KLとプトラジャヤでごみの分別開始、違反者に罰金

【ペタリンジャヤ】 固形ごみの分別を規定した固形廃棄物・公共清掃法の運用が今年から開始された。同法を採用した連邦直轄領のクアラルンプール(KL)とプトラジャヤではごみの分別が義務付けられ、違反に対しては罰金が科せられる。

連邦直轄地固形廃棄物・公共清掃公社(SWcorp)によると、集合住宅の場合、管理組織または管理組合が分別の責任者とされる。罰金は1回目の違反が100リンギで、2回目が200リンギ、3回目が500リンギ。

土地付き住宅の場合、住宅所有者がごみ管理の責任を負う。違反に対する罰金は同様に、50リンギ、100リンギ、500リンギ。罰金を納付しなかった場合は罪に問われ、最高1万リンギの罰金に処せられる。4回目、5回目の違反では罰金でなく裁判にかけられる。

同法を採用しているのは、KLとプトラジャヤのほかにパハン、ジョホール、マラッカ、ネグリ・センビラン、ぺルリス、ケダの6州。政府はこれらの地域に対し、年間20億リンギ余りを廃棄物処理、公共清掃費用として支出している。

住宅管理組織・組合は住民向けに、十分な広さの廃棄物保管施設を提供しなければならず、これに違反した場合も最高1,000リンギの罰金が科せられる。
ごみの分別は埋め立てるごみの量の削減が狙い。KLにおける昨年1-11月のごみ収集量は約77万トンで、再利用率はわずか0.17%にとどまっている。

衛星通信のミアサット、スターリンクの販売代理店に

【クアラルンプール】 衛星通信事業者のミアサット・グローバルは昨年12月、衛星通信サービス「スターリンク」の再販業者となる契約を米スペースXと交わし、正規販売代理店になった。

スターリンクは、低い高度を回る衛星を使って通信網を構築した衛星通信サービスで、地球上のどこにでも高速インターネットを提供できる。スペースXはイーロン・マスク氏が率いる航空宇宙メーカー、宇宙輸送サービス会社。契約に基づきミアサットは、自社がサービスを提供するアジア、アフリカ、欧州、オーストラリアなど130カ国でスターリンクのハードウエアやサービスを販売する。

ミアサットのガネンドラ・セルバラジュ最高商務責任者(CCO)によれば、地上回線にアクセスできないマレーシア国民に対する高速インターネットサービスが強化されるという。一方、スターリンクにとっては、顧客サービス、技術サポート、保守・修理面でミアサットのマレーシアでのプレゼンスを活用できる。
(ザ・スター、1月12日)

三菱自動車マレーシア、ニライに3Sセンターを開設

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 三菱モーターズ・マレーシア(MMM)は、正規ディーラーのバン・リー・ヘン・モーターと共同で、ネグリ・センビラン州ニライに初の3S(販売、サービス、部品交換)センターを開設した。

バンダル・ニライ・ウタマに位置する同3Sセンターは、敷地面積が6,400平方フィートで、サービスベイ3基が設置されているほか、カスタマーラウンジ、無料Wi-Fi、子供向けの特別エリアなどの施設を有する。同3Sセンター開設により、三菱自動車のショールームはマレーシア全土で59カ所となる。

MMMの池田真也 最高経営責任者(CEO)は、「三菱自動車の事業計画に沿って、マレーシアにおける新モデルの導入に向けて着実に取り組んでおり、ディーラーネットワークの拡大を進めている。 この戦略的方針に基づき、未開発の地域をカバーし、三菱ブランドへの高まる需要を満たすために販売やサービスの拡大を目指す」と述べた。
(CARETA.my、ポールタン、1月11日)

馬・星両国、陸路国境での旅券なし往来を検討

【ジョホールバル】 マレーシア・シンガポール両国は、陸路国境における旅券なしの往来の実現に向け検討に乗り出した。マレーシア経済省とシンガポール貿易産業省が11日、共同声明で明らかにした。

旅券なし往来のシステムはQRコードシステムを使ったもので、ジョホール・シンガポール経済特区(JSSEZ)の開発支援のための取り組みの一環。両省は旅券なし往来が可能になれば、両国国境における出入国審査がより迅速に行われることになるとしている。

JSSEZについては同日、推進覚書(MoU)が締結され、両国首相が立ち会った。エレクトロニクス、金融、ビジネス関連サービス、ヘルスケアなどのセクターが対象で、両国間の貿易の促進が期待される。

JSSEZの開発支援に向けた取り組みとしては、旅券なし往来のほか、シンガポール企業がジョホール州に拠点を設立するために必要な承認・ライセンス申請を一貫して行うことができるワンストップ・ビジネス・投資センターの設立、陸路国境における貨物通関手続きのデジタル化、再生可能エネルギー協力の促進などが挙げられている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、1月11日)

マクニカ、マレーシアのコンサル企業と協業で製造業のDX推進へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マクニカ(本社・神奈川県横浜市)は10日、マレーシアのデジタルトランスフォーメーション(DX)コンサルタント企業オレンジリーフ・コンサルティングと戦略的協業を行うと発表した。日本の製造業市場における企業のDX能力を強化し、イノベーションを推進することを目指す。

マクニカはDX化にあたり、コーディング(プログラミング)の知識を持たない社員もプログラム開発ができるローコード・ツールの活用を提唱しているが、オレンジリーフ・コンサルティングはローコードのエキスパートで、欧州、シンガポール、マレーシアの製造業、保険業、小売業で100を超えるDXプロジェクトの実行に成功している。両社はその成功事例を活用し、コンサルティング、人材育成、組織構築などの総合的な支援を提供することで、日本の製造業でのDX推進に貢献することを目指す。