ランカウイ島でリニアモーター式軽便鉄道計画、韓国企業と覚書

【アロースター】 ケダ州営企業のペルモダラン・ケダ(PKB)は29日、ランカウイ島におけるリニアモーター(超電導磁気浮上)方式の軽便鉄道(LRT)開発に向けた事業化調査に関し、韓国のロイヤル・エコ・トレイン・デベロップメント(RETD)と覚書を交わした。

RETDとRETDのマレーシア側パートナーであるキュープレックスは技術面の課題、地理、現地経済への影響を調査する。調査は3-6カ月を要するという。
PKBのモハマド・アザド最高経営責任者(CEO)は「輸送インフラに革命を起こし、ランカウイ島の潜在性を100%開放する」と述べた。

RETDのイ・チャンウーCEOによれば、同社が扱うリニアモーターカーはランカウイの自然環境と調和するよう設計され、環境への影響が少なく、鉄道周辺の自然を本来の姿のまま維持することができるという。

リニアモーターカー計画に対し、国民信任党(Amanah)のマーフズ・オマル党首補は水不足問題を挙げ、ムハンマド・サヌシ州首相は5つの浄水場の改善と自動車レース・サーキットの完成を優先すべきと批判。狭いランカウイ島に鉄道は不要とした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月1日、エッジ、4月29日)

エアアジアカンボジア、航空運送事業許可を受領

【プノンペン】 格安航空会社エアアジアは1日、7社目となる航空会社、エアアジア・カンボジア(フライトコード=KT)が4月30日にカンボジア国家民間航空事務局(SSCA)より航空運送事業許可(AOC)を受領したことを明らかにした。当初の予定通り5月2日に運航を開始する。

当初はエアバス「A320」型機2機で、デイリーでプノンペン、シェムリアップ、シアヌークビルの3都市を結ぶ。スケジュールは「KT102」がプノンペン発7時40分、シェムリアップ着8時30分。「KT212」がシェムリアップ発9時15分、シアヌークビル着10時15分。「KT213」がシアヌークビル発10時50分、シェムリアップ着11時50分。「KT103」がシェムリアップ発12時35分、プノンペン着13時30分。「KT104」がプノンペン発15時50分、シェムリアップ着16時40分。「KT214」がシェムリアップ発17時15分、シアヌークビル着18時15分。「KT215」がシアヌークビル発18時50分、シェムリアップ着19時50分。「KT105」がシェムリアップ発20時35分、プノンペン着21時35分。

エアアジア・カンボジアは、需要と市場動向を慎重に評価した後、第3四半期にも国際線の乗り入れ先を発表する予定。エアアジア・アビエーション・グループ(AAAGL)のボー・リンガム最高経営責任者(CEO)は、3月のエアアジア・カンボジア運行開始発表の際に、向こう5年で機材数を60機に拡大する考えを示していた。
(ザ・サン、5月2日、ビジネス・トゥデー、5月1日、エアアジア発表資料)

マリーブラウン、カンボジアとウズベキスタンに進出へ

【ジョホールバル】 ハラル(イスラムの戒律に則った)認証取得ファストフード・チェーンのマリーブラウンは、年内にカンボジアとウズベキスタンに進出すると明らかにした。

マリーブラウンは2023年5月にオーストラリアのメルボルンに新店舗をオープン。シンガポール、モルディブ、スウェーデン、インドなどにも展開しており、国内外で500店舗を運営している。

デビッド・リュー最高財務責任者(CFO)は、カンボジアとウズベキスタンへの店舗拡大は、国際市場におけるマリーブラウンの認知度向上を反映したもので、国内でもジョホール州、クアラルンプール、トレンガヌ州、パハン州、セランゴール州の5カ所に新店舗を開店するなど、国内外の両方での展開を進めていくと述べた。社会貢献にも取り組んでおり、ラマダン(断食月)には全国店舗で2万食の粥やチキンバーガーを配布し、孤児や下から40%を占める低所得者層(B40)層にも寄付金を届けたとしている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、5月1日)

ラピッドレール、全駅でデビットおよびクレカ決済が可能に

【クアラルンプール】 首都圏クランバレーで軽便鉄道(LRT)と大量高速輸送(MRT)、クアラルンプール(KL)モノレールを運行しているラピッド・レールは4月30日、運行路線のすべての駅でデビットカードとクレジットカードが使えるようになったと発表した。これまでは乗車券購入には現金とQRコード決済のみが使用可能だった。

デビットカードとクレジットカードを使用して乗車券の購入ができるほか、乗り放題パス「My50」や「MyCity」の新規購入や追加購入もできるようになる。またパサ・セニ駅の交通ハブとMRTコンレー駅にある、高齢者・学生向け割引カード登録カウンターでも使用できるという。

ラピッド・レールは声明の中で、利用者の利便性や購入プロセスの効率を高めることを目的としたものだと説明。決済プロセスがより安全かつスムーズになるため、現金を持ち歩いたりATM機を探したりする必要がなくなると説明した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、5月2日、フリー・マレーシア・トゥデー、5月1日)

大阪製鉄が2製品でSIRIMエコラベルを取得、環境配慮で

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 大阪製鉄(本社・大阪市中央区)は4月26日、同社の等辺山形鋼、溝形鋼の2製品が、マレーシアの主要な試験、検査、認証機関である SIRIM QASインターナショナル認証のSIRIMエコ・ラベリング(SIRIMエコラベル)を取得したと発表した。

マレーシア国外の製鋼圧延一貫鉄鋼会社において、SIRIMエコラベルを取得したのは大阪製鉄が初となる。

SIRIMエコラベルは、マレーシアの国家公式のタイプI 環境ラベル(ISO14024 に基づく環境ラベル)であり、これを取得することにより、環境を優先する市場において、類似製品よりも競争上の優位性が与えられることになるという。登録されたグリーン製品及びサービスは、政府や民間のグリーン調達、グリーンインセンティブ(グリーン投資税控除やグリーン所得税免除を含む)および関連するグリーンテクノロジーイニシアチブに用いられている。

大阪製鉄は、二酸化炭素総排出量について、「2030年に対2013年比で 30%削減する」というターゲットと「2050年にカーボンニュートラルを目指す」というビジョンを掲げ、その実現に向け全社をあげて取り組んでいる。今後も鉄スクラップを鉄鋼製品にリサイクルする事業活動を通じ、環境負荷低減及び地球環境保全に積極的に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していく方針だ。