【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ミニマートチェーンのKKマートで、「アッラー」の文字がプリントされた靴下が販売されていたことが分かり、即時謝罪に追い込まれた。

問題の靴下はミラノソックというメーカーが製造し、KKマートに委託販売していたもので、くるぶしの辺りにアルファベットで「ALLAH」とプリントされていた。バンダル・サンウェイの店舗で消費者によって撮影された画像がソーシャルネット上で拡散。「イスラムに対する冒涜」といった批判の声と共に、KKマートの不買運動を呼び掛ける声も上がった。

これを受けてKKマートは速やかに謝罪を表明した上で、二度と同じ問題を起こさないと約束。その上で問題の商品の販売を中止したこと、製造業者に事情説明を求めたことを明らかにし、建設的な批判を行った消費者に謝意を示した。

同問題を巡っては、与党連合に参加している統一マレー国民組織(UMNO)青年部が、KKマートに対して全188店舗に謝罪の横断幕を掲げるよう求めるなど政治化する動きを見せているが、同党に所属するザイド・イブラヒム元法相は、「意図的に行ったわけではなく、いじめに等しい無体な謝罪要求をすべきではない」とクギを刺した。