駐在員が住みやすい都市、クアラルンプールが8位に

【クアラルンプール】 ドイツに拠点を置く海外在住者向け交流サイト「インターネーションズ」が発表した2023年度版の駐在員が住みやすい都市ランキングで、クアラルンプール(KL)が49都市中8位になった。

同ランキングは、世界172カ国・地域に住む1万2,065人を対象に、生活の質、定着のしやすさ、仕事環境、住宅や言語などの基本的条件、家計で構成される5つの指標を数値化してランク付けしたもの。

KLは、家計で4位、基本的条件で5位となったが、定着のしやすさで12位、仕事環境で30位、生活の質で38位となったことが響いた。

1ー3位はマラガ、アリカンテ、バレンシアとなり、スペインが独占した。4位と5位はアラブ首長国連邦(UAE)のラス・アル・ハイマとアブダビだった。タイのバンコクは9位となった。最も住みにくい国はミラノ、2位はローマでトップ2はイタリアが占め、3位はカナダのバンクーバー。4位と5位はハンブルクとベルリンでドイツの都市がラインクインした。

無料バス「ゴーKL」、外国人の利用を有料化へ=KL市政府

【クアラルンプール】 クアラルンプール市政府(DBKL)は11月29日、運営する無料バス「ゴーKL」について、外国人の利用を有料化すると発表した。バス利用者の45%が外国人だと推定されることから、外国人の乗車料金を徴収することを以前より検討していた。

課金は「ゴーKL」の01(緑)、02(紫)、03(赤)、04(青)の4路線で段階的に実施される。乗車料金はキャッシュレスでの支払いとなり、タッチ・アンド・ゴー、QRコード支払い、クレジットカード、デビットカードを受け付ける。マレーシア人や12歳未満の子どもは引き続き無料で乗車できる。

タッチ・アンド・ゴー機能が付属した身分証カード「MyKad」を利用するマレーシア人は、無料乗車を継続するために「MyKad」の事前登録が必要となる。登録カウンターは、12月1日にクアラルンプール・シティセンター(KLCC)のバス停およびティティワングサ(ペケリリン)とパサール・セニの最終ターミナルに設置される。登録時間は、午前7時から午後7時まで(昼休憩は午後12時から2時)。12月6日以降は、市役所ロビーに毎週水曜日に設置され、登録時間は午前9時から午後4時まで(昼休憩2時間を除く)となる。
(マレー・メイル、ポールタン、11月29日)

日本人など23カ国の留学生に、卒業後1年間の滞在ビザを発行

【クアラルンプール】 サイフディン・ナスティオン・イスマイル内務相は11月27日、日本を含めたリスクの低い23カ国からの留学生を対象に、長期社会訪問(LTSV)パスを発行すると発表した。12月1日から実施される予定。

卒業後最長1年間、さらなる学業や旅行のためマレーシアに滞在できるようになる。特定のセクターでのパートタイム労働も可能となる。対象となるのは▽日本▽シンガポール▽ブルネイ▽オーストラリア▽バーレーン▽カナダ▽デンマーク▽フィンランド▽フランス▽ドイツ▽クウェート▽ニュージーランド▽ノルウェー▽オマーン▽カタール▽ サウジアラビア▽韓国▽スウェーデン▽スイス▽オランダ▽アラブ首長国連邦(UAE)▽英国▽米国ーー。

マレーシアの新たなビザ自由化計画に向けた内務省の5つの取り組みのうちの1つで、中国・インドの旅行者を対象とした30日間のビザ免除、すべての観光客を対象とした数次ビザ(MEV)発行、3カ月となっているマレーシアのビザ期限の6カ月への延長、ソーシャル・ビジット・パスの資格期間を最低30日間とすることなどが盛り込まれている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、11月27日)

KL中心部に「エクスチェンジTRXモール」がオープン

【クアラルンプール】 11月29日、クアラルンプール(KL)の国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」に「エクスチェンジTRXモール」が正式オープンした。

