【サントゥボン】 外国人の長期滞在を奨励する「サラワクーマレーシア・マイ・セカンドホーム(サラワクMM2H)」プログラムを独自規格で行っているサラワク州政府は、連邦政府・観光芸術文化省(MOTAC)が突然、申請代行業者のライセンスを全国的に取り消す通達を出したことへの反発を強めている。
サラワク州のカリム・ラーマン・ハムザ観光・クリエイティブ産業・舞台芸術相は、MOTACが同州に対して自身の意向を押し付けていると非難。突然の取消通達のためにサラワクMM2Hが機能不全に陥ったとし、同州が独自で行っているサラワクMM2Hプログラムと連邦政府のMM2Hプログラムとの関係を完全に断つことも辞さないと警告した。
その上でカリム氏は、サラワク州には移民問題に関する自治権があり、観光についてはすでに連邦政府の専管リストから外され、連邦と州政府の両方が管轄権をもつ並行リストに載せられていることを尊重しなければならないと言明。より規格が緩いサラワクMM2Hでは申請が90%増加した一方で、規格を厳格化した半島部のMM2Hでは90%減少したが、それは連邦政府の政策ミスであってサラワク州のミスではないと反論した。
サラワクMM2Hでは申請者の最低定期預金額が15万リンギであるのに対し、連邦政府のMM2Hは100万リンギといったように、サラワクMM2Hの規定は大幅に緩やかになっている。
MOTACは5月27日付けで、サバ・サラワク州を含む全国でMM2H申請を扱うすべての認可代行業者に業務停止を命じる通達を出した。このためサラワク州と同様に独自規格の「サバMM2H」の実施に向けて準備してきたサバ州は6月からの実施予定を延期するとし、MOTACを強く批判している。
(ザ・バイブス、マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、6月7日)