スイスのコーヒーメーカー、ペタリンジャヤに販売店を開設

【クアラルンプール】 全自動コーヒーメーカーのスイス企業ジュラは、セランゴール州ペタリンジャヤのトロピカナ・アベニューにコーヒーメーカー販売店「ジュラストア・クアラルンプール」を開設した。地元販売パートナーのダンコムが運営を担当する。

ダンコムのディック・ユング部長は、コーヒー豆のアラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種はマレーシアで生産されており、コピティアム(伝統的なコーヒーショップ)も広く親しまれているなど、国内コーヒー文化には長い歴史があると説明。近年、コーヒーの評価が高まっており、マレーシア国民は生産者としても消費者としてもコーヒーを大切にしているため、ジュラとともに高品質のコーヒーを提供できることをうれしく思うと述べた。

マレーシアとスイスは昨年、外交関係樹立60周年を迎えており、マレーシアに進出しているスイス企業は168社。3万5,000人以上の雇用機会を創出している。
(ザ・スター電子版、2月2日)

昨年の自動車販売台数、国民車メーカーのシェアが66.9%に

【クアラルンプール】 マレーシア自動車協会(MAA)によると、2023年通年のメーカー別自動車販売台数のトップはダイハツ系のプルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)で、前年比17.1%増の33万325台となった。シェアも前年の39.1%から41.3%まで増加した。

2位はプロトンで、11%増の15万975台。国民車メーカー2社を合わせた市場シェアは66.9%で、2002年以来で最大となった。

3位はトヨタで6.2%増の10万6,206台。4位は0.3%減のホンダの8万27台、5位は三菱で9.6%減の2万1,719台だった。その他の日本車メーカーでは、▽マツダが30.6%増の1万9,124台(6位)▽いすゞが7.3 %増の1万6,908台(7位)▽日産が27.5%減の1万台(9位)▽日野が2.3%減の5,768台(12位)▽スバルが28.4%減の1,801台(19位)▽三菱ふそうが1.4%増の1,458台(22位)▽ダイハツが23.9%減の905台(23位)▽マレーシア市場再参入のスズキが324台(28位)ーーと続いた。

全体の販売台数は11%増の79万9,731台だった。ただしプジョー、韓国・起亜自動車、テスラの販売台数はMAAのデータには含まれていない。
(ポールタン、2月2日)

フードパンダ売却は不成立との報道、デリバリーヒーローは否定

【クアラルンプール】 フードデリバリーの独系デリバリー・ヒーローによるフードパンダ・アジア部門のグラブ・ホールディングス(本社・シンガポール)への売却交渉が不成立に終わったと、ニュー・ストレーツ・タイムズとシンガポールのビジネス・タイムズが2日、報じたが、デリバリー・ヒーローは報道を否定。「売却交渉は続いている」との声明を発表した。

フードパンダはマレーシアのほかシンガポール、カンボジア、ラオス、ミャンマー、フィリピン、タイでデリバリーサービスを提供している。マレーシア業務の売却は2023年中に成立する段取りだったという。

売却交渉はマレーシアに懸念を起こさせた。配車サービスでグラブが独占的地位を築く恐れがあるためだ。

アジアはデリバリー・ヒーローにとり最大の市場だが、パンデミックを理由とする行動規制が緩和されて以降、業績は低迷しており、昨年9月、アジア業務を売却する交渉を行っていると発表していた。
(エッジ、フリー・マレーシア・トゥデー、2月2日)

電力テナガ、混焼プロジェクトでIHIと共同研究を開始へ

【クアラルンプール】 電力会社の政府系テナガ・ナショナル(TNB)は4日、ペラ州ルムおよびネグリ・センビラン州ポート・ディクソンの火力発電所2カ所で実施中の小規模混焼プロジェクトにおいて、IHI(本社・東京都江東区)と共同研究を開始すると発表した。

TNBの声明によると、完全子会社であるTNBパワー・ジェネレーションとTNBフューエル・サービシーズを通じ、IHIと協力する。IHIは日本、マレーシア、インドネシアにおいて、従来型燃料をバイオマスやアンモニアなどのカーボンニュートラル燃料に転換する豊富な経験を有しているため、共同研究を決定した。

混焼プロジェクトは現在、技術的実行可能性の立証に向けたフロントエンドエンジニアリング設計(FEED)段階にあり、同段階は4月に完了する見込み。その後、プラント改造工事を実施し、初期段階の混焼を2026年第3四半期までに開始する計画だ。

TNBのバハリン・ディン社長兼最高経営責任者(CEO)は、本プロジェクトではバイオマス1%混焼に成功しており、次段階としてアンモニア1%とバイオマス2%の混焼に進むと説明。成功した場合、年間で乗用車7万1,000台分の二酸化炭素(CO2)排出量を相殺できると述べた。TNBの掲げる「2050年ネットゼロ(CO2排出実質ゼロ)」目標の達成にも大きく貢献できるとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、2月4日、テナガ・ナショナル発表資料)

日本産水産物の衛生管理講習会、農水省が首都圏で開催

【ペタリンジャヤ=マレーシアBIZナビ】 農林水産省は5日、ベテラン寿司職人を招いて「日本産水産物等の衛生管理等講習会 in マレーシア」と題する水産物セミナーをセランゴール州スバンにあるテイラーズ大学で開催した。同大学には社会科学・レジャーマネジメント学部の下に調理師養成コースがある。

同イベントは、農水省がホタテ貝などの日本産水産物の海外市場開拓による輸出先の転換を後押しすることを目的に行っている「日本食・食文化の魅力発信等を通じた水産物等の海外需要開拓委託事業」の一環。セミナーを通じて海外料理人・食関連事業者等に日本産水産物の魅力を発信するのが狙い。

日本食普及の親善大使(農林水産省任命)・国際すし知識認証協会理事の小川洋利氏が講師を務め、座学では「旨味」や素材の良さを生かす調理法、「切る」を調理法の一つとして重視するといった日本食の特徴、包丁や水産物の取扱い方、特に食中毒を防ぐための衛生管理について解説。続いて実技でホタテ貝の捌き方や「まぐろヅケ」などの調理デモンストレーションを行い、参加者にはホタテ貝柱、マグロ、ブリの刺身が振る舞われた。

同セミナーには、日本食に携わる、もしくは関心をもっている料理関係者(学生、飲食店経営者、レストランシェフ)、流通関係者(輸入業者、卸業者)など約40人が参加した。