【クアラルンプール】 武田薬品工業の現地法人である武田マレーシアは11日、デング熱ワクチン「キューデンガ(QDENGA)」の国内販売を開始した。デング熱ワクチンとしてはマレーシア初となる。

4種すべてのデングウイルス血清型により引き起こされるデング熱の予防を目的としたもので、4歳以上が接種可能。3カ月間隔で2回の接種が必要となる。私立病院やクリニックで接種可能となっており、価格は医療機関が決定する。保健省と協力の上、公的医療部門へのワクチン提供も検討しているという。

「QDENGA」は欧州連合(EU)、英国、ブラジル、アルゼンチン、インドネシア、タイ、ベトナムなど30カ国以上で承認されている。臨床試験では、ワクチン接種12カ月後の時点で、症候性症例の80.2%を予防し、4年半後時点では、入院の84.1%、症候性症例の61.2%を予防した。

マレーシアの昨年のデング熱感染者数は前年比86.3%増と急増しており、今年第1四半期の感染者数は4万1,565人、死者は28人に達している。
(ザ・スター電子版、6月11日)