【クアラルンプール】 アンソニー・ローク運輸相は、華字紙「東方日報」のインタビューの中で、再開に向けた動きが進んでいるクアラルンプール(KL)ーシンガポール間高速鉄道(HSR)プロジェクトについて、その再開の道のりはまだ遠く、年内の実現はないとの見方を示した。
ローク運輸相は、HSRプロジェクトの詳細についてはまだ多くのことが確定していないとした上で、プロジェクトを進めるための適切なモデルを見つける必要があると強調。「アンワル・イブラヒム首相は国家債務の増加を避けるため、政府が建設資金を提供するのではなく、民間セクターがプロジェクトを主導するよう指示した」とし、「我が国としては高速鉄道計画を再開する用意があるが、それをどのように実行するかはまだ議論の余地がある」と指摘した。
国内外の7つの企業連合が1月15日の期限までにコンセプト提案書をHSR開発の権限を持つMyHSRコーポレーションに提出しており、今後検討が進められることになるが、ローク運輸相は「我が国がプロジェクト実施に向けた最適なモデルを見つけたとしても、それについてシンガポールと協議して同意を得る必要がある」と指摘。「これを踏まえると、HSRは現時点ではまだ非常に遠いプロジェクトだ」と述べた。
(東方日報、2月1日)