米テスラ、「モデルY」と「モデル3」を8000リンギ値下げ

【クアラルンプール】 電気自動車(EV)メーカーの米テスラはマレーシア市場で8,000リンギの値下げを行うと発表した。同社は米国、中国、ドイツ、日本でも値下げを発表している。

値下げ対象は、クロスオーバー・スポーツ車(SUV)「モデルY」と小型EVセダン「モデル3」。先日発表された「モデル3」のパフォーマンス・モデルのみ値下げの対象外となる。新価格は、モデルYは▽後輪駆動(19万1,000リンギ)▽ロングレンジAWD(23万8,000リンギ)▽パフォーマンス(28万リンギ)ーー。モデル3は▽後輪駆動(18万1,000リンギ)▽ロングレンジAWD(21万リンギ)▽パフォーマンス(24万2,000リンギ、発表時と同価格)ーー。

2025年末までEVの輸入完成車(CBU)は免税となっており、輸入関税と物品税、道路税が免除される。購入は、テスラのエクスペリエンス・センター(ショールーム)または公式ウェブサイトで受け付ける。
(ポールタン、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、4月26日)

マレーシアはバランス外交で挑発的立場は排除=アンワル

【リヤド】 サウジアラビアを訪問中のアンワル・イブラヒム首相は、28日に開催された世界経済フォーラム(WEF)の特別会合で講演し、マレーシアはバランスの取れた外交政策をとり、挑発的とみなされるいかなる立場からも距離を置いているとして、中立の立場を強調した。

アンワル首相は、米国および欧州と良好な関係を築いており、同時に日本、中国、韓国との良好な二国間関係も維持していると強調。「特に中国に関しては投資と関心が高まっている」と述べた。

またアンワル首相は、マレーシアは互いに挑発的とみなされるいかなる立場も取らないことを明確にしていると言明。「我々はルールに基づく投資を歓迎しており、挑発的とみなされるいかなる決定も下さない」と述べた。

その上でアンワル氏は、主要経済国が他国に不利な条件を強要したり、しばしば見下す態度をとったりする傾向があるため、アフリカ、ラテンアメリカ、中東諸国との間でより広範に連携していく必要性があると強調。単独では対抗できないため、これらの国々で協力する必要があると述べた。
(ザ・スター、4月29日、ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、4月28日)

UMWトヨタ、「ヤリスGリミテッド」を600台限定で販売

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーター(UMWT)は、新型Bセグメント・ハッチバック「ヤリスGリミテッド」を600台限定で販売すると発表した。

外観の変更だけでなく、シャシーとパワートレインにも改良を行った。通常版「ヤリス」をベースにデュアルVVT-i 2NR-FE型1.5リットル自然吸気4気筒ガソリンエンジンを搭載。燃焼効率向上に向け、低温の空気を吸入させる「コールドエアインテーク(CAI)」を採用した。最大出力は107馬力(PS)、最大トルクは140Nmを発揮する。安全機能「トヨタ・セーフティ・センス(TSS)」を標準装備している。車体カラーは3色だが、うち2色にはツートーンカラーも用意されており、合計5色の組み合わせが可能。

保険なし価格は9万9,600リンギから。5年間走行距離無制限のメーカー保証が付属する。
(ポールタン、4月25日)

フォレストシティでのカジノ設立交渉、アンワル首相らが揃って否定

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 完成が危ぶまれているジョホール州沖で開発中の「フォレスト・シティ」について、政府とカジノ設立に向け交渉を行ったと報じられたレジャー開発大手2社が共に報道を否定した。交渉に当たったとされたアンワル・イブラヒム首相も報道内容を全否定している。

問題の記事はブルームバーグが25日に情報筋の話として報じたもので、アンワル首相が先ごろ、ベルジャヤ・グループの創設者ビンセント・タン氏およびゲンティン・グループの会長兼最高経営責任者(CEO)のリム・コックタイ氏と、同州スルタンでもあるイブラヒム国王同席の下で会見し、フォレスト・シティのカジノライセンスについて話し合ったというもの。カジノ建設により沈みかけているプロジェクトの復活が期待されているとしている。

報道を受けてアンワル首相は25日、報道内容を全面否定した上で、報道で言及されているすべての当事者がブルームバーグに対して「必要な行動」を取るべきだと主張。ベルジャヤ・グループも26日、タン氏はそのような議論には一切参加していないと述べ、ブルームバーグに対し「不正確な情報」を削除するよう求めた。

ゲンティン・マレーシアは27日の声明で、同社もリム氏もそうした会合には関与していないと強調。報道は虚偽であるとし、すべての関係者に対し「誤った情報の流布を直ちに中止し、虚偽の主張を削除し、さらなる混乱を防ぐために必要な説明を国民に提供する」よう求めた上で、必要に応じてさらなる行動を取ることも躊躇しないと述べた。

自然電力、ペラ州政府系企業と太陽光発電事業で覚書

【福岡】 自然電力(本社・福岡県福岡市)は、グループ海外事業子会社の自然・インターナショナルが、ペラ州の投資会社マジュペラ・ホールディングスとの間で同州での太陽光発電に関する開発および評価を協力して実施することで合意し、25日、覚書を締結したと明らかにした。

覚書に基づき両社は、ペラ州内での野立て太陽光発電プロジェクトの共同開発と浮体式太陽光発電プロジェクトに適した水域の評価および実現可能性調査の実施、プロジェクトへの共同出資を検討する。福岡市で行われた覚書締結式にはペラ州のサアラニ・モハマド首相が出席した。

自然・インターナショナルは2020年9月の設立。自然電力の海外事業を統括し、主に東南アジア・ブラジルを中心に、海外における再生可能エネルギー発電所の開発およびアセットマネジメント業務を手掛ける。

自然電力が本社を置く福岡市は、1989年にペラ州のイポー市と姉妹都市関係を結んでおり、以来、教育・文化面で活発な交流を行ってきた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、4月26、自然電力発表資料)