開発母体のオーストラリア系レンドリース・マレーシアの声明によると、正味賃貸可能面積は130万平方フィートで、400以上の店舗が入居。高所得者をターゲットとしており、日本の西武百貨店や高級眼鏡のジェントル・モンスター(韓国)、米ハンバーガーのシェイクシャック、米ヨガアパレルのアローヨガ、英香水のモルトンブラウンなどがマレーシア1号店を出店する。米アップルのアップルストアも1号店を来年2月にオープン予定。

レンドリースのリテール部門責任者であるミッチ・ウィルソン氏は、KL中心部を代表するランドマークとなることを目指すとし、KLの地域経済に好影響を与える、世界クラスの持続可能な商業施設を作っていきたいと述べた。
(エッジ、KLフーディー、11月29日)

西武百貨店のマレーシア1号店、TRXにオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 西武百貨店は11月29日、クアラルンプール(KL)の国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」の「エクスチェンジTRXモール」に「ザ・エクスチェンジTRX店」をオープンした。西武百貨店としては、マレーシアでの初出店となる。

西武百貨店は同モールのアンカーテナントとして入居しており、4フロアを占め、面積は25万平方フィート。美容、ファッションブランドを中心に約700のブランドを取り扱っている。コンコースフロアの食品売り場では日本の「デパ地下」コンセプトを導入し、日本産和牛や果物などを販売。同フロアにはレストラン11店舗も備えている。

在マレーシア日本大使館の 橋克彦大使が開店式典に参加した。式典では和太鼓の演奏や鏡割りなどが行われた。 橋大使はX(旧称・ツイッター)への投稿で、「エクスチェンジTRXの西武百貨店のグランドオープンに出席。西武百貨店は、マレーシア初上陸の高級百貨店で、美容ブランドや日本のおいしいフード&ドリンクが楽しめる。日本のホスピタリティである『おもてなし』を提供しているので、一見の価値がある」と述べた。

ベビー用品レンタルのムーブオン、5年間で100店舗を開設へ

【クアラルンプール】 ベビー用品のレンタル事業に携わるムーブオンは、今後5年間で全国のショッピングモールに最大100店舗をオープンする計画を明らかにした。

マック・ワイフン最高経営責任者(CEO)は、最近クラウドファンディングで2,000万リンギの資金調達に成功したとし、ムーブオンに対する市場の信頼が示されたと言明。今後5年間で最大100店舗を展開することを目指すと述べた。現時点では、クアラルンプール郊外のブキジャリル、コタキナバル、マラッカにそれぞれ1店舗ずつを構えている。

ムーブオンは2021年設立。月額65リンギでチャイルドシートとベビーカーを5年間レンタルしており、顧客は5年目以降に所有権を得られる。また、「ムーブオン」ブランドでトラベルパックやお尻ふきを販売し、乳幼児用品のクリーニングサービスも提供している。来年には、コンビニエンスストアやベビー用品店でも商品を販売する予定。また、日用消費財(FMCG)事業にも参入する計画があり、2026年の株式公開を目指しているという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、11月29日)

プロトンが新型車「S70」を発表、セダンは7年ぶり

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは28日、新型Cセグメント・セダン「S70」を発表した。プロトンが新たなセダン車を発売するのは2016年8月に「ペルソナ」を発売して以来、7年ぶりとなる。

排気量1.5リットル・3気筒ターボエンジンを搭載。最大出力150PS/5,500rpm、最大トルク226Nm/4,000rpmを発揮する。プロトンに49%出資する吉利汽車の車両をベースに開発したもので、2021年8月に中国で発売された4代目「エムグランド」がベース車となっているが、エンジンはターボ付きに変更されている。価格的にはホンダ「シティ」、トヨタ「ヴィオス」のライバルとなるが、両車がBセグメントとしているのに対して「S70」はサイズがやや大きいためCセグメントと称している。

