【プトラジャヤ】 5月28日に対象を絞った新たなディーゼル油(軽油)補助金制度の申請受付が開始されたことを受け、政府は10日付けで補助金なしのディーゼル油価格を1リットルあたり3.35リンギに設定すると発表した。
マレーシア半島部を対象としたもので、サバ州、サラワク州、ラブアンでは、これまで通り1リットルあたり2.15リンギの補助金付き価格が維持される。アミル・ハムザ第2財務相は自動価格設定メカニズムに基づき2024年5月の平均価格から算出したと説明。価格は毎週見直されると説明した。
補助金対象となるマレーシア国民である個人および小規模農家・小規模農園経営者は月々200リンギの定額補助を受け取ることができる。高級車であっても車齢10年超であれば所有者の年収が10万リンギ超でなければ対象となる。
アミル氏は、10日からは下から40%の低所得者層(B40)カテゴリーのディーゼル車所有者3万人が補助金プログラムの下で200リンギを毎月受け取ることになると言明。「政府はディーゼル価格の不安定化を防ぐために状況を監視していく。年間40億リンギに上る漏洩損失を削減できると期待している」と述べた。
値上げにもかかわらず、マレーシアのディーゼルの新価格は依然世界最低水準で、タイでは4リンギ、インドネシアでは4.50リンギ、シンガポールではほぼ9リンギで販売されている。
対象を絞ったディーゼル補助金制度の開始に合わせて、国内取引物価省は7日、不当な便乗値上げに対する監視活動を開始した。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、エッジ、6月9日、ベルナマ通信、6月7日)