【クアラルンプール】 投資貿易産業省(MITI)傘下のハラル開発公社(HDC)は、今年マレーシアと日本間のハラル(イスラムの戒律に則った)貿易が大幅に増加すると予想している。

HDCのカイルル・アズワン・ハルン会長は、ハラル製品への認識や受容の向上、政治的安定、有利な投資条件、ハラル・サプライチェーンの技術進歩、2025年の大阪・関西万博などが貿易の成長に寄与すると述べた。特に食品・飲料、化粧品、観光などの分野において、ハラルへの認識が高まっているとしている。

アズワン会長は、マレーシアの2022年の輸出総額は594.6億リンギで、そのうち日本へのハラル輸出は2018年以来最高額となる36億リンギに達したとし、今後の成長も見込まれると強調。また、大阪・関西万博はマレーシアのハラル専門知識を世界に紹介し、マレーシアと日本の貿易関係を強化する機会にもなるとした。

HDCでは、マレーシア企業、特に中小企業(SME)が両国間のハラル貿易の機会を活用できるよう支援している。マレーシア製品の日本への輸出を促進するのみではなく、マレーシアが世界のイスラム教徒市場(18億人規模)にアクセスするためのハラル拠点となることを目指すとしている。
(ザ・サン電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、2月19日)