EV充電施設の設置進まず、1万カ所設置目標を見直しへ

【ペタリンジャヤ】 テンク・ザフルル投資貿易産業相は23日、投資貿易産業省(MITI)がこれまで掲げてきた、「2025年までに電気自動車(EV)充電施設1万カ所を設置する」という目標について、見直しを行うと明らかにした。

ザフルル大臣は、現在までに約1,500カ所が稼動しているが、目標設置数にはほど遠い状態であるため、今後閣僚とともに目標について再検討すると述べた。EV充電施設の運営企業からも「設置認可に時間がかかりすぎる」という苦情を受けているため、認可プロセスの合理化についても検討するという。

ザフルル大臣はまた、2024年度予算案で発表され、昨年12月より申請受付が開始された、電動バイク利用促進制度「MARiiCas」についても、2,400リンギ(年収12万リンギ以下が対象)という補助金額では不足しているため増額する必要性があるとし、財務省と協議中だと述べた。
(エッジ、ベルナマ通信、1月23日)

プトラジャヤで自動高速輸送システムの試験運転を来月開始

【プトラジャヤ】 プトラジャヤ・コーポレーション(ペルバダナン・プトラジャヤ)は24日、自動高速輸送システム(ART)の試験運転を2月1日から開始すると発表。2月1ー4日の4日間は運賃を無料にするとした。

プトラジャヤ・コーポレーションはフェイスブックへの投稿で、プトラジャヤでの試験運転は12月まで実施すると言明。イベント「プトラジャヤ・オープンデー」に合わせて4日間のみ運賃を無料にすると述べた。ARTのルートや技術仕様などについては未発表。

ARTは軌道のないトラムで、サラワク州クチンでも水素を動力源とした車両の実証実験を実施しており、2025年第4四半期の商業運転開始を目指している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ソヤチンチャウ、ローヤットドットネット、1月24日)

ユニクロ、国内最大店舗を「エクスチェンジTRX」に開設

【クアラルンプール】 カジュアル衣料のユニクロ(マレーシア)は、国内最大規模となる3万8,719平方フィートの店舗をクアラルンプール(KL)の国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」のショッピングモール「エクスチェンジTRX」にオープンした。

メンズ、ウィメンズ、キッズのユニクロ最新コレクションを3フロアにわたり展開する。ディズニーやアニメのキャラクター、アートや音楽、写真、デザインなどをモチーフにしたTシャツ「UT」の専用スペースや、スマホで簡単にオリジナルデザインのTシャツやトートバッグを作ることができる「UTme!」コーナーを設ける。カフェコーナー「ユニクロコーヒー」や衣服を補修する「RE.UNIQLOスタジオ」も併設する。営業時間は午前10時ー午後10時。
(ロフィシェル・マレーシア、1月20日)

オカムラ食品の現地子会社、KL近郊に物流倉庫を新設

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 水産加工・販売のオカムラ食品工業(本社・青森県青森市)は25日、同日付けでマレーシア子会社センカ・トレーディング(M)がクアラルンプール(KL)近郊に物流倉庫を新設したと発表した。

センカはオカムラ食品工業の100%子会社で、マレーシアにおいて海外卸売事業を展開しており、日本食外食チェーンや量販店向けに、日本食材(グループ各社が製造した水産加工品を含む)を販売している。拡大を続けるマレーシアの日本食需要に対応するため、新倉庫の開設を決定した。

新倉庫はセンカ本社に隣接しており、3階建てで冷蔵庫、冷凍庫を有し、延床面積は2,002平方メートル。新倉庫の開設により、オペレーションの効率性向上やコスト削減、輸送コストと配送回数の減少、品質管理、商品の安全性、サービスの柔軟性の向上が見込まれている。

ハラル(イスラムの戒律に則った)フード対応倉庫としても稼働することも想定しており、ハラル認証に向けた手続きを進めている。ハラル認証が取得できればますます厳格化するハラル認証に対応した冷蔵・冷凍倉庫を提供することが可能となり、他社との差別化に繋がることが期待できるという。

MYエアラインの運航者証明、民間航空局が停止処分を3カ月延長

【クアラルンプール】 マレーシア民間航空局(CAAM)は、経営危機となっている新興格安航空会社のMYエアラインに対する航空運航者証明書(AOC)の停止処分を、今年4月14日まで3カ月延長すると発表した。

MYエアラインは昨年10月12日に突如、「深刻な財務問題」を理由に運航を停止し、すでにチケット購入済みの12万5,000人が影響を受けた。これを受けてCAAMは同16日、MYエアラインに対するAOCを90日間停止した。
国営「ベルナマ通信」は先ごろ情報筋の話として、MYエアラインが中東の投資家との間で株式売却契約を締結したと報じた。ただ投資家の身元は明らかにされていない。

業務再開を目指すMYエアラインは、昨年11月14日に期限切れになったマレーシア航空委員会(MAVCOM)からの条件付き航空運送事業サービス許可(ASL)についても再取得を目指しているが、定期航空便を運航するには、ASLとAOCの両方が必要となる。

CAAMの広報担当者によると、かつて10機あったMYエアラインの登録済みの機材は現在は1機だけとなっている。
(エッジ、1月24日)

ホンダマレーシア、2023年通年販売台数が8万台を突破

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ホンダ・マレーシアは24日、2023年通年の総販売台数が年間販売目標台数の8万台を突破し、2014年から10年連続で非国民車部門における1位を維持したと明らかにした。

