全日空、9月1日よりKLIAー羽田線をデイリー運航

【クアラルンプール】 全日本空輸(ANA、本社・東京都港区)は、9月1日付けでクアラルンプール(KLIA)ー羽田線を現在の週5便(月、木、金、土、日曜)からデイリー運航に増便する。

運航スケジュールは、「NH885」 が羽田発午後11時30分、KLIA着が翌日午前6時。「NH886」がKLIA発午後2時15分、羽田着が午後10時15分。

ANAはKLIAー成田線をデイリー運航しており、羽田・成田を合わせた東京線は1日2便運航となる。使用機材は羽田・成田ともボーイング「787-9」型機で、座席数はビジネス40席、プレミアムエコノミー14席、エコノミー192席の合計246席。

ANAは9月以降の便の予約受付を開始しており、また、5月21日までの期間限定でKLIAー東京間を往復2,678リンギから予約できるセールも行っている。
(マレー・メイル、5月13日、ソヤチンチャウ、5月11日)

MISC、ペトロナスや商船三井とLCO2輸送船JVを設立へ

【クアラルンプール】 海運のMISCは13日、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)子会社のペトロナスCCSベンチャーズ(PCCSV)と商船三井(本社・東京都港区)との間で、合弁会社(JV)を設立すると発表した。

MISCがブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、JVでは、マレーシアの二酸化炭素(CO2)貯留地へ液化炭酸ガス(LCO2)を輸送する、LCO2運搬船の調達および所有を目指す。出資比率は、商船三井が50%、MISCが40%、PCCSVが10%。ただし、3社はLCO2運搬船に関する最終的な投資決定をまだ下していないとしている。

商船三井は2022年2月にペトロナスとの間で、二酸化炭素回収・有効利用・貯留(CCUS)向けのLCO2海上輸送に関し、事業開発を共同検討するための覚書を締結している。
(ザ・スター電子版、マレーシアン・リザーブ、5月13日)

【イスラム金融の基礎知識】第544回:Z世代、イスラム銀行に高い関心も課題が浮き彫り

第544回:Z世代、イスラム銀行に高い関心も課題が浮き彫り

Q: Z世代のムスリムはイスラム銀行をどうとらえていますか?

A: Z世代の若いムスリムは、イスラム銀行に高い関心を寄せるも利用方法がわからなかったり、本当にイスラムに準拠しているか疑いの目も向けている。最新のアンケートからこのような姿が浮かび上がった。

アンケートを実施したのはドイツのデジタル金融サービスのマンブー社だ。イギリス・南アフリカ・UAE・インドネシア・マレーシア・サウジアラビアの6カ国の16-40歳のムスリムに対して、イスラム銀行に対する意識調査を行いレポートとして公表した。

これによると、85%のムスリムがイスラム銀行の利用をしたいと考えており、うち20%はいかにアクセスが困難であろうと試してみたいと考えている。他方、39%はどこにイスラム銀行があるかわからず、28%はどうアクセスしていいかわからないと答えている。

これは身近に支店が存在するかという点と、オンラインでの利用が可能かという点がかかわる問題だ。例えばインドネシアでは、マレーシアほど街中の支店数は多くない。他方、イギリスでは、オンラインのデジタル・イスラム銀行が2021年に登場したことで身近とない、従来型銀行を利用するムスリムの31%が、イスラム銀行に切り替えたいとしている。

Z世代は、イスラム銀行がどのようにイスラムに準拠しているのか、という点にも関心を抱いている。このことを証明するためも、回答者の25%がイスラム銀行はより多くの情報提供をすべきと答え、さらに18%は適切に準拠していないのではとの疑いを抱いている。ムスリムの82%は、自分たちの預金がイスラム銀行を通じて世の中に適切な投資に用いられることを望んでおり、宗教的倫理観を高く持っている。だからこそ、イスラム銀行に向けられる懸念を払拭することが、イスラム銀行の課題と言えよう。

福島 康博(ふくしま やすひろ)
立教大学アジア地域研究所特任研究員。1973年東京都生まれ。マレーシア国際イスラーム大学大学院MBA課程イスラーム金融コース留学をへて、桜美林大学大学院国際学研究科後期博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。2014年5月より現職。専門は、イスラーム金融論、マレーシア地域研究。

首都圏の広範囲で6月5-7日に計画断水、浄水場保守作業で

【クアラルンプール】 水道会社アイル・セランゴールは13日、スンガイ・セランゴール第1期(SSP1 WTP)浄水場の保守作業のため、6月5ー7日に首都圏の広範囲で計画的断水を実施すると発表した。
影響を受ける地域は、クアラルンプールの一部地域とセランゴール州の▽ペタリン▽クラン▽シャアラム▽ゴンバック▽フルセランゴール▽クアラセランゴールーー。対象地域の詳細リストはhttps://www.airselangor.com/wp-content/uploads/2024/05/Lampiran-A.pdf で公開されている。
6月5日午前9時から給水を停止し、同日午後7時までに保守作業を完了する。給水の再開は6日午前3時から段階的に行われ、6日午後3時までに20%、7日午前3時までに90%が再開し、同正午までに完全復旧する予定。
断水期間中は給水車も出動するが、病院、診療所、透析センター、葬儀場などの施設が中心となるため、アイル・セランゴールは、利用者に水の備蓄を呼び掛けている。飲食店などの商業利用者はアイル・セランゴールのカウンターで水の購入が可能で、フルランガット、セパン、クアラランガットの4カ所に設置される給水所で給水タンクに給水することもできる(個人は対象外)。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、5月13日)

日新商事、サラワク州でバイオマス燃料ペレット製造設備建設へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日新商事(本社・東京都港区)は10日、15億円を投じ、サラワク州でバイオマス燃料ペレット製造設備「EFB・OPTペレット製造プラント(仮称)」を建設すると発表した。

延床面積は約7,500平方メートルで製造能力は年間2万トン。10月の稼働開始を目指す。

日新商事は、科学技術振興機構が進めるSATREPS(地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム)の研究チームにおいて、パームヤシ残渣である空果房(EFB)およびパーム古木(OPT)を原料とするバイオマス燃料ペレット製造設備の研究を進めており、研究後、社会実装可能と判断したものの、それに伴う各所調整などに時間を要していた。今回、関係者間の合意形成がなされたことや天然資源・環境持続可能性省との調整が完了し、完成の見通しが立ったことから、本格的な建設に着手することを決定した。

KL市内でまた街路樹が倒木、死傷者はなし

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 クアラルンプール(KL)市内で13日午後3時半ごろ、暴風雨によって「メナラ・プレステージ」前のジャラン・ピナン沿いの街路樹が倒れる事故があり、自動車3台とバイク5台が下敷きとなった。

これによりジャラン・ピナンが一時閉鎖されたが、ケガ人などは報告されていない。

現場は7日に街路樹が倒れる事故が起きたジャラン・スルタン・イスマイルや「ペトロナス・ツインタワー」から数百メートルしか離れていない場所で、ジャラン・ピナンを横切るように倒れて「ワンKLコンドミニアム」の駐車場に駐車中の車両が被害を受けたという。マラッカ州首相の警護の警察車両も被害を受けた模様だ。

7日に起きた倒木事故では17台の自動車が巻き込まれ、1人が死亡、2人が負傷した。