野市に「ノゾホテル」を開業した。

「ノゾホテル」は全78室を有し、十勝連峰を望むリゾートエリアに位置している。旭川空港から車で約1時間、JR富良野駅からは約7分という好立地にあり、富良野スキー場ゴンドラ乗り場からも徒歩3分となっている。

ホテル内部は、北海道らしい雰囲気が感じられるよう、洗練されたコンテンポラリーなテイストでまとめられており、主に道内のアーティストが手掛けたアート作品が自由でクリエイティブな空間を演出している。レストラン、バー、ラウンジ、ベーカリー、ショップ、ジム、大浴場、宴会場、キッズルーム、スキーロッカーなどの設備を完備している。

開業記念キャンペーンとして、連続5泊以上の宿泊で通常価格の20%オフ、または30日前の予約で20%オフという特別料金を提供している。いずれも朝食付きとなっている。

無料バス「ゴーKL」、1月1日付けで外国人は1リンギ

【クアラルンプール】 クアラルンプール市政府(DBKL)は19日、無料巡回バス・サービスの「ゴーKL」について、2024年1月1日付けで外国人を対象に1回の乗車ごとに運賃1リンギを徴収すると発表した。

運賃有料化は、01(緑)、02(紫)、03(赤)、04(青)の4路線で段階的に実施される予定で、運賃支払いは、タッチ・アンド・ゴー(TNG)カード、QR コード、クレジットカード、デビット カードなどを介してキャッシュレスで行う。12歳以下の子供については、外国人もこれまで通り無料となる。

マレーシア国民が「ゴーKL」を無料で利用するには、多機能身分証カード「MyKad」を登録する必要がある。登録は12月1日から設置しているKLCCバスターミナル、ティティワンサ(ペケリリン)ターミナル、パサ・セニ・ターミナル (空白削除)の3か所のカウンターで行うことができるほか、12月6日からはDBKL市庁舎のカウンターでも受け付けている。

DBKLは11月、外国人を対象に「ゴーKL」の運賃有料化方針を明らかにしていたが、実施時期や運賃については明らかにしていなかった。
(ザ・スター、12月20日、フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、ベルナマ、12月19日)

JFEエンジ、SMCと東洋インキで太陽光発電設備の稼働を開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 JFEエンジニアリング(本社・東京都千代田区)のマレーシア現地法人JFEエンジニアリング (M) (JFEM)は19日、12月1日付けで同社初となる太陽光発電設備を2か所で稼働開始したと発表した。

合計発電容量は1.7メガワット(MW)。JFEMが東洋インキグループ(本社・東京都中央区)のマレーシア現地法人トーヨーケム・スペシャリティケミカル(TSC)および空気圧制御機器メーカーSMCの現地法人SMCオートメーション(マレーシア) との間で締結した電力需給契約 (PPA)に基づき設置されたもので、太陽光発電による電力供給も行う。5日にはTSC、14日にはSMCで運転開始記念式典が開催された。

契約期間中、電力需要家であるTSC、SMCは太陽光電力をメンテナンスフリーで使用できる。年間の合計太陽光計画発電量は1,822メガワット時(MWh)で、これにより二酸化炭素(CO2)1,420トンの排出削減が見込まれるという。

JFEMは屋根置き太陽光PPAに加え、オフサイトPPAについても初期検討を開始。持続可能な社会実現に向けて、事業パートナーや電力需要家の積極的な参加を歓迎するとしている。

出光、ジョホール州で第2SPS製造装置の商業運転を開始

【クアラルンプール】 出光興産(本社・東京都千代田区)は18日、マレーシア子会社の出光アドバンスドマテリアルズ(マレーシア)がジョホール州パシルグダンで第2SPS(シンジオタクチックポリスチレン)製造装置を新設し、11月に商業運転を開始したと明らかにした。

SPS樹脂は、1985年に出光興産が世界で初めて合成に成功し、1997年に世界で初めて商業化を達成した純国産のエンジニアリングプラスチック。耐熱性(融点270℃)・耐熱水性・絶縁性・電波透過性に優れ、電気自動車を含む自動車関連部品、家電や食器・電子レンジ調理容器などの日用品等に広く採用され、需要が拡大している。

第2製造装置の生産能力は年間9,000トンで、千葉県市原市にある第1製造装置と合わせてSPS樹脂の生産規模は2倍となり、より安定した生産・供給体制が実現する。

第2製造装置の建設地であるパシルグダンは、出光興産の石油化学製品の重要な製造拠点の一つ。隣接する出光SMマレーシアからSPSの原料であるSM(スチレンモノマー)の調達が可能で、パシルグダン内で一貫した生産体制が実現できることから当地での建設を進めてきた。

今年2回の訪日で投資296億リンギ、輸出28億リンギを確保

【クアラルンプール】 投資貿易産業省(MITI)は19日、今年2回行われた訪日投資ミッションで、潜在的投資296億リンギ、潜在的輸出28億リンギを確保したと発表した。6月にはテンク・ザフルル投資貿易産業相が率いる貿易・投資促進使節団が、今月15日からはアンワル・イブラヒム首相やザフルル大臣が日本を訪問していた。

MITIは声明で、12月の訪日では外国直接投資(FDI)66億リンギ、潜在的輸出7億リンギを確保したと言明。アンワル・イブラヒム首相は日本企業25社との座談会やローム・ワコー、NEC、三井物産との個別会談を実施し、ザフルル大臣も、ミヨシ油脂、丸紅、ニチコン、伊藤忠商事と個別会談を行ったと述べた。

ザフルル大臣は、「新産業マスタープラン2030(NIMP2030)」が重点を置いている分野での投資を誘致できたとし、これらの投資が国内中小企業に多くのビジネスチャンスをもたらし、高所得の雇用機会を創出することを確信していると述べた。
(ザ・サン、ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月20日、エッジ、ベルナマ通信、12月19日)