【ペタリンジャヤ】 米国務省の民主主義・人権・労働局は22日、国連の世界人権宣言や国際協定で認められた人権に関して、2023年版国・地域別人権報告書を公表。マレーシアの人権状況に大きな変化はなかったとした。
報告書は、法執行当局による残虐な扱い、刑務所、留置所のひどい状況は引き続き存在し、表現の自由に対する制約も存在したと指摘。一例としてレインボーカラーのスウォッチの腕時計の押収を挙げた。マレーシア政府は、この腕時計はLGBTQ+運動を促進、常態化することで国益を損なう恐れがあるとしている。
報告書はレイプ、家庭内暴力について、強姦者への処罰で裁判所に一貫性が見られないことを指摘した。一方、多くの公立病院には、レイプや家庭内暴力の被害者が駆け込める危機対応センターがあることも取り上げた。
内外の人権団体は、政府からある程度の制約を受けながらも活動し、調査報告を発表している。しかし多くの人権団体が政府からのNGO認定取得で困難に直面しており、企業として登録している例が多くあるという。
(フリー・マレーシア・トゥデー、4月23日)