ブルームズベール・ショッピングギャラリーが正式オープン

【クアラルンプール】 ケルジャヤ・プロスペック・プロパティは15日、クアラルンプール(KL)のジャラン・プチョンに新たなショッピングモール「ブルームズベール・ショッピング・ギャラリー」を正式オープンし、同日開業式を開催した。

完全子会社のケルジャヤ・プロパティを通じて開発したもので、4階建てで総床面積は32万平方フィート。賃貸店舗数は100店舗で、賃貸可能面積は23万平方フィートに上る。入居率はすでに85%を達成している。新興スーパーマーケットの「ミミズーズー(Memi ZoooZooo)」、ホームセンター「ミスターDIY」、スポーツ量販店「スポーツ・プラネット」などが入居する。

同ショッピングモールは、総開発価値(GDV)12億リンギの面積5.2エーカーの「ブルームズベール@OKR」複合開発の一部となっている。同複合開発では高層マンション2棟、オフィスタワー、「コートヤード・バイ・マリオット・ホテル」も開発される。
(エッジ、6月15日)

テスラがクアンタンに急速充電施設を開設、東海岸では初

【クアラルンプール】 電気自動車(EV)メーカーの米テスラは、マレーシア半島部東海岸初となる有料の急速充電器「スーパーチャージャー」をパハン州クアンタンに設置した模様だ。

目撃者のフェイスブック投稿によると、設置されたのは最新型の「V4スーパーチャージャー」ではなく、一世代前の「V3スーパーチャージャー」4基で、一般利用が可能だという。利用料金は他拠点と同様、1キロワット時(kWh)あたり1.25リンギ。満席時に充電完了後5分以上エリアを占有した場合、1分あたり4リンギがアイドル料金として請求される。

テスラは今年3月、4-6月にかけ全国5カ所に充電施設を設置すると発表しており、4月にはペナン州のセベラン・ジャヤにあるショッピングモール「サンウェイ・カーニバル」に設置を行った。「V4スーパーチャージャー」についても、プトラジャヤの「IOIシティモール」、セランゴール州プチョンの「IOIモール・プチョン」に設置されている。今後は、クアラルンプールのミッドバレー・シティにある「ザ・ガーデンズ・モール」にも充電施設を設置する予定だという。
(モタオート、6月15日、ソヤチンチャウ、6月13日)

【イスラム金融の基礎知識】第546回:イオン銀行(M)、マレーシアでデジタル・イスラム銀行業として開業

第546回:イオン銀行(M)、マレーシアでデジタル・イスラム銀行業として開業

Q: マレーシアのデジタル・イスラム銀行とは?

A: イオン・グループ傘下でイオン銀行のマレーシア現地法人(以下、イオン銀行(M))が、同国初のデジタル・イスラム銀行として5月に開業した。日系の金融機関がイスラム諸国でデジタル・イスラム銀行を手掛ける貴重な事例といえる。

マレーシア中銀は、金融サービス法とイスラム金融サービス法に基づき、実在の店舗を持たずすべてオンライン上で手続きが完結するデジタル銀行の導入に向けて、2010年代から慎重に手続きを進めていた。この第1弾として2021年にライセンス取得を希望する金融機関を募集したところ、29件の申請があった。審査の結果、三つの従来型式デジタル銀行と二つのイスラム式デジタル銀行のライセンス発行が2022年4月に認めた。このうち、イスラム・デジタル銀行の資格を取得した金融機関の一つがイオン銀行(M)を中心とするコンソーシアムだ。なお、もう一つのデジタル・イスラム銀行の資格を取得したKAF投資銀行は、現在開業に向けて縦鼻中である。

イオン銀行(M)側も、業務開始に向けて慎重な手順を踏んでいった。まず、2022年12月付でラジャ・テー・マイムナ氏を最高経営責任者(CEO)に迎えた。彼女は、AM銀行や公務員年金基金(KWAP)などでイスラム銀行業務を手掛けた経験の持ち主だ。また、開業にあたり1,800人以上が参加したベータテストを12週間にわたって実施し、システムなどの開発・改善に努めたようだ。開業当初は個人向けの預金や送金などから始め、2025年には企業向け融資を開始する予定であるという。

イオン銀行(M)は、マレーシアのイスラム金融の業界団体であるマレーシア・イスラム銀行・金融機関協会に名を連ねている。なおCEOによれば、顧客はムスリムだけでなく全てのマレーシア国民に門戸を開くとしており、国内消費者から幅広く受け入れてもらうことを目指す。

