【ドーハ】 アンワル・イブラヒム首相は、先ごろ報道のあった第2のカジノ建設構想について改めて事実関係を否定。国家の収入源は他にもあるためカジノによる収入に依存する必要はないとし、アンワル政権下で第2のカジノ・ライセンスを発行することはないと言明した。

カタールを訪問中のアンワル首相は、「カタール経済フォーラム」の特別セッション「マレーシア首相との対話」に出席し、「マレーシアはデジタルトランスフォーメーション(DX)、技術移転、人工知能(AI)などの分野に注力しており、これらの分野は国の収入を賄うのに十分だ」と強調した。アンワル首相の発言は、セッションの司会を務めたブルームバーグ・テレビの特派員からの質問を受けたもの。

マレーシアのカジノ・ライセンスはこれまで、1969年にゲンティンに対して発行された1件のみ。最近、ブルームバーグは、ジョホール州沖で開発中の「フォレスト・シティ」におけるカジノ設立に向け、政府と関係者が交渉を行ったと報じ、関係者として名指しされたベルジャヤ・グループの創設者ビンセント・タン氏およびゲンティンの会長兼最高経営責任者(CEO)のリム・コックタイ氏、そしてアンワル首相がいずれも事実関係を否定していた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月14日、マレー・メイル、ベルナマ通信、5月13日)