最も販売台数が多かったのはBセグメント・セダン「シティ」で、全体の30%を占めた。次いで、コンパクトスポーツ多目的車(SUV)「HR-V」(25%)、「シティ・ハッチバック」(13%)が続いた。また、コンパクトSUVの「WR-V」、「HR-V」、「CR-V」およびCセグメントセダン「シビック」は各セグメントで販売台数1位となった。

7月の新型「WR-V」の発売が大きく貢献した。発売後6カ月で7,800台以上を販売し、そのうち「RS」バリアントが最も人気で60%を占めた。ハイブリッドモデル(e:HEV)の販売台数も、前年(約4,100台)の1.9倍の約7,700台まで増加し、ハイブリッド車全販売台数の28%を占めた。

吉村宏信 社長兼最高経営責任者(CEO)は、2023年は、激しい競争に直面し、困難な年だったにも関わらず、販売目標を達成できたとし、達成を支援してくれた顧客に感謝すると述べた。

ホンダ・マレーシアは、2024年の自動車販売台数についても楽観視しており、新車種や販売、アフターサービスにおいて最高の品質を提供するとしている。

不動産リフォームのニッソウ、マレーシア不動産会社と提携

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 不動産リフォームのニッソウ(本社・東京都世田谷区)は22日、マレーシアで不動産関連事業に携わるトゥモローWTOとの間で、同日付けで不動産事業に関する戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表した。

ニッソウはトゥモローWTOが扱うマレーシアのリゾート不動産物件を日本で紹介し、トゥモローWTOはニッソウグループが販売・仲介する日本のリゾート不動産物件をマレーシアで紹介する。今回の提携により双方が不足分野を補完し、日本・マレーシアの顧客に国境を越えたサービスを提供できるようになる。

ロングステイ財団の調査によると、マレーシアはロングステイ希望国ランキングで14年連続(2006ー2019年)No.1となるなど、日本の幅広い世代から高い評価を受けている。また、マレーシアは古くはルックイースト政策を採用するなど代表的な親日国で、今後も両国の友好関係は経済・人的交流において益々親密になっていくものと期待されることから、今回の提携を決定したという。

KL空港高速鉄道、ERLの運営権を30年延長

【クアラルンプール】 アンソニー・ローク運輸相は、エクスプレス・レール・リンク(ERL)との間で締結している、クアラルンプール(KL)セントラルとKL新国際空港(KLIA)を結ぶ高速鉄道の運営権について、2059年まで30年間延長することを政府が承認したことを明らかにした。現協定の期限は2029年までとなっていた。

新たに追加された協定により、これまで認可制だった直通列車の「KLIAエクスプレス」と各駅停車の「KLIAトランジット」の運賃について、ERLは「市場主導型」の運賃体系を導入できるようになる。ローク運輸相は「政府はERLに対する補償という財政的義務から解放される」と述べた。

政府は2016年、KLセントラル―KLIA間の上限運賃を64リンギに設定。 ERLはそれ以来、運賃を片道55リンギに据え置いている。

新たな協定に基づき、政府は2029年よりERLに対する旅客サービス料(PSC)からの支払いを停止すると発表した。ERLは現在、乗客から受け取る運賃とは別に、KLIAを利用する航空旅客に課されるPSC(国際線5リンギ、国内線1リンギ)の一部を受け取っている。

また新たな協定では、ERLが一定の基準(10%の内部収益率=IRR)を満たした場合、ERLの利益の30%を政府が受け取る権利を得るという内容が盛り込まれている。
(マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、1月23日)

マレーシア航空、KLー羽田線を再開へ

【クアラルンプール】 マレーシア航空(MAS)は、マレーシア航空委員会(MAVCOM)からの航空交通権(ATR)の割り当てを受けて、東京/羽田―クアラルンプール(KL)線を再開する見通しだ。週2往復の運航となる見込み。

同路線は2022年8月に、週2往復で運航を開始し、同年12月には週5往復に増便したが、2023年9月17日から運休となっていた。再開がいつからになるかは明らかにされていない。

MAVCOMから指定された航空会社は、航空運行権の開始日から6カ月以内に、割り当てられた路線の運航を開始する必要があり、未使用となった権利は取り消される。
(トライシー、1月19日、MAVCOM発表資料)

ジェトロKL、日本産水産品の試食イベントを26ー28日に開催

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール(KL)事務所は、日本産水産品輸入業者やEC業者などと連携し、KL市内の日系ショッピングモール「ららぽーとBBCC」で消費者向けの試食提供イベント「Japanese Seafood Fest 2024」を開催すると発表した。

開催期間は1月26日―28日の3日間で、場所は「ららぽーとBBCC」の「WOWプラザ」。日本産水産品に関する簡単なクイズに答えた人全員に、日本産の▽ホタテ▽マグロ▽ハマチ▽カキ▽サバ――の試食を無料提供するほか、巻き寿司ワークショップ、初日の午後にはレストラン「鮨吉」シェフによるマグロ解体ショーも行われる。

日本産水産品の更なる消費拡大を図るのが狙いで、家庭での消費拡大に向けて日本産水産品が購入可能なECサイトと小売店を経営するモチヤ・ファイン・フード・ストアと連携し、オンラインショップでの割引券をイベント参加者に配布するほか、外食での消費拡大に向けて、KL市内にある「日本産食材サポーター店」のマップを配布することでレストランでの消費拡大につなげる。

モチヤ・ファイン・フードはイベント中に日本産水産品のブース販売を行うほか、 2月中旬まで自社オンラインショップで日本産水産品の特集ページを公開する。