ペニンシュラホテル、2028年までにコタキナバルで開業へ

【コタキナバル】 サバ州のハジジ・ノール首相は8日、コタキナバルのビジネス中心地区(CBD)に5つ星ホテル「ザ・ペニンシュラ・コタキナバル」が2028年までにオープンする予定だと明らかにした。客室数は800室。

ハジジ州首相によると、同ホテルの建設は、地元の不動産開発企業トリリウム・デベロップメントによる総合複合開発の一環。ザ・ペニンシュラ以外にも、4つ星ホテルやサービスアパート、高級住宅タワー、オフィス、ショッピングモール、商業施設、立体駐車場の建設が予定されている。敷地面積は14.89エーカー。

ハジジ州首相は、サバ州内には現在2万6,822室のホテルがあるが、観光客数が2022年の170万人から2023年には260万人へと急増しており、今後も成長が見込まれるため、新ホテルの建設は時宜を得ていると述べた。

サバ州内では、クラブメッド、アリラ・リゾート、インターコンチネンタル・ホテルズ&リゾーツ、アバニ・ホテル、クラウン・プラザ、フェアフィールド・バイ・マリオット、シェラトン・ホテルなどの新ホテルの建設が進行中で、3,000室以上が追加される見通しだという。
(ボルネオポスト、2月8日)

サイバーセキュリティのLGMS、中小企業向けサブスクを開始へ

【クアラルンプール】 三井物産が25%出資するサイバーセキュリティのLGMSは、中小企業向けサブスクリプション(月額定額制)ソリューション「スターセントリー」を今年第2四半期に発売開始すると発表した。

国産の「スターセントリー」は中小企業が簡単にサイバーセキュリティ対策を強化できるよう設計されており、「マレーシア・サイバーセキュリティ・アワード2023」で「サイバーセキュリティ製品イノベーション・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、発売前から高い評価を得ている。

LGMSは、従来の買い切り型ソフトウェアの販売を継続するだけでなく、サブスクリプション・モデルにも注力するとし、これにより新規顧客の開拓、安定した収益源の確保、拡張性のあるサービス提供を目指すとした。さらに自動的にセキュリティ事故を防げる、最先端の人工知能(AI)ボットの開発も進めているという。
(ザ・サン電子版、ベルナマ通信、2月11日)

三井E&S、環境対応型港湾荷役クレーン12基を受注

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 三井E&S(本社・東京都中央区)は9日、マレーシアで港湾運営やインフラ建設を行うMMCコーポレーション(MMC)グループ傘下のノースポート(マレーシア)より、環境対応型のタイヤ式電動門型コンテナ用ヤードクレーン12基を受注したと発表した。

セランゴール州ポートクランでコンテナ港を運営しているノースポートは今後、コンテナターミナルを拡張させる予定で港湾整備を進めており、今回の12基は、新たに拡張されるコンテナターミナルに設置される予定だ。

三井E&Sは、2021―2022年にかけて、ノースポートからタイヤ式門型クレーン23基、タイヤ式電動門型クレーン11基を受注し、納入を完了している。

産業廃棄物のアミタ、マレーシア子会社を海外統括会社に再編

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 産業廃棄物リサイクルのアミタホールディングス(本社・京都府京都市)は8日、アジア・大洋州地域でのビジネス展開を加速するため、マレーシア子会社アミタ・エンバイロンメンタル・ストラテジック・サポートをアミタ・サーキュラーデザインへと社名変更し、海外統括会社として新たに事業開始すると発表した。

組織再編により、現地ニーズを捉えたスピーディーな事業展開に向けて、アジア地域全体を対象とした人材登用やビジネスパートナーシップの強化を図る。2017年からマレーシアで展開している、100%リサイクル事業を基盤とし、まずは約4,200億米ドル(62兆7,600億円)のサーキュラー(循環型)ビジネス機会が生まれると言われるASEAN(東南アジア諸国連合)市場を視野に入れ、持続可能な企業経営や地域運営を統合的に支援する「社会デザイン事業」の実現を目指す。

アミタは2017年、マレーシアにてコングロマリットのベルジャヤ・グループと合弁で100%リサイクル事業を開始。同社独自の調合技術を活用し、産業廃棄物を主にセメントの代替原料・燃料などへと100%リサイクルしている。インドネシアにおける事業展開も視野に入れており、2023年5月に締結したインドセメント社とのMoU(協力覚書)を軸に、事業性調査を進めている。日本の環境省による「脱炭素社会実現のための都市間連携事業委託業務」の枠組みも活用し、インドネシアの自治体や他企業とも連携の上、調査を進めているという。

日本水産物のマレーシア輸出、今年増加する見込み=ジェトロ

【クアラルンプール】 日本貿易振興機構(ジェトロ)は、今年のマレーシアへの水産物輸出について、観光業が好調であることや円安を背景に、増加が見込まれるとしている。

ジェトロ・クアラルンプール事務所の高野光一所長は国営「ベルナマ通信」の取材に対し、昨年は福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出があったが、日本政府は、科学的根拠に基づいて水産物の安全性を慎重に説明しており、安全対策を継続していると説明。今年はマレーシアの経済成長が見込まれることから、日本産水産物への需要も増加することが期待できると述べた。ジェトロでは、マレーシアの流通業者、レストラン、小売業者が、水産物や加工食品などの日本製品をより多く輸入できるよう支援しているとしている。

2023年通年の日本産水産物(魚、魚卵、甲殻類、水産缶詰など)のマレーシア輸出額は前年比16%増の43億6,900万円だった。

生鮮・冷凍水産物を取り扱うセンドイチ・マレーシアのゼネラルマネージャーであるアルドレッド・ヨー氏は、日本産水産物への需要がレストランで高まりつつあるとし、特に北海道産ホタテは新鮮で甘みがあるため、人気があると述べた。ハマチやクロマグロなどは、主に青森県、宮城県、北海道から仕入れているという。価格に関しても、日本のトップ生産者や輸出業者と協力の上、コスト競争力を保ちながら管理を行っているため、急激に上昇することはないと述べた。

ヨー氏によると、日本の大手レストラン経営会社2社が、成長する東南アジア市場、特に旅行先として人気のマレーシアに魅力を感じ、同社を通じて年内にマレーシアにレストランを開店したいと打診してきているという。
(ザ・サン電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、2月11日)