福島 康博(ふくしま やすひろ)
立教大学アジア地域研究所特任研究員。1973年東京都生まれ。マレーシア国際イスラーム大学大学院MBA課程イスラーム金融コース留学をへて、桜美林大学大学院国際学研究科後期博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。2014年5月より現職。専門は、イスラーム金融論、マレーシア地域研究。

最新版MM2Hを発表、永住権申請資格は廃止=観光芸術文化相

【クアラルンプール】 ティオン・キンシン観光芸術文化相は14日、外国人の長期滞在を奨励するマレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラムの最新版を正式に発表した。

2023年12月に導入された、プラチナ、ゴールド、シルバーの3カテゴリー制度は維持されたが、プラチナで得られていた永住権(PR)の申請資格が今回廃止された。申請できる年齢は25歳以上となり、年間で90日以上の現地滞在が必要となっている。マレーシア国内銀行に必要な定期預金額はプラチナが100万米ドル、ゴールドが50万米ドル、シルバーが15万米ドルと、従来のリンギ建てから米ドル建てに変更された。

MM2Hの申請代行業者については、その信頼性を強化するため、ライセンス要件を厳格化し、▽払込資本金の5万リンギから20万リンギへの引き上げ▽年間ライセンス料を2,500リンギに設定▽事業所が有効な住所を持つこと――を必須とした。新要件に基づきライセンスを取得した業者は、プトラジャヤの観光芸術文化省(MOTAC)内ワンストップセンターで申請を開始できるとしている。

MOTACは要件厳格化に先立ち、申請代行ライセンスの全国的な取り消しを実施。サバ・サラワクの両州は、州独自で設定しているMM2Hプログラムが取り消しの影響を受け機能不全に陥ったとし、強く反発していた。

(ザ・スター電子版、6月17日、15日、14日、マレーシアン・リザーブ、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、6月14日)

MATRADEが米アマゾンと提携、中小企業の輸出強化で

【クアラルンプール】 マレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)と米アマゾンは、国内の中小企業(SME)の輸出能力強化に向け、覚書を締結した。アマゾンが提供する海外販売(越境EC)サービス「アマゾン・グローバルセリング」によりSMEの輸出活動を支援する。

アマゾンはトレーニングの提供や成功事例の紹介を行い、MATRADEは地元企業のトレーニング参加を促進する。

アマゾン・グローバルセリングのアナンド・パリット東南アジア責任者は、海外販売に関心を示すマレーシア企業が増えており、1-4月期にはアマゾン・グローバルセリングでの販売者数が前年同期の約2倍に増加したと述べた。

MATRADEは、動画配信の「ティックトック」のオンライン販売サイト「ティックトックショップ」とも提携し、期間限定キャンペーンを実施する。毎年実施される「ASEAN(東南アジア諸国連合)オンライン・セールデー」の場を活用し、マレーシア企業30社が1,500万リンギの売上を達成するよう支援するとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、ビジネス・トゥデー、6月14日)

ネット不動産投資「リノシー」、KLに新拠点を設立へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ネット不動産投資のジーエーテクノロジーズ(本社・東京都港区)は17日、グループ会社のジーエーテクノロジーズ(タイ)が7月中にクアラルンプール(KL)に新拠点を設立すると発表した。

ジーエーテクノロジーズはネット不動産投資サービスブランド「RENOSY(リノシー)」を展開している。海外でも、2020年に中華圏の不動産投資家向け日本不動産プラットフォーム「神居秒算」事業を取得し、2022年にはタイで外国人駐在員向け不動産賃貸仲介のディアライフ・コーポレーションを経営統合するなど、アジアでの海外事業拡大に注力してきた。

マレーシアの日本人居住者数は、東南アジアではタイ、シンガポールに次いで3位で、日系企業の駐在員も多いことや、タイで展開する日本人向け賃貸仲介サービス「ディアライフ・バイ・リノシー」によってこれまで培ってきたノウハウの活用もできることから、マレーシアでの新拠点設立を決定したという。

新拠点の設立が完了すると、ジーエーテクノロジーズのネットワークは7つの国と地域、計54拠点に広がる。同社はネット不動産のグローバル展開をさらに推進していく方針だ。