2023年の電子決済取引件数、23.7%増の115億件

【クアラルンプール】 中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は、2023年の電子決済取引件数は前年比23.7%増の115億件に達したと発表した。

BNMは20日に発表した「2023年版経済・金融レビュー」の中で、2023年の一人あたりの取引数は前年比20.4%増の343件、カードや電子マネー、金融プロセス・エクスチェンジ(FPX)による銀行口座引き落としなどの小売決済総額は17%増の5,920億リンギに達したとし、電子決済普及に向けた官民一体の活動が功を奏したと述べた。BNMも決済サービスの安定性や社会的信用の維持に向け、決済インフラや規制・監督体制の強化などの取り組みを行っているとし、「2026年までに国民一人あたりの電子決済取引の年成長率を15%以上にする」という金融部門青写真の目標は達成できる見込みだと述べた。

(ザ・サン電子版、ザ・スター電子版、マレー・メイル、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、3月20日、バンクネガ発表資料)

チャーター便のベルジャヤ・エア、シンガポールーレダン線に就航

【レダン島】 チャーター便運航のベルジャヤ系ベルジャヤ・エアが22日、シンガポールのセレター空港から初めてレダン島に乗り入れた。ベルジャヤ・ホテルズ・アンド・リゾート(BHR)が経営するターラス・ビーチ・アンド・スパ・リゾートが提供しているパックツアーによる運航だ。

ベルジャヤ・エアはセランゴール州スバン(スルタン・アブドル・アジズ・シャー)空港とレダン島間でチャーター便を運航しているが、シンガポールの潜在性に目を付けた。シンガポールからリゾート島への旅行はモルディブ諸島やモーリシャスが一般的だが、距離的に遠く、シンガポールから1時間20分で行ける点を強みに需要を掘り起こす。レダン島はトレンガヌ州北部沖の南シナ海にある。

ベルジャヤ・エアはチャーター便運航先を、ランカウイ島やペナン島のBHR運営リゾート、さらにはタイのサムイ島まで拡大する意向だ。

航空機メーカーの仏伊ATRに標準70席のターボプロップ双発旅客機「ATR 72-600」を2機注文しており、富裕層向けチャーター便の運航に利用する。2025年と26年に引き渡しを受ける。現在保有しているのは42席と70席の機材それぞれ1機。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月25日)

マレーシア航空、マーレ、ダナン、チェンマイ線を就航

【クアラルンプール】 マレーシア航空は22日、国際旅行博覧会「MATTAフェア」のイベントで、モルディブのマーレ(MLE)、ベトナムのダナン(DAD)、タイのチェンマイ(CNX)への直行便を新規就航すると発表した。3月22日付けで予約受付を開始する。

使用機材はいずれもボーイング「737-800」型機。MLEへは8月1日よりデイリー運航、DADへは9月24日よりデイリー運航、CNXへは8月15日より週5便の運航を開始する。これによりマレーシア航空は南アジアで13都市、ASEAN(東南アジア諸国連合)地域で16都市へ運航することとなる。

マレーシア航空は同イベントで、英サッカーチーム「マンチェスター・ユナイテッド」との間で提携契約を締結し、公式民間航空会社として指定されたということも発表。エアバス「A330neo」型機のビジネスクラスおよびエコノミークラスのシートお披露目会も行った。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、3月22日、マレーシア航空発表資料)

イオンクレジット、能登半島地震の被災者に50万リンギを寄付

【クアラルンプール】 消費者向け総合金融サービスのイオンクレジットサービス(マレーシア)は、イオン・カンパニー(M)(イオンマレーシア)およびマレーシアイオン財団と共同で、1月1日に発生したマグニチュード7.6の能登半島地震の被災者支援として50万リンギの寄付を行った。

イオンクレジットとイオンマレーシアがそれぞれ17万5,000リンギを拠出。マレーシアイオン財団が2024年1月に実施した寄付金募集で集まった15万リンギを加えて総額50万リンギとなった。クアラルンプールの在マレーシア日本大使館で模擬小切手授与式が行われ、髙橋克彦大使が受領した。

イオンマレーシアは石川県出身者らが中心となった能登半島地震の被災者支援にも協力しており、イオン・タマンマルリ店で3月23、24、30、31日の4日間、募金活動が行われている。


(ビジネス・トゥデー、3月22日)

経理AIのファーストアカウンティング、電子請求書導入支援に参画

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 経理AI(人工知能)のファーストアカウンティング(本社・東京都港区)は22日、ブリッジインターナショナル(本社・東京都世田谷区)のマレーシア現地法人である、総合マーケティング企業ブリッジインターナショナルアジアが設立予定の「e-Invoicingワーキンググループ」に対し、スポンサーとして参画することを決定したと発表した。

「e-Invoicingワーキンググループ」は、マレーシアで8月から導入される電子請求書制度(e-Invoice)への対応について、マレーシアに進出している日系企業を対象に総合的にサポートするもので、4月17日付けでの設立を予定している。

ファーストアカウンティングの森啓太郎代表取締役社長は、「e-Invoicingワーキンググループ」では約1年にわたり、マレーシア内国歳入庁(IRB)および関連組織から発表される情報に基づいた情報共有を継続的に行うとし、マレーシアにおける日系企業が電子請求書制度に対応できるよう有益な情報を提供していくと述べた。海外での電子請求書対応における生の声に触れることで、学べることも多いとしている。