バリエーションは4種で、価格はエグゼクティブが7万3,800リンギ、プレミアムが7万9,800リンギ、フラッグシップが8万9,800リンギ、フラッグシップXが9万4,800リンギとなっている。走行距離無制限の5年間の保証が付く。ボディカラーは標準で▽スノーホワイト▽アーマーシルバー▽スペースグレイ▽パッションレッドーーの4色を用意した。

予約は11月1日から開始し、予約台数はこれまでに1,200台に達している。プロトンでは初年度について月間3,000台以上の販売を目標としている。

フォーポイントバイシェラトン、KL中心部にオープン

【クアラルンプール】 米マリオット・インターナショナルが世界展開するホテルブランド「シェラトン」の4つ星ホテル「フォーポイントバイシェラトン・クアラルンプールシティセンター」が、クアラルンプール中心部にオープンした。「フォーポイントバイシェラトン」ブランドとしては国内で4軒目となる。

10月にリニューアル・オープンした「ルネッサンス・クアラルンプール・ホテル&コンベンションセンター」に隣接しており、客室数は513室。ウォータースライダーを備えたプールや屋外アドベンチャーゾーン、スパ、24時間営業のフィットネスセンター、5万2,000平方メートルの面積を有する27の多目的イベントスペース、四川料理店、200人以上が収容できる終日オープンの多国籍レストランなどを備える。

マリオット・インターナショナルのラメッシュ・ジャクソン地域担当副社長(インドネシア・マレーシア担当)は、クアラルンプールは、活気ある都市のエネルギーに満ち、多くの観光地があるため、旅行者にとって魅力的だと述べた。増加する出張客やレジャー客に最上のサービスを提供していくとしている。
(ザ・スター電子版、11月28日、マリオット・インターナショナル発表資料)

UMWトヨタ、新たにマングローブの木を植樹

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーター(UMWT)は、UMWグループの社会的責任(CSR)活動「グリーン・シューツ・イニシアチブ(USG)」の下で新たに植樹を実施した。今後も環境の持続可能性に取り組む方針だ。

USGは、2021年からUMWTおよびプルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)が実施している。植樹活動は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)およびトヨタが世界的に掲げる「2050年までにカーボンニュートラルを達成する」という目標に沿って行っているもので、2020年から2050年に1億本の樹木を植樹することを目標に掲げている。

先ごろ、新たに5,900本のマングローブを植樹した。今年3月には6,100本の植樹を終えており、今年植えられたマングローブの木は1万2,000本となった。
ラビンドラン・クルサミー社長は、「炭素は私たちの最大の敵だ」とした上で、環境に配慮することはより良い未来にしていくための共有責任だとした。
(ザ・サン、11月29日)

マレーシア味の素、第2四半期の純利益が3倍増

【クアラルンプール】 マレーシア味の素の第2四半期(2023年7ー9月)の売上高は、前年同期比3.93%増の1億6,436万リンギだったが、純利益は同3倍増の1,035万リンギに達した。

同社が28日付けでブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、消費財事業部門が好調で、販売価格の改善と管理費の減少により、売上高が1億2,714万リンギ、営業利益が1,361万リンギとなった。前年同期には営業損失192万リンギを計上していた。一方、産業事業部門は販売数減少と原材料費上昇により、売上高は前年同期の4,215万リンギから3,722万リンギに減少、営業利益も675万リンギから78万7,000リンギに減少した。

2023年4ー9月の売上高は、前年同期から4.42%増の3億1,289万リンギ、純利益は同10.8倍の2,257万リンギとなった。

マレーシア味の素は今後の見通しについて、国内外の経済状況は依然として厳しく、生活費やリンギ安が逆風となり、個人消費に影響を与えることが予想されると述べた。そのため、引き続き事業環境を注視し、戦略の見直しや必要なアクションを実施していくとしている。
(エッジ、11月28日)