【クアラルンプール】 宅配サービスのGDEXは、情報技術(IT)サービス・ソリューション事業への多角化を計画している。
GDEXが16日付けでブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、同社は2023年度までの3年間、売上高の85%以上を占める宅配事業に依存してきたが、外資系宅配業者との競争激化の影響を受け、赤字が継続している。そのため、IT事業への多角化に向け、2022年にウェブ・バイツ、スイートマグ・ソリューションズ(M)、アノン・セキュリティというIT企業3社の株式をそれぞれ38%、51%、60%取得した。GDEXは3社を通じ、Eコマースやウェブサイト開発、業務用ソフトウェア、サイバーセキュリティ・コンサルティングなどのITサービス・ソリューション事業に参入する。多角化は今年第2四半期までに完了する予定で、UOBケイヒアン・セキュリティーズ(M)がアドバイザーを務める。
GDEXの2023年度のITサービス・ソリューション事業の売上高は3,340万リンギ(総売上高の8.4%)だったが、人材採用の拡大に伴う人件費の増加により、税引き後損失100万リンギを計上した。GDEXは事業規模の拡大によりIT部門の業績が好転すると見込んでおり、IT部門は今後、グループの純利益の25%以上を占めると予想しているという。他IT企業への投資や買収、提携などについても検討するとしている。
(ザ・スター電子版、マレーシアン・リザーブ、エッジ、4月16日)