イオンマレーシア、第1四半期は51%の大幅増益に

【クアラルンプール】 イオン・カンパニー(M)(イオンマレーシア)は、今年第1四半期(2024年1―3月期)決算で純利益が5,739万リンギとなり、前年同期比51%の大幅増益となったと明らかにした。小売事業部門と不動産管理サービス部門の成長が寄与した。

同期の売り上げは11億6,735万リンギで、前年同期の11億684万リンギから5.5%増加した。小売事業部門の売り上げが4.2%増の9億8,050万リンギとなり、祝祭シーズンを背景にした食品と衣料品の好調な販売が後押しした。

不動産管理サービス部門は売り上げが1億8,690万リンギとなり、前年同期の1億6,540万リンギから13%増加した。稼働率の改善と効果的な賃貸更新が貢献したもので、モールの刷新プロジェクトと店舗改装の成功に支えられ稼働率は2024年3月時点で93.6%に達した。

イオンマレーシアは、「イオン・バンダル・プチョン」、「イオン・ブキ・インダ」、「イオン・テブラウ・シティ」、「イオン・イポー・ステーション18」の改修工事を含む、いくつかのプロジェクトが進行中だと明らかにした。

イオンは今年、マレーシア創業40周年を迎える。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月16日、ビジネス・トゥデー、マレーシアン・リザーブ、エッジ、ベルナマ通信、5月15日、イオンマレーシア発表資料)

ホンダマレーシア、改良版「シティハッチバック」を発表

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ホンダ・マレーシアは13日、Bセグメント・ハッチバック車「シティ・ハッチバック」のフェイスリフトモデル5種を発表した。月間900台の販売を見込んでいる。2021年12月の発売以来、「シティ・ハッチバック」の累計販売台数は2万8,700台に達した。

バリアントはガソリン車の「1.5L S」、「1.5L E」、「1.5L V」の3種に新たに「RS」バージョンの「1.5L RS」が加わり、ハイブリッド車の「1.5L RS e:HEV」を合わせて5種となった。保険なし価格はそれぞれ▽8万5,900リンギ▽9万900リンギ▽9万5,900リンギ▽10万900リンギ▽11万2,900リンギーーとなっている。車体カラーはガソリン車で4色、ハイブリッド車で3色を用意した。

以前のモデルからフロントグリル、LEDフロントフォグランプ、リアバンパー、ホイールなどが変更されたほか、全長は「RS」2種が4,369ミリメートル、その他3種が4,350ミリメートルに延長された。

エンジンはガソリン車4種には最高出力121PS・最大トルク145Nmを発揮する1.5リットル4気筒DOHC i-VTECエンジンを、「RS e:HEV」には最高出力109馬力・最大トルク253Nmのモーターを組み合わせたハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載した。

吉村宏信 社長兼最高経営責任者(CEO)は、今年第1四半期の販売台数が2万1,500台となり、前年同期比23%の大幅増になったと明らかにした。

富士フイルム、中小企業向けDX支援ソリューションを発表

【クアラルンプール】 富士フイルムビジネスイノベーションジャパン(本社・東京都江東区)傘下でマレーシア事業を管轄する富士フイルムビジネスイノベーション・アジアパシフィックは、マレーシアの中小企業(SME)のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する2つのソリューションを発表した。

「富士フイルムIWpro」は、文書の自動取込み・仕分けから、データ共有、管理、出力、そしてセキュリティや操作のしやすさまで、業務デジタル化に求められる機能を集約したクラウドサービス。「ITエキスパートサービス」は、専門スタッフが、顧客企業のIT運用・管理業務を支援し、新たなITの活用や戦略を提案するサービスとなり、効率性の向上、経費削減、セキュリティ対策の強化が見込まれるという。

富士フイルムビジネスイノベーション・マレーシアのジョン・ウォン ゼネラルマネージャーは、2つのソリューションの総売上高を約800万リンギと見込んでおり、中小企業のワークスタイルの変革や業務最適化を支援していくと述べた。
(ビジネス・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、5月15日)

 

丸紅、サラワク州でSAF製造事業に向けた検討を開始へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 丸紅(本社・東京都千代田区)は15日、サラワク州におけるバイオマス資源を原料とする持続可能な航空燃料(SAF)製造事業に関する検討を開始すると発表した。SAFは化石燃料に比べライフサイクルでCO2排出量が少ない非化石燃料由来のジェット燃料。

同日、サラワク州政府系投資機関のインベスト・サラワクとSAFの製造・販売を目的とした実現可能性調査に関する覚書を締結した。今後インベスト・サラワクと共に、同調査による新たな事業の創出を目指す。

航空業界ではCO2排出量の削減が喫緊の課題となっており、国際民間航空機関(ICAO)はCO2排出削減制度を導入している。こうしたことを背景に丸紅は、SAFが従来の航空機燃料を代替する次世代低炭素燃料として需要拡大が見込まれるとしている。

丸紅は、2021年3月に気候変動長期ビジョンを策定、中期経営戦略「GC2024」ではグリーン戦略を企業価値向上に向けた基本方針の一つと位置づけている。

国営企業と米系投資会社の企業連合、空港運営MAHBの買収を提案

【クアラルンプール】空港運営の政府系マレーシア・エアポーツ・ホールディングス(MAHB)は15日、政府系投資会社カザナ・ナショナル、従業員積立基金(EPF)、空港運営で経験豊富な米系投資会社グローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ(GIP)、アブダビ投資庁で構成される企業連合から買収提案を受けたと発表した。

連合名はゲートウェイ・デベロップメント・アライアンスで、4社合わせてMAHB発行済み株式の約41.1%を保有しており、残余株(同58.78%)を1株11リンギ、総額122億9,800万リンギで取得する。買収提案価格は過去3カ月間の平均株価に15.2%のプレミアムを上乗せした。

買収後の持ち株比率は、カザナが40%、EPFが30%、外資側が計30%。企業連合は第4四半期をめどにMAHBの上場を廃止するが、マレーシア政府は特別株を保持し、会長、最高経営責任者(CEO)には引き続きマレーシア人が就任する。

買収は空港施設、旅客サービス、長距離便の接続性の改善が狙いで、企業連合はクアラルンプール国際空港の旅客手荷物処理システムの改善、運休しているエアロトレインの再開、混雑緩和、小売店・飲食施設の拡充に取り組む。また新たに航空会社を誘致し、長距離、域内便の接続性を高める。
(ザ・スター、5月16日、マレーシアン・リザーブ、エッジ、5月15日)