【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相(兼財務相)は、政府系投資会社(GLIC)や政府系企業(GLC)に対して、海外投資を減らしてその分を国内投資に回すよう指示したことを明らかにした。ただし必要性があれば海外投資を認める柔軟性を維持していくという。

9日の財務省会議に出席したアンワル首相は、「海外投資を行う理由が、国内投資に魅力がないというのであるなら、我々がマレーシアに外国投資家を誘致するキャンペーンを行う根拠はない」と言明。その上で、財務省とパンタウ・マダニに対し、GLICとGLCが「新工業化マスタープラン(NIMP2030)」と「エネルギー移行ロードマップ」に沿って戦略的投資を実施できるよう、取り組みを調整するよう求めた。パンタウ・マダニは、政府の政策やイニシアチブの実施状況を監視するために2023年12月に設立された独立機関。官僚や専門家、非政府組織(NGO)の代表で構成される。

アンワル首相は、「GLICやGLCのプログラムが政策に則って実施されていることを確認するために、指導者と直接対話することも求めている」と言明。「例えば、エネルギー転換とデジタル変革はこの国にとって非常に緊急かつ重要であり、全員の関与が必要だ。教育システムや企業統治の変革がなければ、遅れを取ることになる」 と述べた。
(ザ・スター、1月10日、エッジ、ベルナマ、1月9日)