【クアラルンプール=アジアインフォネット】 パナソニック・マニュファクチャリング・マレーシアは5月30日、同社2024年度第4四半期(2024年1ー3月)の売上高が前年同期比6.1%増の2億750万リンギ、純利益は前年同期比2.4倍の1,758万リンギとなったと発表した。
ラマダン(断食月)明け祝祭シーズンの中東市場や、エルニーニョ現象による高温が続くASEAN(東南アジア諸国連合)における扇風機製品の輸出拡大、中東市場への掃除機輸出拡大などが売上高アップに貢献した。純利益は売上高の向上に加え、材料費の減少、関連会社からの利益分配の増加により拡大した。
2024年度通期(2023年4月ー2024年3月)では、売上高は前年比8.7%減の9億569万リンギ、純利益は同15.6%増の9,265万リンギとなった。キッチン家電製造事業からの撤退やベトナム市場の扇風機需要の減速の影響で売上高は減少したが、材料費の減少、金利収入の増加、関連会社からの利益分配の増加が純利益増につながった。
同社は今後について、世界経済には地政学的緊張、インフレ率上昇、金融引き締めなどの下振れリスクがある一方、労働市場や貿易の回復に支えられ成長が継続すると予想。不安定な事業環境の中で事業競争力を維持するため、新製品の生産や既存製品のラインナップの拡充を行っており、生産性向上や効率化に向け、製造施設におけるテクノロジー活用を進展させると同時に、コスト削減策を継続的に実施し、収益性を改善していくとした。